裏仕様

靴のサンプル依頼  ラフ仕様書書き方3

ここでは靴の裏の仕様について書いていきます。

婦人靴には裏の仕様がいくつかあって、裏の仕様によって履き心地が変わります。

一般的なアッパー(甲革)裏、全面に裏材を貼るのを「総裏」と言いますが、その他に履き心地や靴全体をソフトに見せる仕様としていくつかの仕様を紹介します。

・ 口裏
・ サイド裏なし
・ 前足部ウレタン貼り
・ 裏なし


図はアッパー革を省いた裏材だけのイラストです。
灰色の部分が裏がついている部分と見てください。


口裏(くちうら)


左上の図の灰色部分しか裏をつけていない裏仕様です。
カジュアルな厚みのある甲革や、シャーリングデザインをふんわり見せる時に指定する仕様です。


サイド裏なし

右上の絵のようにサイドの裏を抜く仕様です。
底側に余裕ができて履き心地が良くなるのと、靴全体の印象を柔らかく仕上げます。


前足部ウレタン貼り


左下の図のように靴の前部分にウレタンを貼る仕様です。
履いた時の足当たりが柔らかくなります。
ポイントは足のボールポイントにかかるようにウレタンを配置する事
つま先手前くらいの微妙な位置に「とりあえずアピールでつけてみました!」みたいな靴をたまに見かけます。手間かかってるのに効果なし。。


裏なし


右下の図のようにゴムでトップラインを絞ったようなシャーリングの靴でよく見かけます。全体がやわらかくなって履き心地が良くなりますが、足がぶれて疲れやすくなる弊害も。小さなカウンター(踵の芯)ではなく、長めのカウンターを入れて踵で足を支えるように指示してください
アッパー革に強度がない場合(豚皮など)は不良の原因にもなりますので注意してください。

ではでは、次に「靴のサンプル依頼 修正と色サンプル仕様書」に続きます。

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