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男女の友情は成立する前提の関係

一般に、
男女の友情が成り立つというのは「恋愛感情がない」ことを意味する。
そんな、「男女の関係」を成り立たせる前提で自らの欲望を叶えたお話。

二か月間、人肌が恋しかった。
元々、本質的に寂しいという感情を感じやすい私は元カレに無意識にも依存していて、
彼から寂しさを埋めてくれるものを得ていた。
彼がいなくなり、
一気にあふれ出した寂しさ、空白感が、私を常に包み込んでいて遂に先日、その感情らが私を動かして、Xでセフレの募集をかけた。

Xで知り合った彼は、私と同じような理由で単純に寂しかったからセフレを作りたかったんだそう。
互いに始めるのが同じタイミングでほぼ同時期にXで探していた。

話していくうちに、彼は他の、所謂ヤリモクではなくて、
”セフレ”を望んでいる人だった。
集まった中で体目当てだけじゃない人は彼だけで望みと希望と期待に賭けながらDMで探りあっていたと思う。
私が最初に提示している【条件】を満たしていて、高飛車ながらも彼はセフレにしてもいい人であった。

彼曰く、彼が望んでいる関係というのは
ただヤるだけじゃなくその前後に軽くご飯食べたり、二人でどこか一緒に行ったり、何気ない雑談と一緒に笑ったりする仲らしい。
まさに私が望んでいた、いやそれ以上の関係で驚きを隠せなかった自分がいた。
つい、「セフレになるということは、ヤるときに思いやり持ってしないといけないということですよ?それでもいいんですか?」と聞いてしまったぐらいに。
その返答も、「むしろセフレがいいんです!どんなことでも思いやりはあった方がいいと思うし!」で、心底すごい人が来たと感心していた。
同時に、これが本当の”セフレ”なのかと自分の認識が改めためられ、やはりその時頭に過ってきた元カレがセフレとは言いにくい人だったと思う根源になって、後日元カレはそこまでいいセフレではなかったということで収まった。
つまり、元カレに対する未練という未練が全て消え去り、残るは完全な「無関心」のみだった。
それだけに、彼が求めるセフレ像が今までの私が経験してきたものとは違ったのだ。
となれば、彼に私が期待するのはごく当たり前なことで、
簡単な自己紹介の提示を要求したり、
留意点の確認をしたり、
彼がどのような人間なのかを測る会話を続けた。

彼は気づかいと優しさに溢れた人で、変に焦ることもなく常に一歩下がって相手の事を凄く考えてくれるような方に見えた。
そうして話していくうちに、私は一切個人情報を言わずプロフだけ(しかもそれも偽り)なのに、私の方は相手の大学、インスタ(本垢)写真などを話してくれ少しづく信用が出来てきていた。
勿論これも全部偽っただけで中身はヤリモクかもしれない、その考えは少なからず抱いていたし疑いつつではあったが、明瞭な証拠ある説明は出来なくともどこか本能的にも彼は大丈夫と分かっていた。
知り合って3日目、通話する気になれた。
通話だけならと思うかもだがどうしても通話はうっかりボロがでることが多く、それこそヤリモクらは通話で個人情報を聞きだしたりしてくる。
彼も1度だけ、通話とかってできたりしますか?と言ってきたことはあったがこちらが渋った様子を見せると「全然大丈夫なんで!僕がそこまで意識出来ずにいて変に聞いちゃってごめんなさい」と言われた。
なるほど、確かに今までの会話を見るに、彼は募集が始めてらしいし私自身このことは教えてもらうまで思いつかなったから、彼が言うことは大いに納得出来る。
そしてその事にしっかりと謝っていくことも、素直なんだなと好印象だった。
これを話してから、その次の日に私から「よければ通話しますか?今日なら出来るかもです」と提案してみた。
返答は、「え、いいんですか?!是非してみたいです!」と。
通話の為にもインスタを交換し、
深夜通話をしてみた。
第一印象は、声が高いなということ。
そして一人称はリアルも「僕」なんだなと。
そして有り難いことにコミュ力が高い!
主にこれで、他はDMとなんら変わりないものだった。
思った以上に話が進み、気づいたら午前四時だった。
まだこの日はこれからの予定を決めるわけでもなくただ話しただけになるが、この通話が私の中の彼への信用を一気にあげた気がしている。

翌、会ってみようと思いDMで言ってみると彼も乗り気で順調に話が進んで行った。
DMで決めれたのは日時だけで、肝心な場所は一切定まっておらず、また通話で、ということになった。
今までも私は一応セフレ兼彼氏がいたが、いつも外だったので場所に関しては全く知識がなかった。
彼は経験人数5人で(その場の雰囲気で1回きりの)大抵ホテルだったらしい。
が、私が未成年という事もあってホテルは万が一を考えなしになった。
結局、彼が提案してくれた漫画喫茶になって、集合場所に1番近い漫画喫茶に行くことに決まった。

初めて対面するから、午前の模試は最後の方はずっとそのあとのことを考えてた。
向こうは私の顔を知らないし、私から声をかけるしかなくて、
正直な話めちゃくちゃに緊張していた。
遠目に彼を見つけて、すごいニヤニヤしながら歩み寄った。
近づいてくる人影に彼が気づいて、残念ながら私が声を発する前に気づかれてしまったが。
そこからは割といつも通りで、雑談をしながら漫喫まで向かっていった。

因みに、全然普通の人でした。
特に顔が悪いとかもなく、太ってるとかでもなく、
本当に普通の方。
髪が私の好きな長さでちょっと内心テンションは上がっていたのは否めないですから。

いざ漫喫につくと、
私にとっては初めての場所なので心が浮ついた気分で前払いと説明を受けていた。
部屋は、とてもありがたいことに個室で床がマットで、さらに二人でも入れてなにより鍵付きだった。
二人の身長なら寝ころべる広さで、床もマットだから柔らかくなにも不自由がなかった気がする。
ただ一つだけ、少し我儘な要望を言ってしまうと、
電気がオンオフの二択しかなくて寝ころぶときにまぶしかった。
(もともとそれようの場所じゃないのだから仕方がない)
(漫画を読むはずのスペースだから電気に段階がある方がどう考えてもおかしい)

飲食もでき、ある程度の会話が可能だったので「ちょうどいい」空間だった。
個人的には人生初ホテルに行ってみたかった気があるが、高校生という身分だからもうそれは仕方がない。
諦める。

相手が相手で、いい意味で欲をあまり出さないから、
始める雰囲気になるまで(部屋に入ってから)訳20分ぐらいあったと思う。

流石になにをしたとか、具体的に書く気はないけれど、
私がこの日思ったことをつらつらと書いていく。

まず、自分にも「緊張」(主に恥ずかしさが占めている)というものがあって、例えばハグをするとき、服を脱ぐときに結構羞恥心を抱いていたし、心臓も鼓動を大きくしていた。
すこしぐらいはそう思えるような自分がいて羞恥心の中に安堵が湧いていた。
ただ、この羞恥心もどうせ、最初の一、二日だけなのだろうが。

そして、彼の「優しさ」。
これには本当にずっと驚愕していた。
元カレとは違う。
全てに対して、触れ方がさやしい。
もしもこれを「彼氏の触れ方」「セフレの触れかた」というのであれば元カレは紛れもなく「ヤリモク」に扱われることだろう。
それぐらい、元カレを比較すると彼の手が優しかった。
手が優しかっただけじゃなくて、全体的に気遣いができすぎていて、
話しているときから思っていた「育ちの良さ」がここで発揮されていたと思う。
XのDMで言っていた、「思いやりは大事だと思う」がここで本当に実証された。

次に、私は凄いということ。
私の場合、経験人数なんてたったの一人で、(元カレですが)元カレが元カレだから無意識に私は男性側から見て驚くことをさらりとやってのける、らしい。
彼の経験人数の5人は多分「一般的な方」で、常識があったのだろう、例えば飲む、や顔にかける、といことをさせてくれなかったと言っていた。
私からするとそれぐらいなんでもないことだし、一口飲むだけじゃないか、かけてもあとで吹けばいいじゃないかと思うだけで、私に害がないから特に拒むこともしない。
(顔に関してはメイクの関係があるとは思う)
そもそも、私の根源的な性格が、「尽くしがち」なのであまり人が求めてきたことに対し嫌と言えない。
いや、語弊がある、嫌と思えない。
このような経緯から、私は元カレに鍛えられたおかげで彼が望んできた全てに対して承諾することができて、そのたびに「私は許容範囲が人よりもかなり広いんだな」と自覚していった。

タイトルにある、「男女の友情」についても。
元セフレ彼氏を持った身なので「男女の友情」が成り立たなかったときの辛さは、少し違えど共感性は高い。
広義的な意味の「男女の友情」に対してかなり限定的な話になるが、
セフレを好きになってしまったときにある種の絶望感は忘れられない。
決してかなうわけでもないのに中途半端に近くにいる。
離れられない。
でも報われえない。結ばれない。
あくまでも「セフレ」。
こんな思いはしたくないし、避けれるのなら最初からそうなる可能性を作りたくない。
だから、今までもこれからも、必要以上の感情を持たない事を必須事項として、その上で自分がしたいことをするようにしている。
今回はその妥協だ。
もう振り回されない、自分を制御下におく。
自分の納得いく道を行く。

私はここで、分岐点にするつもりだ。
もし、もしも、また彼を好きになることがあれば。
その時は、ひたすらに苦しんで必死に自我を持とうとするだろう。
そして、暴れる。
歯止めが効かなくなって、どんなことでもするし、人数だって比にならない数を食っていく気がする。
でもしっかり軌道を進めたら。
気持ち落ち着いて、自分に自信をつけたままで終止符を打つ。

後者であることを願ってはいるが、
前者を拒絶している訳ではなくで、
毎度言うように私の中ではこの人生に生きてる実感がなく、まるでゲームのように軽い感覚だから、どうなってもそれはそれで
思えてしまう。
それがいいと言ってる訳ではなくてなっても別にいい。それだけだ。

私は、「男女の友情」は、無いことないと思っている。







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