デザインによって履き心地は変わるよ。
「このデザインの木型、定番の売れ筋の品番と同じ木型ですよね?」
販売員さんからよく問い合わせをうけた質問。
『そうそう、売れ筋定番と同じ木型を使用した靴ですよ。
でも甲の深さが違うデザインなので履き心地は違ってきちゃうけど。』
特定の木型の靴をリピートするお客さんは結構多い。
確かに、自分の足にあった靴が見つかると嬉しいもんね。
最近では数年前のようにトレンドによって木型をジーズンごとに一新するということもなくなってきました。
よって定番木型はアッパーデザインを変えて売り場に長く鎮座しています。
でも履き心地はどんな木型でも一定にはならなくて、デザインによって変わってくるんです。
浅いバレエジューズで好評だった木型で甲が深いモカシューズを作ると履き心地はきつく感じるし、その反対にレースアップで好評だった木型でバレエシューズを作ると緩く感じたりすることが多いです。
靴を作る時に履き心地を合わせたいならば、甲の深さも同じようにしてみて。
浅いバレエシューズが好評で同じ木型を使って新しい商品を出したいならば、甲の浅さは同じでベルトをつけてストラップシューズにしてみたり、モカシューズが好評で違った雰囲気の靴をだしたいならば、サイドを深めにしたVカットのパンプスにしてみたり。
きつめの木型を使わないといけないならばデザインが浅めの靴にしてみたり、ゆるめの木型の場合は深いデザインにして調節してみたりすると履き心地が微調整できたりもしますよ。
デザインによって履き心地は変わるよー、って話でした。