脳の約6割が〇〇からできている
突然ですが、脳の成分のうち60%は何でできているかご存じですか?
実は、「約60%が脂質」なのです。そして、残りの約40%がタンパク質、他に糖質やミネラルなどからなっています。
60%の脂質は「オメガ3脂肪酸 (約25%)・リン脂質 (約25%)・コレステロール (約50%) 」に分けられます。
この3種類の脂質のうち今回は「オメガ3脂肪酸」についてお伝えします。
前回、摂りすぎると良くない脂質がある一方で、摂らなきゃいけない脂質もあるとお伝えしました。
そのうちの1つが脳に関わりのある「オメガ3脂肪酸」です。
「オメガ」と聞いて何を思い浮かべますか?高級時計⌚️の「オメガ (OMEGA)」でしょうか?
オメガ (Ω・ω) は「ギリシャ文字の最後の字」という意味で、時計の「オメガ (OMEGA)」は「Ω」← このマーク (字) ですが「オメガ3脂肪酸」は
「ω」← このマークです。
オメガ3脂肪酸は「脳内の情報伝達を活性化したり、血流を改善する効果がある」ことで知られています。
オメガ3脂肪酸の1種に「EPA (エイコサペンタエン酸)・DHA (ドコサヘキサエン酸)」があります。
#DHAはなんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか?
これらは体内で作るのが難しい脂質で、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らしたり、炎症や血栓 (血のかたまり) の形成を抑制する働きがあります。
#体内で作ることができないからこそちゃんと摂取しないといけない!
EPA・DHAはまいわし・マグロ・サバ・真鯛・ブリ・サンマなどに多く含まれています。
#EPAは特にまいわしに多く含まれ、DHAは特にマグロのトロに含まれています。
EPA・DHAが含まれている魚の共通点は…
「背が青い魚」
つまり「青魚」にEPA・DHAが多く含まれています🐟
EPAは血栓をできにくくするほかに「動脈硬化や高血圧、心筋梗塞を予防する働き」もあります。
#野菜をほとんど食べずアザラシなどの肉を主食としているイヌイットは心筋梗塞で亡くなる人が少ない😳
#これはイヌイットの血液中にアザラシが食べたイワシなどの青魚由来のEPAが多く含まれているからです
DHAはEPAと違って脳にあるバリア (血液脳関門) を通ることができるので、「脳や神経組織に働きかけ、それらの機能を保つ」作用があります。
#血液脳関門も認知機能の低下と関わりがあると言われています
#詳しいことはまたお伝えします!
なので、不足すると「記憶力などの認知機能や学習能力が低下する」可能性があり、「アルツハイマー型認知症の人はDHAの量が少ない」ことがわかっています。
また、DHAは脳の発育に関わるので母乳に多く含まれ、粉ミルクにもEPAとDHAが含まれています。
胎児にとってもDHAは必要不可欠なもので、「胎児の脳内DHAは妊娠後期から増え、生後2歳まで増加し続け」ます⤴️
そのため、「胎児や乳児期にDHAが不足すると脳の発育に支障が出る」と言われています😨
#妊娠中や授乳中の方は積極的に摂取するのがおすすめです
おすすめの摂り方や摂るときの注意点、摂取量目安についてお伝えする前に、次回はもう1種類のオメガ3脂肪酸についてお伝えします!
参考:朝田 隆「認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていること」アスコム
橋本道男「オメガ3系脂肪酸と認知機能」
オーソモレキュラー栄養医学研究所「EPA・DHA」