簡単な足の測り方
靴のデザイナーさんにぜひ知ってもらいたいこと!
それは足の測り方!
私の知ってるかぎり、ほとんどのデザイナーさんが知らない。
服飾専門学校や美大をでて、デザイナーになる人がほとんどだから、仕方ないかもしれないけれど・・・。
靴問屋ではサンプルを作った時に「足入れさん」と呼ばれる、サンプルサイズ(婦人は通常23㎝)の人にサンプル靴を履いてもらって、フィット感を教えてもらいサンプルを修正していきます。
この足入れさんは自己申告のサイズであることが多くて、ちゃんと足サイズを測ったら、サンプルサイズではなかった場合も多々あった経験があります。
足幅の肉付がよくて足長は21,5㎝だけど、いつも23㎝の靴履いてます、とか、足幅が狭くて足長は24,5㎝だけど23㎝の靴がぴったりなんです、なんていう足入れさんに遭遇したこともあります。
こんな足入れさんの意見でサンプルを修正すると微妙な履き心地の靴になってしまいます。
ちなみにサンプルサイズの人が周囲にたくさんいて、みんなに試してもらって意見を聞くのはいいけれど『うちのブランドの足入れさんは〇〇さん!』っていう人を決めて、履き心地のフィッテングモデルは必ず一人に絞ったほうがいいです。
同じ23㎝の足でも肉付、年齢、形状はほんとーに千差万別!
経験上、みんなの意見を聞いた靴は悲しいことに誰にもフィットしない。
前置きが長くなったけれど、簡単な足の測り方です。
・ 足長 ・ 足幅
写真の石膏足は実物足としてみてください。
自分で自分の足を測るのは難しいから、自分の足を測るときは周囲の人に協力をお願いしてくださいね。
1、紙のメジャーと鉛筆、30㎝さしを用意
2、肩幅くらいに足を開いて立って、足のラインを鉛筆で紙にうつす。
3、その時に小指と親指の骨の一番出ているところ(中足骨)をマーク
4、この足ラインの一番出ている指の先端と踵の長さが足長です。
5,小指と親指のマークした幅が足幅になります。
この写真の足の場合は親指が一番長いので、親指の先端から踵までの長さが足長になるけれど、人によっては中指や人差し指が一番長いこともあります。
・ 足囲
5、親指と小指の一番出ている部分をメジャーでグリッと巻いてサイズを測ります。
6、そしてさらに足を浮かせてもらい、メジャーを両手で握ってグーっと強めにメジャーを引っ張って足を締め付け計測します。(空中計測)
足の周囲をぐるりと計った周り寸法のことを「ボールガース」、2回目に測った足囲値のことを「ころし」と呼びます。
測定する人によって締め付け具合が変わってくるのでブレがでてくる数値ですが…。
ネットをみると足長と足囲のサイズ表がたくさんでているので、足長と⑤で測った足囲を照らしあわせて、この人は23㎝のワイズDだなー、とか調べてください。
ちなみに⑥で測った「ころし足囲」は、靴を作ったりするときに必要なサイズです。
次は「靴型の幅の測り方」を書いていこうと思います。