ドーモ、こちらはライスカントリーがツイッターで書いてた感想まとめの3番目です。
前回のまとめは去年の5月……ええ……?
その間何をしてたのかと言えば特に何もしてなかったわけですが、まぁ私はこれぐらい適当に生きている人間なのでそのように理解してください。
今回で1巻分はオワリ!さぁ始めるぞ!
読んだ順番は書籍版に準拠
でも読んだのはツイッター連載版
でも今回から途中で書籍版も買った
読んだのは去年の2月ぐらい
ネタバレがいっぱい
サプライズド・ドージョー
「ヒュージよ、お前はもうオシマイだ。最後まで、俺の役に立ってくれたな」
つい先刻『相棒』と呼んだ仲間を自らのキンボシのために見捨て、知能派のニンジャは満面の笑みを浮かべた。
「おい、俺を囮に使いやがったなアースよ。いい気味だぜ……アノヨで逢おう」
見捨てられたニンジャは薄れゆく意識の中で呟く。自らを見捨てた相棒の悲惨な末路を見届けながら。
果たして2人のニンジャの間にあったものは、相棒という名ばかりの絆に基づいた打算的な協力関係に過ぎないのだろうか?
その答えを知る者はもうこの世にはいない……オタッシャデー!
2月12日
書籍版
4月16日
※2巻まで読み進めた頃、『ジ・アフターマス』がドラゴン=センセイ回ということで1巻まで遡って『サプライズド・ドージョー(書籍版)』を初めて読んだ。書籍版1巻はその頃まだ『ボーン・イン・レッド・ブラック』以外ちゃんと読んでなかったのだ。
■まとめ■
フジキドの人柄がようやく見えてきた!!ということでにわかにテンションが上がっておりますね。それまでフジキドの人間性に関しては
(かつてあった理性と人情は憎しみの炎に焼かれて灰となり、今となってはその燃え殻が鈍い煌めきを見せる事すらひどく稀なのだろう……)
ぐらいに思ってたのですが、このエピソードを読んだあたりから
(いや思ったより理性とか燃え残ってるし、わりと普段から人情もピカピカ光ってるな……?)
と認識を改めました。モータル視点回のサツバツフジキドと、フジキド視点回の人情ダダ漏れフジキドのギャップが好きです。
フィスト・フィルド・ウィズ・リグレット・アンド・オハギ
男は守るべきものを失った。男の手は血に染まっていた。男にはしかし、まだ守りたいものがあった。
男は自分とよく似た男と出会った。男は彼の痛みを知っていた。男は彼と握手を交わした。
男は彼の素性を知った。男の手はまた赤く染まった。似て非なる彼の血によって。
2月12日
■まとめ■
腕っぷし一つで退廃的な環境に自分の居場所を作り、落ちぶれた人生に残された微かな希望を求める男の哀愁……をじっくり見せた上で、そんな希望なんて初めからねぇんだよ!!!という現実を叩きつけてくる回。あまりにもどうしようもない感じがいいですね。
シガキ=サンやギンイチ=サンというマッポーの世に立ち向かう小市民たちが描かれた流れでワタナベ=サンもその類なのかと思いきや、その正体は小市民とはかけ離れた社会の闇の権化だったという見せ方がワザマエ!
私が『ニンジャスレイヤー』という作品の、1話完結マッポー人間ドラマとしての底知れ無いエンタメパゥワーにいよいよ参ってきたのはこの辺りだったような気がします。
単独エピソードとしても読み応えありますが、ドラゴン・ドージョーやユカノを巡る一連の話としても重要回ですし、後にもう一暴れするウォーロック=サンの顔見せ回でもあり……いくつかの因果がこのエピソードに収束して作用しあってるシリーズの構造も含めて好きです。
下水道のヨージンボーに落ちぶれたワタナベ=サンの心を支えていたものは「オハギの甘味」による現実逃避ではなく「オハギの甘味に蝕まれたせいで人生が壊れた」という現実逃避だった……つまりオハギがもたらす快楽そのものよりもオハギ中毒者という救えない自分である事が彼の心の平穏を守っていたのに、「オハギ中毒治してあげるよ!」という甘言のために最期のイクサに挑むことになるのほんとにもう……どうしようもない……。
ボーン・イン・レッド・ブラック
「ジゴクにようこそ」オフェンダーは笑った。
その言葉で迎えた男が『地獄の猟犬』として積み上げる屍の山の礎に、他ならぬ自分が成り果てることなど想像できるはずもなく。自分はジゴクを制しているのだと信じて疑わぬまま、オフェンダーは笑っていた。
2月17日
■まとめ■
ネオサイタマという世界を生きる人々の有り様と彼らの運命に影を落とす巨大な暴力のうねり、そしてそんな暴力に暴力で殴り返す男の姿を1巻を通して見せつけられ、いよいよそのラストで踏み込んできたニンジャスレイヤーの原点に色々と腑に落ちるやら戸惑うやらしております。
ストーリー自体も確かにニンジャスレイヤーという存在の始まりを描いてはいますが、始まりであるマルノウチ・スゴイタカイビルの惨劇もまたネオサイタマの暴力の連鎖の一部に過ぎず、やはりニンジャは底が知れない……。
書籍1巻感想
なんやかんや買うのを躊躇していた電子書籍版でしたが、ちょうどオハギ回を読み終えて1巻ほしさが高まっていたタイミングで『セール中』の報せを食らってしまい、屈した。
2月16日
1巻読み終えて
うーんこのオタクだいぶ楽しんでますねニンジャを……。
というわけでここまで1巻分の各話感想でした。
感想を書くというのはやはり大変楽しいものです。作品を受動的に消化するのではなく能動的に味わっている実感がありますし、味わい尽くそうとしても縦横無尽に広がりすぎて全然味わい尽くせないニンジャ底知れ無さが私の食指をまた動かす……。ここ数年はなんやかんや時間の確保が億劫になったりで感想を書く習慣から遠ざかり気味でしたが、ニンジャとの遭遇により未知の物語世界に全身浸かっていく感覚を久々に味わえました。タノシイ!
ロクに動かして無かったツイッターアカウントも、オタク活性化によりその時々に読んだウェブ漫画なんかの感想投稿によく使うようになり、オタク充実度の高まりで色んな新作に手を伸ばした結果として逆にニンジャを読む時間が減ったりもしましたがそれもまたタノシイオタクライフ。
そもそも感想書きながらだとただでさえ読み進めるペースが激遅になることもあって、2023年1月現在でやっと4巻エピソードに突入できたばかりという有様ですが、まぁ今年は少なくとも一定ペースを保って読み進める方針なのでもうちょっとなんとかなるかな……どうでしょうね。私の展望はアテにならないので。ペースはともかく続きを読むのが楽しみです。
感想まとめnoteもまたいずれそのうちたぶん機運に応じて続きをアレするので、機会があればまた2巻の感想まとめでお会いしましょう。サヨナラ!
(サヨナラ!だと今生の別れになるのでは?)