女王の贈り物
出会いは昨年
2020年、令和2年の11月吉日
平均最高気温が15℃を下回り
肌で冬の足音を感じていた
それから3週間後
私達は静かに一緒に暮らし始めた
私は
運命の出会いを信じるし
運命の出会いだと思ってる
必然だとも思ってる
目が釘付けになったのを覚えてる
心の声も覚えてる
頭の中で計算が始まって
笑みが溢れたのも覚えてる
それからは
会うたびに語りかけた
あたしが行くまでそこにいろ
あたしの3000円
語りかけながら
準備を進めた
これ以上延ばすと雪が降るという頃
ポケットにティッシュ、袋、ハサミの三種の神器を詰め込んで
水路を片足入水で越え
ルートをよじ登り
イメトレ通りに無事ご到着
※周囲の枝や葉を巻き込んでいるのがわかりますか?
1枚撮ったら
無心&イメトレ通り&自画自賛の手際の良さで
枝以外には触れずに採取を終え
たまたまジャストサイズだった袋に収め
競歩並みの歩みで帰還の途につく頃には
母性だか愛着が溢れ出て
脳内から3人の野口英世の姿が消えていた
あたしは売れない
あたしは売らない
帰宅後さらに枝をトリミングしながら
マーブルちゃんと名付け
それからずっと
採取時に真っ先に出入り口を塞いだティッシュを詰めたまま
二重の袋詰めにしたまま
震度4の揺れでも安全な定位置で
一緒に住んでいる
スズメバチの巣は縁起物
っつーならその実力を見せてもらおうじゃない
思考と行動の練習のおかげで
最初から最後まで自分一人で完結できることなら
そんなにモタモタしなくなった
やらずに無理だと決めつけていれば
可能性はゼロのまま
やってみたら出来ちゃった
小さな成功体験を積むことも
私にとっては自己肯定感を上げることになる
だからといって
スズメバチの巣の採取は真似しなくてもいい
なお
活動を終えた巣を寒くなるのを待って採取しました
採取した翌日に積雪という寒さを待ちました
駆除の依頼は受け付けておりません
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byり