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奈良散歩 14

奈良在住の私が訪れた所を紹介します。
今回紹介するのは、前回紹介した薬師寺の近くにある唐招提寺です。
西ノ京に行かれる場合は、薬師寺と唐招提寺の二寺とも訪れるのがおすすめです。

唐招提寺の南大門をくぐると目に入るのが金堂。正面には、八本の中央部が膨らんでいるエンタシスの柱があり、ギリシャの神殿に用いられた建築技法がシルクロードを経て日本に伝来したと言われています。

金堂
金堂のエンタシスの柱

唐招提寺は、759年に戒律(僧侶が守らなければならない規律)を学ぶ専修道場として創建されました。そのためか、唐招提寺には、講堂や礼堂など「学びの場」の張り詰めた空気を感じます。

講堂
礼堂(左)と鼓楼(右)

奈良時代の初期は、平城京が造営されるなど仏教が盛んになっても戒律を授かった僧侶はいませんでした。そのため、中国から戒律の専門家を招聘する必要があり、中国の高僧であった鑑真が、五度の失敗を乗り越え失明してもその志は固く、753年に六度目の渡航で来日を果たしました。これまで、たくさんの僧侶が来日しましたが、この人の志や偉業を考えると鑑真和上ほど日本人に敬られている僧侶はいないと思います。
境内の奥に、見事な苔で覆われた小森を通り抜けると鑑真和上の御廟があります。「よくぞ日本に来ていただき、ありがとうございました。」と御廟の前で手を合わせました。

左の小道を行くと鑑真和上御廟がある
鑑真和上御廟


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