からやまルーティン

今回は私のお気に入り、からあげチェーン店の「からやま」について語りたい。
「からやま」は北は北海道、南は鹿児島まで展開する、アークランドサービスホールディングス(以下ALS)さんの手掛ける「からあげ定食専門店」である。ALSさんは他にも「かつや」や「東京たらこスパゲティ」などのブランドを運営しており、アジアを中心に海外にも78店舗(執筆時)を展開する折り紙付きのチェーン店である。
そんな「からやま」での私なりの楽しみ方、ルーティンを以下に綴る。

まず入店時、アルコール消毒が設置されているだろうが、味に影響はないのでしてもしなくても構わない。人数確認の際は口答とともに、人数分の指を立てて示すとスムーズだ。混雑時は記名して順番が来るのを待つシステムである。席は特に指定されないことが多いので端、もしくは隣が空いていたり、もうすぐ食べ終わりそうな席を選ぶといいだろう。指定されないとはいえ、ひとりで入店する場合はテーブル席ではなくカウンター席につくのが無難である。

席に着くと店員さんから冷たいお茶とイカの塩辛の入った壺が提供される。お茶のおかわりはセルフではなく店員さんについでもらえるスタイルだ。混雑時でなければ、少なくなるとおかわりするか訊いてもらえるのでありがたい。呼ぶときは目の前を通った店員さんに「すみません」と声をかけ、「お茶ください」と告げるとともに湯呑を持ち上げるサインするといいだろう。初手のお茶と塩辛の提供時に注文できるとタイム短縮になるので狙っていきたい。

肝心のメニューだが、私のイチオシは「からあげ定食」だ。
「からやま定食」という俵型のからあげ定食もあるのだが、食べやすさや衣の楽しみやすさ、コストの観点からこちらがオススメだ。三つ折りのメニュー表の真ん中にある写真を指さしながら注文すると、ご飯を大盛りにするか訊かれるだろう。大盛りは+30円なのだが、からあげひとくちに対してご飯をふたくちの人や、イカの塩辛で白飯を掻き込みたい人は大盛りにするとよい。私の場合最近はもっぱら普通盛りを頼む、十分な量である。待ち時間はスマホをいじったり、メニューや厨房を眺めたりして好きに過ごすとよい。体感、開店直後と混雑時は結構時間がかかるので、昼過ぎ過ぎの入店が良いかもしれない。

商品が届いたら、まずは器の配置を変えると終始食べやすい。
おそらくデフォルトは

こんな感じで配膳されていると思うので

このように並び替えると、右手で味噌汁を倒す事故がなくなり、遠すぎたキャベツも食べやすくなる。

次に、卓上のドレッシングをからあげを避けて皿のややフチ側だけにお好みの量かけたい。そして、同じく卓上のマヨネーズをタレ皿の空いてるところへ大さじ半ほど出し、その上に七味をちょっと多くない?というくらいかける。私は辛いものが得意ではないのだが、マヨネーズでマイルドになる上に、元々辛さ控えめなので風味を楽しむためにも多めで問題ない。それが済んだらいよいよ箸をとり、まずは味噌汁をひとくち飲んでほしい。ちなみにとろろ昆布入りなのだが、大の苦手という人は注文時に伝えれば抜いてくれるかもしれない。私は別に得意ではないが、わざわざ抜いてもらうほどでもないし、からやまでしか摂取しないので良い機会だと思って「いらんなあ」と思いながら毎回食べている。このひとくちには、味噌汁で割りばしがぬれることによって、ご飯粒を箸につきにくくさせる意図がある。

ようやくメインのからあげに着手するわけだが、衣の食感を最大限楽しめる端肉からいただきたい。よほどの大口小口でなければ大丈夫だと思うが、半分ずつ食べてほしい。下味は控えめで、白飯と合わせるよりはドレッシングのかかったキャベツを合わせると味が足される上、ベジファーストになり健康にもほんのりいいだろう。前菜が済んだら、残り半分の端肉をタレ皿真ん中の濃い茶色をした甘辛ダレにつけたい。この際、衣でなく肉側につけるようにすると衣の食感が損なわれない。ひと切れのままだと滅茶滅茶タレがつけづらいのだが、半切れになったことで解消している。予想できる醤油ベースの甘辛さに加えてスパイシーな風味もあるこのタレを味わえば、私が勧めずとも自然と白飯へ手が伸びるだろう。白飯を楽しんだら味噌汁とお茶で口内と心を整えることも忘れないでほしい。

端肉を味わったら、私は順当に並んでいる順番に食べすすめる。
ふた切れ目はまだタレがつけづらい状態なので、七味マヨを箸にとり、付けて食べたい。濃厚なマヨネーズのコクは、からあげに隠されている、ドレッシングのかかってないキャベツと相性が良い。もう半切れはお待ちかねの極ダレを、もちろん肉側へ乗っけるように付けて頬張る。濃い旨塩味と刺激的なニンニクの風味から再び白飯を求めてしまうだろう。ペース配分に気を付けながら白飯を合わせたら、味噌汁とお茶で再び整って1サイクル目終了である。

このまま同様に2サイクル目に入ってもいいのだが、その前にふたつある卓上の壺を楽しんでほしい。まずは初めから置いてある割り干し大根を、欲張らずに2,3切れ白飯に乗っけたい。白飯とともに口に放れば、からあげやキャベツとはまた違うポリポリとした小気味よい食感が楽しめるだろう。続いてイカの塩辛だが、正直日によって塩辛特有の魚介感の強弱にばらつきがある。まずはひとかけらだけ白飯に乗せ、テイスティングするのが吉である。好みの味であれば今後合間合間につまんでいただいても、白飯に合わせてガッツリ掻き込んでいただいても構わないが、ペース配分にだけは気を付けてほしい。効率だけを考えると配膳時にそれぞれ乗っけてしまうのが良いのだが、文字通り箸休めのためにサイクル間で乗せる方が余裕ができて好み

ひと通り卓上のメンバーを楽しんだら、私は2サイクル目に突入する。あまりに食べ方を強要するのもなんなので、強くオススメするのは1サイクル目から壺2種までの流れだけにしておく。2サイクル目終了時点でご飯の残りにふたくち分以上余裕があったならば、壺で調整するのが良いだろう。逆に、ご飯とキャベツがふたくち分より少なくならないように、十分気を付けて2サイクル目を遂行したい。

最後に、1サイクル目ではキャベツと甘辛ダレで味わった端肉に七味マヨと極ダレを合わせ、白飯する。名残惜しく味噌汁とおかわりしたお茶を飲み干し3サイクル目を終えたら、お会計の準備にとりかかる。全店舗かはわからないが、クレカ、交通系IC、QR決済など比較的決済方法は多彩である。お好みの決済方法の準備ができたら伝票を持ってレジへ向かう。次回以降、ここで伝票に100円割引券を重ねておくとスマートである。決済が済んだら次回以降使える100円割引券を受け取り、失くさないように大切にしまい「からやま」コンプリートである。

以上が、私が月1ほど実践している「からやま」ルーティンの全貌である。
このルーティンにたどり着くまでに幾度と遭遇した小さなミスを、読者の皆様は回避しながら是非「からやま」を堪能してほしい。既に行ったことある、通っている方々には、ご自身のルーティン、食べ合わせやおすすめのメニューも是非ご教授いただきたい。追伸になるが、お持ち帰りは味を1種類しか選べない上に味噌汁もつかないので、元々味噌汁もタレもつかないし衣の食感が失われる心配もない親子丼を推奨する。

追い追伸
からやまって店名文章と相性良くないからカギ括弧つけがち


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