第1章_#06_お茶の水でフランス語を始める
さて、引きこもってフランス映画ばかりを見ていた派遣事務員時代の20代半ば。そんな暮らしにもそろそろ飽きてきた頃、知人の紹介で、通訳の会社に正社員として就職をする。もちろん通訳などできるわけがない私の仕事は、クライアントと通訳の間でいろいろな調整をする仕事だった。
そこで初めて「帰国子女」と呼ばれる人達と出会う。普段は私たちと同じく日本語を喋る日本人なのに、仕事となると途端にネイティブ並みに流暢に外国語を操る。最初はそのさまにいちいち面食らったものだ。そしてそれは当然のことな