私は母を2020年に亡くした。同じ年に母と仕事をし、私をめちゃくちゃ可愛がってくれた会長さんも亡くなった。
私は一度に2人も自分の味方を失ってしまったのだ。
それは私の甥っ子もそうなのだ。
母は、私にとって一番の理解者であり、
私にとって一番怖い人だった。
私の目には母はできる女性だった。
テキパキと仕事をし、休むことなく働いていた。
仲間や友達も多く、人見知りの私には憧れだった。
自分にはないものに、親だけど嫉妬したし、自分と母を比べては悩んだものだった。
母はきっと、そんなこと思っていなかっただろう。
厳しくもあり、不思議な時に甘くもあり、
そのおかげで色々経験させてもらえたのだ。
感謝しかない。
だからこそ、もっと本音で話せば良かったと何度も何度も思う。
母が亡くなり、母が最後に買ってくれた靴はボロボロになった。
もう新しい思い出の品は増えることがない。
その事実に私はいまだに慣れることがない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?