不安は消えないと思い切る。ー後編ー

母を安心させることの難しさから自分たちの学びともなった、不安は消しきれないとの覚悟。
行きたい私たちは行ける理由ばかりを探していましたが、行かせたくない母は行かせられない理由を探していたので、いくつ安心材料を与えても納得には繋がらなかった訳です。

ここでゴールデンウィークを利用して、両親にタイでの学校見学に同行してもらう提案をしました。
「我が子が少しでも嫌がるようであれば諦める。行きたいと思ってる私じゃ、きっとメリットやポジティブなところしか見えないから学校見学に付いてきて欲しい。」とメールで伝えたところ、
意外にも「私たちも行かせたくないあまりに、孫ちゃんの気持ちは考えられてなかったのよね。是非同行させて欲しい。」と返信がありました。

学校はスクンビットを中心に3校見学の申し込みをし前日にタイ入りしました。
空港での待ち合わせ当日
ガイドブックと旅行で役立つタイ語集を付箋いっぱい貼り付けて母が現れた時には、ちょっと笑ってしまいましたが
行ったことのない知らない土地。
周りに聞いても、行く気満々でいい話しかしない娘夫婦からの情報と8年前にアユタヤに遺跡を見に行くツアーでバンコクに一泊したという近所のお友達の話しか聞けなかった父母の
我が子と孫が暮らすかも知れない!がどれほど不安だったのか少し理解出来た気がしました。

それが理解できた気がした瞬間
あ!大丈夫じゃないかな?と思えたんですね。

きっと母も父も自分の目で見れば
バンコクの発展具合や、子どもへの寛容さ、医療や衣食住。
また近所のお友達から聞く中学受験の熾烈さに大学まである私立のお受験を勧めて来た背景もあり、高校まで一貫校のインターの環境は好感触だろうと。

結果、今私たちがバンコクにいることから、想像していただけると思うのですが
母も父もこのプレトリップを機に態度や考えが180°変わり賛成してくれました。
なんなら母に至っては、帰国後タイについて調べまくり、タイ沼にハマりタイ語教室に通い、たまに一人で孫に会いにと言っては来タイし聖地巡礼をするまでに😅

そんな母にこないだ聞いてみたんです。
まだ不安かと
母からの返事は
「タイであなた達が暮らす不安は今も消えない。もし事故にあったら?あなたが病気になったらあなたも孫もどうなるのか?犯罪にまきこまれないか?キリがないのね。でも、それ日本なら起こらない?ってかんがうてみたのよ。不安がりすぎてあなたたちの気持ちを無視し止めて孫や娘から嫌われるかも知れない方が不安!それだけよ!」と
なんとも母らしいものでした。

不安を消しきることはできない。
知らないことであればあるほど、まずは知ろうとしてみる。

今私がバンコクで未知なものへの不安を感じた時の行動の指針となりました。

次回からは学校見学やプレトリップのお話を書いていけたらと思っています。

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