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安旨ワイン再履修



安旨ワインを探すシリーズの3年目

白は最初は価格帯にあまり拘らず同じ品種での比較でしたが、経験値を積み上げていく中で主にスーパーで買える赤の安旨、赤の安旨品種限定でワインの普及価格帯を中心に比較をして来ました。

今シーズンはタイプや品種に拘らず、これまでにタイミングが合わずに飲み逃して来た、本来であればワインにハマりたての頃に経験しておきたかった、入手難易度が低めなボトルを試すことにしました。

購入場所はコンビニ、スーパー、街のコーヒー輸入食材販売店、酒類量販店、今回は在庫なく探索だけでしたが家電量販店の酒類売り場、要するに入手難易度が低めな販売ルート。まとめ割引やセールを狙うと、より価格帯比の品質に納得出来る結果を引き出せるかと思います。

今回のセレクトにおいては、田邉公一先生の書籍にもあったものも一部取り入れてみました、どのボトルがどのように掲載されているのかは、是非書籍を入手されていただけたらと思います。


という事で早速紹介してまいります。紹介は飲んだ順ではなくタイプごと、価格の安いものから並べてみました。

スパークリングワイン

La Quarta Vinícola Cava Amaya Brut

スペイン セブンイレブン

著名ワインディレクター氏による紹介、大手コンビニの販売網による入手性の高さから圧倒的な人気のスパークリング。価格が上がったとはいえ、まだ税抜き約1.1kで買える驚異的なCP。

Alc11.5%、適切な泡、レモン、リンゴ、パイン、辛過ぎず喉越しと後口のバランスがちょうどいいですね。冷蔵室保管で初日、2日目と泡の減衰、味わいの変化も穏やかで取り扱いも簡単です。

初日はテイクアウトのリーズナブルな寿司、2日目は鶏肉のねぎ塩炒め、うずら卵の揚げ物惣菜で気楽な適合。

20241202-1203


Casa Bell'Albero Lambrusco dell'Emilia Secco

イタリア カルディ

ランブルスコのセッコ、オーバーシーズ扱いですからあちこちにあるお馴染みのお店ですね。税抜き約1.1kちょいはセール価格なのかよくわかりません。

Alc11%、しっかりしたルビー、溌剌とした泡感、軽めなタンニン酸味、セッコは甘味はかなり抑え気味なので、甘味に耐性が弱いアタクシには有難い。苺、ラズベリー、僅かに柑橘、少しバナナ、気楽なフルーツ盛り合わせ的、そしてちょい前にグラスでいただいたボージョレヌーボーを発泡させたイメージ。

初日は春巻き惣菜◎、イカのゲソやリング揚げ物○もタイミングで僅かに磯臭さ出る時あり、2日目は冷凍肉シュウマイ◯、生野菜、あと乾き物。

先月いただいたもう少し低価格だったやつとは、CP込みで0.5点辛口にしましたが僅差でしょう、ビールやサワー、缶入り発泡酒は厳しいライバル。

20241128-1129


白ワイン

Cono Sur Bicicleta Reserva Riesling2023

チリ カクヤス

安さが名前の酒販店さん、ビシクレタシリーズ3本でまとめ割な1本あたり税抜き約0.7kちょいはおそろしい。

過去にSB、CH、ゲヴェルツ、CS、PN、シラーを飲みましたが、個人的に基準が厳しいPN以外はなかなかのハイレベルと感じています。

さて、知っている限りリースリングは日本で入手できるものに同価格帯のライバルはありませんが、Alc12.5%、中ぐらいの黄色な色彩、リンゴ、レモン、蜜感、時間が経つと蜜感が少しアップ、冷蔵室保管からの2日目は蜜入りリンゴが前面に、落ちないコンディションはさすがです。

初日は冷凍カニシュウマイ、ざく切り生野菜にチーズや味噌ベースの漬物、マヨネーズをディップして、2日目は野菜消費な肉野菜炒め、レンチン温豆腐でこれで良いんだよな合わせもそこそこ問題無く。

20241105-1106


Cono Sur Bicicleta Viognier2023

チリ カクヤス

安売りが店名な所でコノスルビシクレタ3本で割引な税抜き0.73kの最後のボトル。

安旨ワイン再履修シリーズは野菜室保管が基本ですが、飲む前の数時間は冷蔵室に移動して少し冷やし気味にします。

レモンイエロー、Alc13.5%、冷え気味だとレモン、白い花、蜂蜜がハッキリ目、温度が上がってくると桃感が出ます、気温、室温が上昇した春夏にいただいたら桃のニュアンスを記載するでしょう。

初日、1日飛ばして3日目も酸味はキリキリしないバランスも、決して酸味がないわけではなく裏方に徹している感じ。初日は肉類の惣菜、3日目は軽めなパンやら温豆腐等でちょうどいいですね。

20250116-0118


Montes Montes Alpha Chardonnay2021

チリ カルディ

あちこちにあるコーヒーと輸入食材のお店でちょい割引な税抜き2.0ちょい、紙できちんと巻かれていますが温度管理が微妙な店内ですので、何故かワインを考慮しないスポットライトの光から守られているだけでも良いのかも知れません。

Alc14%、中くらいのゴールド、レモン、ライム、ややスパイシー、初日はかなりバタリーな口当たりが、冷蔵室保管からの2日目は丸味が出てクリーム感に変化。まあ安定していますね。

圧倒的な高い入手性、わかりやすいそこそこのレベルの典型的な樽香を備えたシャルドネとしては、過剰ではないバランスですから、やはりワインをはじめて初期に出会いたいですね。いやこの価格帯は安旨の範囲に入るのかは要審議だなぁ。

初日はエビマカロニグラタン惣菜、2日目は冷凍品のエビと椎茸のアヒージョ、樽香のあるシャルドネを活かすならクリームソースはベストでしょうが、刺身とかをぶつけなければそれほど神経質にならなくても大丈夫かと思います。

20241115-1116


赤ワイン

Cono Sur Bicicleta Reserva Malbec2020

チリ カクヤス

このシリーズはコノスルの助けを借りないと成立しませんでした。名前が安売りな酒販店さんで3本でまとめて割引の1本あたり税抜き0.73k、赤品種では強いタンニンから個人的に割と選ばないマルベック、イタリア品種ではネッビオーロは避けないのですから、必要以上に無駄な苦手意識を除去したいところです。

Alc13%と比較的優しく、縁がほとんど透けない濃いガーネット、ねっとりしたラズベリー、ややドライなプラム、スモーク、初日はタンニンと酸味はしっかり目で甘味は割とタイト、2日目はスモーク引っ込み赤ベリー前に、タンニンと酸味はややまろやかに。

初日、牛肉入りメンチ惣菜◎、アジフライ惣菜○、2日目、安売りソーセージ焼いて○、冷凍カニシュウマイ○、雑な日常の惣菜でもカバー出来ますが、やはりタンニンを活かして初日で完飲する、屋外でのBBQ等での脂強めな肉類と合わせて本領発揮でしょう。スクリューキャップは特別な道具がない場でも助かりますね。

これ樽熟成ですかね? オークチップやスティック使っているなら自然で絶妙です。

20241117-1118


Cono Sur Bicicleta Reserva Blend #1

チリ 近所のスーパー

近所のスーパーで見かけたビシクレタシリーズのブレンド、公式サイトによるとカリニャン38%、PV28%、テンプラニーリョ17%、CF12%、グルナッシュ5%だそうです。

税抜き約0.9kちょいから1割引、しっかり目なルビー、Alc13%、赤ベリー、後口に若干の甘味を残すので酸味星人は冷やし気味で対応。人気安旨ワインシリーズは今後もブレンドをつくっていくのかどうなるかのか? Z世代に向けてカジュアルな価格で手に取り易い品質を狙ったようです。

20241214-1216


Evodia Old Vines Garnacha2021

スペイン 近所のスーパー

近所のスーパーで時々あるワイン1割引、税抜き1.2k強が割引かれてもたかが知れていますがちょっと嬉しいですよね。

ガルナッチャ単一、Alc14.5%とねっとり、透けない濃いガーネットにドライプラムやブルーベリー、何か粉っぽいチョコ、木の皮、あえての野菜室保管からの2日目は、チョコが引っ込んで黒ベリーが少し前に来るも変化は少なめ、このクラスのワインには耐久性がホントに大事。

食事は初日は冷凍肉シュウマイ、2日目は安売り切り落とし豚肉とキャベツやらあり物の肉野菜炒め。やはり扱いは雑でOK。

20241111-1112


Cune (CVNE) Crianza2020

スペイン 近所のスーパー

スーパーで1割引な税抜き1.2k強で見つけましたがあちこちで見つかりそうな1本、大手の三国ワインさん扱い。

テンプラニーリョ主に補助品種ちょい、Alc13.5%、冷蔵庫の野菜室保管からやや温度を上げ損なった初日、清澄された縁は透けるガーネット、開栓直後は棘のある酸味とタンニン、柘榴やプラムの赤ベリー、枯葉、30分程の時間経過と温度上昇により酸味は穏やかになりつつも甘味も少なめでまだ硬さがありました。

2日目は野菜室保管から出して室温で少し慣らして、赤ベリーに黒ベリー追加、酸味とタンニンは適切に丸くなりちょうどいい感じに、という事で1日で複数人で飲むなら前日開栓、1人なら初日は少なめで2日目で勝負したい。厚みは多少は感じますがあまりありませんから、たぶん3日目はかなり下降すると予想します。

初日は肉類やうずらの卵揚げ物惣菜、2日目は醤油タレ系の肉類惣菜、2日目の適合が印象的でした。

20241125-1126


La Gascogne d'Alain Brumont Merlot - Tannat2022

フランス カルディ

緩やかに始める、普及価格帯の「ワインにハマりたての頃に飲みたかったのに逃してたボトル」を体験するシリーズ(長い)を始めます。

最初はフランス南西地方のタナ50%、メルロー50%のこちら、あちこちにあるコーヒー、輸入食材を扱うk店で税抜き約1.3kちょい、Alc14%、黒赤ベリー、スッと抜ける軽めなスパイス感は複雑ではなくも素直で好感度、冷蔵庫の野菜室保管からちょい室温に戻しつつ、2日目にはカシスやブルーベリーの黒ベリーが勝ちますが変化は緩やかで難しくない品質が良き。

初日は冷蔵庫にある野菜類と豚肉を塩胡椒で、最近家で育てているローズマリーを添えて香りづけ、ハーブ感で繋ぐようにシンプルに炒めたもの、2日目は生野菜にチーズといぶりがっこのディップ、酸味不足からマヨネーズ足して、それと冷凍の肉シュウマイ。

このワインを飲んだ方々が、この先にちょい予算を足してどんなワインを楽しみハマっていくと良いのか考えながらのスタートです。

20241102-1103


Montes Montes Alpha Cabernet Sauvignon2022

チリ カルディ

ワインハマりたてに何故か飲まなかったワインを集めたシリーズは、幸いにももう少しでお終いになります。

エノテカさんが扱うモンテスのちょい上なアルファのCS、今回はあちこちにある輸入食材やコーヒーを扱うお馴染みのお店でセールな税抜き2.0kちょい、CSとしては赤ベリー感がないのは生産地の気温が高めなせいでしょうか?

Alc14.5%、ほぼ透けないルビー、カシスやドライイチジク、樽香由来なバニラ、タンニンはきちんと丸められ販売ルートに来る顧客層のワインに対する感性を逆撫でしない品質と思います。

個人的には酸味と甘味、タンニンのバランスをもう少しハッキリさせて欲しいと思ってしまいますが、このワインの対象はあくまでもライト層である事を忘れてはいけません。

初日は飲んだ後なので軽めなドライフード類、2日目はドライフルーツ入りパン、焼いたソーセージ、冷凍肉シュウマイがちょうど良く、過剰に要求しない家飲みワインとしては良い品質と思います。ここから先は楽しくもイバラの道かも知れないワイン沼です。

20250102-0103



価格帯比の品質は厳しめに見ても全て中の上くらい、日常の食事と合わせてどれも楽しくいただけるでしょう。ちなみにモンテスはアルファの下にクラシックがありますが、セール中だったためにこちらにしました、モンテスアルファ以外は税抜き1,500円未満のボトルが集められましたので、一般的に安旨ワインという価格帯は保てたのではないかと思います。

品種は明記してないものもありますが、なかなかいい感じにバラけました。これら以外にもまだまだ未経験で登場させたいボトルがありますので、次の機会に集めていけたらと思っています。

ここから先にワインにハマっていくには、通販でも実店舗でも、ワインを沢山扱う専門店やワインバーなどを視野に入れていくことになるかもしれません。価格帯が上だから偉い訳ではありませんが、さらに先にはまた面白さがあるのは事実だったりします。

インポーター、販売店のWebサイト、Vivinoのような評価が集まっているアプリや、SNS、このnoteにも沢山の情報があります。ワインを飲みはじめたばかりの方々は特に、ご自分に合った方法で楽しくワインに接していただけたらと思います。


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