3■『血中のアンコさえクリーンにできれば』……そうしてオハギ中毒者は現実から目を背けた■ニンジャスレイヤー感想まとめ

ドーモ、こちらはライスカントリーがツイッターで書いてた感想まとめの3番目です。

前回のまとめは去年の5月……ええ……?
その間何をしてたのかと言えば特に何もしてなかったわけですが、まぁ私はこれぐらい適当に生きている人間なのでそのように理解してください。

今回で1巻分はオワリ!さぁ始めるぞ!

  • 読んだ順番は書籍版に準拠

  • でも読んだのはツイッター連載版

  • でも今回から途中で書籍版も買った

  • 読んだのは去年の2月ぐらい

  • ネタバレがいっぱい

サプライズド・ドージョー

ヒュージよ、お前はもうオシマイだ。最後まで、俺の役に立ってくれたな
つい先刻『相棒』と呼んだ仲間を自らのキンボシのために見捨て、知能派のニンジャは満面の笑みを浮かべた。

おい、俺を囮に使いやがったなアースよ。いい気味だぜ……アノヨで逢おう
見捨てられたニンジャは薄れゆく意識の中で呟く。自らを見捨てた相棒の悲惨な末路を見届けながら。

果たして2人のニンジャの間にあったものは、相棒という名ばかりの絆に基づいた打算的な協力関係に過ぎないのだろうか?

その答えを知る者はもうこの世にはいない……オタッシャデー!

2月12日

サプライズド・ドージョー!センセイ回だ!!

全体的に謎の形容表現が怒涛の如しで文章めまい度の高い回だった……これも初期エピソードあじなのだろうか

登場キャラほぼニンジャな回って逆に珍しいのかもしれないな。コンビのニンジャが出て来たけど、ユウジョウのユの字も無かったのでサバイヴァー・ドージョーの異色さがやはり際立った感じだ

ミニットマン=サンとイクニエイション=サンのユウジョウもなんらかの形で深く知りたいところだ……

アースクエイク=サン名前も見た目も明らかにパワー型なのに実際知能派なギャップ結構すきなんだけど、地の文=サンが名前呼ぶ度にいちいち枕に「知能派の」ってつけてるせいで逆に頭悪そうなアトモスフィアが漂ってて味わいぶかい

当初は弟子入り拒否されてたから内心でも「ドラゴン・ゲンドーソー=サン」って呼んでたけど、認めてもらってからはすぐさま「センセイ!」って呼んじゃうの、奥ゆかしくてカワイイね

殺戮者としてのみ登場する回も多い中でこういうフジキド人間味回は実際ありがたみがある
まだまだ未熟者として描写されてるけどそれでもナラクはわりと抑えこめてるあたりフジキドのメンタルが相当すごいんだろうか

というかニンジャスレイヤーとして未熟だった頃のフジキド……つまりは妻子を失ったばかりのヤモメ・ガイが悲しみと怒りを頼りに闇雲な殺戮を始めたばかりの時代……サラリマンとしての精神がまだ心のどこかに残っていそうなアトモスフィア……こう言ってはなんだがとても性癖に刺さるものがある……

この頃のフジキドに関してもいずれ真面目に捗りたいところだ センセイとの初対面エピソードも気になるなぁ~~~!

ニンジャ神話に24のニンジャクラン、ドラゴンニンジャ…… あとシックスゲイツの力関係とか設定的にも色々興味深い部分が多くてよかった

ドラゴン=センセイ立派な人っぽいのに、今の所爆発したり毒打ち込まれたりヒドイ目にしか遭ってないのスゴイ・カワイソウ

それで物語が動いてる部分も大きいからまた……

弟子入りしてからすぐに毒で倒れたってことは技術的なインストラクションは実はほぼ受けてないのかな
まぁフジキドは素でクソ強いから精神的な支えの方がむしろ重要なのか

書籍版

4月16日

※2巻まで読み進めた頃、『ジ・アフターマス』がドラゴン=センセイ回ということで1巻まで遡って『サプライズド・ドージョー(書籍版)』を初めて読んだ。書籍版1巻はその頃まだ『ボーン・イン・レッド・ブラック』以外ちゃんと読んでなかったのだ。

連載版と色々変わってて面白かったー
ニンジャヘリコプターとかニンジャ暗視能力とかが改変されてたのは「いくらニンジャでもそんなことできるわけないだろ!」ってなったのかな

最初読んだ時は独特の味わいがかなり濃いめのエピソードに感じたけど、書籍版だと確立されたニンジャフォーマットに収まるよう調整されたような感触がある
実際読みやすい

ニンジャスレイヤー=サンから敵ニンジャへの罵倒が追加されたことで『地獄の猟犬』vs『薄汚いソウカイヤの飼い犬』になってんのなんかいいな

(主人公側の形容だけ格好よすぎる……)

アースとヒュージの、相棒と言いつつもいざとなれば互いを犠牲にするような容赦ない関係は連載版と同じだけど、書籍版だとその上で相棒は他の同僚ニンジャとは一線を画すニュアンスが感じられるし、どうせくだばっても俺たちの因縁はアノヨまで続くとでも言うかのような質感が深まっていて……フフ……ナンカイイネ……

コンビで出てくる敵は別に仲良くなくてもいいけど、互いにとって特別な何かしらはあってほしいよなやっぱ……

っていうかフジキドとドラゴン爺孫の初対面描写ここにあったんだ!?

ずっと見たかったのが見られて嬉しいけどここだけ単品エピソードで欲しかった気持ちも……いや普通に嬉しいです

初対面の襲撃&返り討ちからしばらく経って、やっと再会したのがサプライズド・ドージョーだとすると

ドラゴン=センセイのモノローグにあった(ニンジャスレイヤーはついに現れなんだか)っていうのはフジキドがニンジャソウルを制御して再び弟子入りに志願してくる事を期待してたってことなのかな

最初に読んだ時はソウカイヤから狙われてる状況下で(旧知のフジキド=サン助っ人に来てくれないかな~~~でも危ないしやっぱ来なくてよかったか……)みたいなニュアンスかと思ったけど、実は『フジキドの面倒を見てやる事もできないまま死線が目の前に迫ってる』という悔しさを感じてたということ……?

そうなるとフジキド側の(どうせ俺の一方的な好意だし……ドラゴン=サンたちには怖がられてるかも……)みたいないじらしい独白とのすれ違いが少女漫画的アトモスフィアだし、その後の師弟関係の熱さが高まるな……

■まとめ■

フジキドの人柄がようやく見えてきた!!ということでにわかにテンションが上がっておりますね。それまでフジキドの人間性に関しては

(かつてあった理性と人情は憎しみの炎に焼かれて灰となり、今となってはその燃え殻が鈍い煌めきを見せる事すらひどく稀なのだろう……)

ぐらいに思ってたのですが、このエピソードを読んだあたりから

(いや思ったより理性とか燃え残ってるし、わりと普段から人情もピカピカ光ってるな……?)

と認識を改めました。モータル視点回のサツバツフジキドと、フジキド視点回の人情ダダ漏れフジキドのギャップが好きです。

フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ

男は守るべきものを失った。男の手は血に染まっていた。男にはしかし、まだ守りたいものがあった。

男は自分とよく似た男と出会った。男は彼の痛みを知っていた。男は彼と握手を交わした。

男は彼の素性を知った。男の手はまた赤く染まった。似て非なる彼の血によって。

2月12日

これで書籍限定の「ボーン・イン・レッド・ブラック」以外の1巻エピソードは全部よめた

書籍版も追々アレしたいけど電子で買う踏ん切りがちょっとアレなのでまぁ後回しで読み進めよう

まぁ……もう……言うまでもなくこういう回大好物なので最高でしたね
キャラ配置、展開の構造、オハギやヒョットコという要素の珍奇な扱いから見える世界観などなど、どれをとっても隙がなく面白かった

偽名のモリタの正体がフジキドだって初見で全く気付かなかったので、このあらすじでびっくらこいて読み返しちゃったよ

マッポーの世に生まれてしまった人々の……清濁様々ある人生の交差……ほんと面白い

殺戮者としての自分をなんとか振り切って、平穏の中で人々を守る生き方を選んだワタナベと

平穏な家庭を守ることが出来ず、殺戮者として憎しみを燃やす生き方を選んだフジキド

こんな残酷な対比があるかよ

色んなタイプのジツを扱う強敵がほんと個性豊かに出て来るけど、結局はわりとゴリ押しの力技で捻じ伏せるの面白いんだよな

ほんとに清廉潔白なキャラってほぼ登場しなくて、みんなあの腐った社会でどこかしら後ろ暗いものを抱えながら生きてて……でもそれで悲劇に遭遇するのをインガオホーと安易に断じる事もできないこの絶妙な『人間』の有様ほんと面白い

ニンジャスレイヤーがこんなドラマだとは全く想像してなかった

■ぼくの想像してたニンジャスレイヤー■
「ヒャーッハハー!!」恐怖のジツを使って悪さするニンジャだ!「イヤー!」「グワー!」そこに現れたニンジャスレイヤーのアンブッシュ!「ドーモ」「ドーモ」「イヤー!」「グワー!」「ハイクを詠め!」「サヨナラ!」しめやかに爆発四散!

「相変わらずね、ニンジャスレイヤー=サン」「ナンシー=サン」「ラオモト・カンの悪事の計画を掴んだわ」「なに!?」僥倖!カチュー・クリヒロイとはこと事か!「この情報をどう使うかはあなた次第ね」「……恩に着る」走り出したニンジャスレイヤー……ネオサイタマに決戦の夜が迫っていた……
■ぼくの想像してたニンジャスレイヤー■完■

みたいなノリの話が基本はずっと続いて、その合間にラスガみたいな人間ドラマがちょいちょいある感じなのかと思ってたけど、ニンジャバトルはむしろ作品の要素としてはごく一部で、実際はネオサイタマを舞台にした人間模様の方が主軸とすら思える

最後のエピソードをまだ読んでないからアレなんだけど、1巻を通して主人公のフジキド・ケンジというキャラクターに触れてる部分がビックリするぐらい少ないんよな
マルノウチ・スゴイ・タカイ・ビルで起きた悲劇についても軽い言及だけだし

ほんとにただニンジャを殺す者としての出番が大半で、フジキドの人となりを見せるシーンがすごく少ない

それだけにオハギ回みたいなニンジャ装束を脱いだ姿で人と関わる話が際立つというか

一般人視点から始まり、修羅場に遭遇してニンジャスレイヤーが参戦するいつものパターンかなと思ってたら、一般人たちの物語にフジキドが普通に混ざってくるあの違和感……でも本当はそうやって人々の輪の中にいて然るべき存在だったんだよなフジキド・ケンジも

結末の形としてはいつも通りの『ニンジャを殺す』エンドだけど、最も悪意を振りまいてたウォーロック=サンは結局取り逃がしてるし、こういうときだけやたら静かに克明に描写されるニンジャソウルの爆発四散とか……あの後味……

今回再放送版にもマディソンおばあちゃんいなくてちょっと寂しかったけど まぁでもこういうしめやかな後味もいいかなとも思った

ここほんと……形は違えど同じ妻子を失った身でありながら、殺戮者に成り果てた自分とは違って他者を守る生き様を選んだワタナベ=サンに心からの尊敬を抱いていたんだろうなと思うと……その実態とかこの後の展開とかすごく……すごいシーンだなこれ(RTして改めて思った)

うわぁ…………


「実はソウカイニンジャだった」の奥に、更にえげつない真実を用意してるあの容赦のない展開

正直すきですね

このシーンもすごく好き

フジキドはどうやってワタナベの正体を知るのかと思ったらまさか正面から向き合って明かした上に、互いに別々の部屋で着替える時間まで用意してから立ち合うとは

っていうかニンジャ装束ってスリケンみたいにその辺から生えてくるものなのかと思ったけど普通に衣裳としてあるものなの?

ともあれ一応別室に移動してからお着替えするのなんか……フフ……イイネ……

ダークニンジャ=サンを倒した相手と知っても真っ向から向き合うあたり、ワタナベ=サンの己のカラテへの自信と矜持を感じるし、あの結末を考えると真正面から返り討ちに逢うなら本望とさえ思ってたのかも知れないな

「カイシャクしてくれるか」じゃあないんだよ……

サプライズド・ドージョーとかオハギ回あたりのフジキド人間味についてだらだら考えてたけど どちらかというと普段のニンジャスレイヤーとしての非人間性の方に着目すべきでは?って気がしてきた

最初はフジキドがニンジャなりたてて未熟な時期だったからなのかと思ったけど、 それだけじゃなく
周りに人がいれば人間味出るっていうのはごくごく当たり前では?とも

ニンジャスレイヤーがあそこまで非情な殺戮者でいられるのって「失うものが何もない」って自暴自棄めいた部分が大きそうだし

他人は自分を映す鏡とはよく言うし
妻子を亡くしてフジキドをフジキドとして見る人間がいなくなった事で、フジキド自身も己を省みる事がなくなった(できなくなった)結果、怒りや憎しみが人間性の枠から解き放たれて『ニンジャスレイヤー』に……?

ニンジャソウルの作用とかあの当時の具体的な心理状態とか全然知らない状態であれこれ言うのもどうかと思うが

ドラゴン=センセイとかワタナベ=サンという素顔のフジキドを見つめる人間の前で本来の人柄が顔を出すのは当たり前と言えば当たり前だと思うんだけど
そうなるとナンシー=サン(それなりに長い付き合いになるらしい)の前でのフジキドってどうなの?って気になってくる

あの人フジキドの素顔知る事になるのかな……ニンジャ殺戮活動だけじゃない素のフジキドにどこまで踏み込むことになるんだろう
それはフジキドにどんな影響をもたらすのか

気になるならさっさと読み進めればぁ~~~???

はい

フジキド偽名は使うけど別に演技とかしてなくない……?
メンポの殺戮者もトレンチコートのグッドルッキングガイも、どちらも素のフジキド・ケンジで、人柄がどこまで表に出てるかの差な気がする

■まとめ■

腕っぷし一つで退廃的な環境に自分の居場所を作り、落ちぶれた人生に残された微かな希望を求める男の哀愁……をじっくり見せた上で、そんな希望なんて初めからねぇんだよ!!!という現実を叩きつけてくる回。あまりにもどうしようもない感じがいいですね。

シガキ=サンやギンイチ=サンというマッポーの世に立ち向かう小市民たちが描かれた流れでワタナベ=サンもその類なのかと思いきや、その正体は小市民とはかけ離れた社会の闇の権化だったという見せ方がワザマエ!
私が『ニンジャスレイヤー』という作品の、1話完結マッポー人間ドラマとしての底知れ無いエンタメパゥワーにいよいよ参ってきたのはこの辺りだったような気がします。

単独エピソードとしても読み応えありますが、ドラゴン・ドージョーやユカノを巡る一連の話としても重要回ですし、後にもう一暴れするウォーロック=サンの顔見せ回でもあり……いくつかの因果がこのエピソードに収束して作用しあってるシリーズの構造も含めて好きです。

下水道のヨージンボーに落ちぶれたワタナベ=サンの心を支えていたものは「オハギの甘味」による現実逃避ではなく「オハギの甘味に蝕まれたせいで人生が壊れた」という現実逃避だった……つまりオハギがもたらす快楽そのものよりもオハギ中毒者という救えない自分である事が彼の心の平穏を守っていたのに、「オハギ中毒治してあげるよ!」という甘言のために最期のイクサに挑むことになるのほんとにもう……どうしようもない……。

ボーン・イン・レッド・ブラック

ジゴクにようこそ」オフェンダーは笑った。

その言葉で迎えた男が『地獄の猟犬』として積み上げる屍の山の礎に、他ならぬ自分が成り果てることなど想像できるはずもなく。自分はジゴクを制しているのだと信じて疑わぬまま、オフェンダーは笑っていた。

2月17日

めちゃめちゃニンジャスレイヤー:オリジンだった……なんかアニメイシヨンでも所々見たような気がするし

この重要回書籍限定で入ってたんだな……

非ツイッター連載回なのにやっぱり文章構成が1ツイート単位っぽいのフフってなる

「古事記にもそう書かれている」とか「アイエエエ!ニンジャナンデ!?」とか「スシを補給している」とか「囲んで警棒で叩く」シーンとか

ファーストガンダム見てるとき並に「あ!これインターネットで見たやつだ!」が発生した

1エピソードに濃縮されすぎでは……

「アイエエエ!ニンジャナンデ!?」なんて忍殺の代名詞ぐらいのイメージだったのに、そう言えば1巻ではここぐらいしか描写見かけなかったな(ニンジャに驚愕する描写自体はあったけど)

これまでニンジャに遭遇した主要キャラたち結構タフな精神してたもんな

「囲んで警棒を叩く」ってもっと悪辣で悲惨なシーンかと思ってたけど
なんというか、日々限界まで精神をすり減らして生きてるマッポたちの堪忍袋をウッカリブレイクしてしまった酔漢との衝突事故めいた印象だった

誰もをギリギリメンタルに追い詰めて成立してる社会における必然のような悲壮感

敵ニンジャとのイクサでカラテがぶつかり合うと、一見攻防の応酬が繰り広げられてるようだけど1描写ごとに着実にニンジャスレイヤーが押し勝っているあの感じ
素直に「うわ~~~つえぇ~~~」って感想が出て来るからすき

ニンジャスレイヤーという自我の原点としてほんとに興味深い回だった
ナラクってニンジャソウルとしても相当例外的な存在なのかと思ってたけど、やっぱりシ・ニンジャとヤモトの間で起こったような魂の融合はニンジャスレイヤーにも起こってたのかな


ラスガのこの描写だいすき

最初にニンジャを殺した瞬間を想起したフジキドが感じた「心地よい体験」とはどちらの魂に由来するものだったのか
そこは少なからずフジキド由来でなければ『ニンジャスレイヤー』もあそこまでの仕上がりになってない気がするけど

フジキドとナラク……魂の共振と拒絶…… ナラクの支配下になるほど強くなるけどフジキドはそれを制する事も出来る……

ニンジャソウルの影響も大きいにせよ殺意自体はフジキド自身にもあり、またその影響度合いというのも恐らく時系列によって変わってくるんだろう

とても興味深かったけど、結局わかったようなわからないような感じだな……

フジキド・ケンジという男の魂とは一体

■まとめ■

ネオサイタマという世界を生きる人々の有り様と彼らの運命に影を落とす巨大な暴力のうねり、そしてそんな暴力に暴力で殴り返す男の姿を1巻を通して見せつけられ、いよいよそのラストで踏み込んできたニンジャスレイヤーの原点に色々と腑に落ちるやら戸惑うやらしております。

ストーリー自体も確かにニンジャスレイヤーという存在の始まりを描いてはいますが、始まりであるマルノウチ・スゴイタカイビルの惨劇もまたネオサイタマの暴力の連鎖の一部に過ぎず、やはりニンジャは底が知れない……。

書籍1巻感想

なんやかんや買うのを躊躇していた電子書籍版でしたが、ちょうどオハギ回を読み終えて1巻ほしさが高まっていたタイミングで『セール中』の報せを食らってしまい、屈した。

2月16日

気付いたら……電子1巻を買っていた……だって安くなってたし……

いやめっっっちゃいいじゃん書籍版!!情報量~~~!!! 思ってたより色んなあれそれが載っててスゴイよかった 楽しい……読みやすい……

(できれば物理でほしかった……)

電子小説って初めて買ったけど、やっぱマンガみたいな画像データじゃなくてテキストデータで入ってるんだな……柔軟性……

ニンジャ大集合カラー口絵たのしい

なんか知らんニンジャちょいちょいいるけどボーン・イン・レッド・ブラックにそんないっぱい新ニンジャ出るの? って思ってたらやっぱり出なかったので2巻以降のやつらも混ざってるんだな どういう忍選なんだろ

各話に扉絵ついんての最高じゃん

ナンシー=サンはアニメイシヨンでなんか毎回エッチな目に遭ってる人ってイメージだったけど、小説版でも1話につき1枚しかない貴重な扉絵使って必ずエッチなシーン描かれてて笑った

いやでも正直小説版デザインのナンシー=サンのお顔立ち、めちゃめちゃ格好いい美人でド好みなので普通にありがたいですね……

感性が中学生レベルで止まってるのでエッチなお姉さんやエッチなお兄さんには永遠に弱い

絵柄でだいぶイメージ変わるもんだなぁ
ナンシー=サン……すきだ……

ユカノ=サンもわりと幼い感じイメージしてたのに小説版だと普通に大人っぽくて格好いいんですが!?
ええ……こんな感じなんだ……すきです……

書籍版描き下ろしってニンジャばっかりかと思ってたのに人間キャラも普通にいっぱいいて嬉しい
シガキ=サンそんななんだね!?

キリストのような風貌と聞いてはいたけど、予想以上に渋くてギラギラしたキリストだった
いや……めっちゃすきです……ドネート送ってよかった……おいしいチョコたべてね……

ワタナベ=サンもといインターラプター=サン強そうすぎる
そのナリでカタギのフリはさすがに無理では

扉絵のギンイチ=クン四白眼でめっちゃカワイイじゃん……ひょろひょろ感ただよう細面……
イチジク=サンとの2ショットいいぞ

小説版アサリ=サン!!太眉だ!!!!!!!!いいぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!

そういう野暮ったいアトモスフィアもっとください

アゴニィ=サンのあのめまいがするようなド変態ビジュアルを生成した犯人は殺(キルズ)だったのかと気付いてしまった

そしてスーサイド=サン!アニメイシヨンで見覚えのあるアトモスフィア!!

コミカライズのイケメンぶりの方がむしろスーサイド概念としては異例だったのか

コミカライズであれほどイケメンじゃなければこうしてニンジャ読むことも無かったかもしれないわけだが
それはそれとしてこういうデフォルメ効いたビジュアルもカワイイがあるし描いてみたさがあるな……

スーサイド=サンのアフロってニンジャ生命力によって何故か伸びた髪がアフロのシルエットを形成してるけど、実はいわゆる『アフロヘア―』ではないのでは?
っていうニンジャのふしぎを感じて、イケメンというのを抜きにしてもコミカライズのデザインすごい好きなんだよなぁ

いや普通のアフロヘア―ならクッションにはならんでしょ

(ここまで挿絵の感想しか書いてない)

縦書き加筆修正本編も違った味わいがあってとてもよかったけどまだちゃんと読んでないからな……(そしてできれば紙で読みたかった)

えぇ~~~当分先でいいやと思ってたのにこれを味わってしまうとどうもな……2巻以降も電子するしかなくないかこれは……書籍版読みたいやっぱり

それにしても巻末の登場人物名鑑、普通に新規オドロキ情報いっぱいでビックリするな
ユカノさん記憶喪失でなんか変な組織に入るの……? そう言えばアニメイシヨンでもなんかそんな話あったような

マジで読み進める程にアニメイシヨンの内容全然理解してなくて、中身も全然覚えてないことがよくわかる
むしろよくラスガの内容覚えてたな……完全にコミカライズのお陰な気がするけど

腐敗した社会を舞台にした話にしては、その社会を正そうとする存在が出てこないなっていうのは気になってたんよな
だからこそ目の前の今日を生きる事に必死で、『社会』なんて視野を持つ余裕のない人々のドラマの面白さがあったわけだけど

社会悪を打倒する的な視点はナンシー=サンが担当するのかなとも思ったけど
イッキ・ウチコワシか……そうか……スゴイキナ臭さだ……

ユカノ=サンの今後が楽しみになってきた

1巻読み終えて

うーんこのオタクだいぶ楽しんでますねニンジャを……。

というわけでここまで1巻分の各話感想でした。

感想を書くというのはやはり大変楽しいものです。作品を受動的に消化するのではなく能動的に味わっている実感がありますし、味わい尽くそうとしても縦横無尽に広がりすぎて全然味わい尽くせないニンジャ底知れ無さが私の食指をまた動かす……。ここ数年はなんやかんや時間の確保が億劫になったりで感想を書く習慣から遠ざかり気味でしたが、ニンジャとの遭遇により未知の物語世界に全身浸かっていく感覚を久々に味わえました。タノシイ!

ロクに動かして無かったツイッターアカウントも、オタク活性化によりその時々に読んだウェブ漫画なんかの感想投稿によく使うようになり、オタク充実度の高まりで色んな新作に手を伸ばした結果として逆にニンジャを読む時間が減ったりもしましたがそれもまたタノシイオタクライフ。

そもそも感想書きながらだとただでさえ読み進めるペースが激遅になることもあって、2023年1月現在でやっと4巻エピソードに突入できたばかりという有様ですが、まぁ今年は少なくとも一定ペースを保って読み進める方針なのでもうちょっとなんとかなるかな……どうでしょうね。私の展望はアテにならないので。ペースはともかく続きを読むのが楽しみです。

感想まとめnoteもまたいずれそのうちたぶん機運に応じて続きをアレするので、機会があればまた2巻の感想まとめでお会いしましょう。サヨナラ!

(サヨナラ!だと今生の別れになるのでは?)

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