切ない瞬間が1番思い出になるの。 そうね、貴方とお別れした時が 1番の思い出になるわ 切なさが私のトキメキ
いつかの思い出を思い出して、涙する事があるのだろうか。 いつかの風景を思い出して、恋焦がれることがあるのだろうか。 誰かと一緒に行った場所を思い出して、懐かしむ いつか交わした言葉を思い出して微笑む いつか君が約束してくれた事を思い出して絶望する 君が見たであろう景色を見て涙する 君と歩いた街をもう一度1人で歩いてみる 笑った顔を思い出していつものように笑ってみせる 「ねぇ、いつものように話しかけてよ」 そしたら、いつものように返すから 思い出の一つひとつ
天国はいっぱいで入れないんだって じゃあどこへ行くの? 地獄が口を開けて待ってる 悪魔が手招きしてる 天使たちが嗤ってる 天国はいっぱいで入れないんだって 天使たちが手をバッテンにして私を拒む セラフィムの歌声が聴こえない 地獄の入り口の音しか聴こえない たった1人の私の為に大口を開けて待っている 地獄の入り口が開かれたらもうお終い 私は終わるの 首に纏わりつく蛇がそう告げる たくさんの蛾が飛んでくる 天国はいっぱいで入れないんだってさ じゃあど
厳しい世の中を生きている君へ 辛いのに自殺出来ない君へ 帰る場所がある君へ SNSに辟易している君へ 抗いたい君へ 色んな君へ 色んな人に人生を狂わされても 誰かと比べて落ち込んだとしても たった1人の誰かに好きと言ってもらえるなら それでいいのかもしれない 誰かに好きと言えるのなら それでいいのかもしれない あまりにも色んな人がいるから 自分を貫くって少し大変かもしれない でも諦めたくない思いがあるから 抗う信念があるから 途中でブレても、愚
これが私たちが学んできた"教育"の賜物。 よく見て、こんなにたくさんの蛾が産まれたわ。 みんな「アレは美しい蝶だ」と言っているの。 誰も事実に辿り着けなくなった。 都合が悪い事は偽の美しい物に言い替えて これが正しいと真理に言い逆らうんだ。 真理はそれを許さない。 正義やら何やら掲げ、良い気になってる所 申し訳ないが、それは美しい蝶なんかじゃない。 君たちの圧政や空気によって産まれた 醜い蛾だよ。 立派に育って自由に飛び回り真理に集り 「お前は醜い、な
二本足で歩いてるわ。今日も二本足。 いつ一本になるか分からないし、無くなるかも しれない。 腕も一緒。二本足、二本の腕。肢体と言うの。 臓器がある所は本体かしら。 頭、骨、肉。 血液は管の外へ出てしまうと大変なの。 眼球が二つ在るわ。バランスを保つ為の 役割がある。 私耳が普通よりとても良いの。 からだ=体は大切にしなきゃ。 大切な魂の入れ物なのよ。 精神と共に世界を生きて行くの。 寿命があるけれど。 死の理由は単純ではないの。 死を考えると時々
子どもの頃「キラキラ星」を踊ったことがあった。 大きなお星様を頭につけて。 両手をひらひらさせながら、 キラキラを表現して歌うの。 あれは何の発表会だったのだろうか。 もう覚えていないけれど、写真があることを 思い出したのよ。 冴えない顔をしている写真。 ちっとも楽しそうじゃない私。 私、あの時本当は楽しかったのかしら。 緊張していただけなのかしら。 発表会があってもちっとも面白くなかったと思う。 目の前に大勢の大人達がいてその中からお母さん を
ちょっと、邪魔しないでくれる。 見れば分かるでしょ、血を濾しているの 純血を取り出しているところ。 ずっと見ているとトマトジュースみたいで飲んでしまいそう。 私の妹が重い病に罹ってしまった。 もう治る見込みはない。 妹が言うの「お姉ちゃん、綺麗なものが見たい」って 僅かな時間だけどありったけの物を見せてあげたいって思ってる。 この世界に綺麗なものはとても少なくなった。 だから創生しようと思ったの。 かわいい妹に嘘は吐くことは出来ないもの。 誰の血か?そこ
ディストピアの中で恋するのも悪くないじゃない? 切ないわ。だってディストピアの中を生きてるんだもの。 どう足掻こうと改善されない世の中なんだもの どう足掻いても転落していくのよ 転落する世の中で恋をするのよ なんてロマンチックなの!
お墓って私の次なる時代の家なのよね。 処刑? そんなの待ってられないよ。 待ってられない。 私は次なる時代へ行くの。 行かなきゃ! それじゃっ! あ!一瞬は永遠だ。とか言う意味不明な言葉を ここに落として行くわ。 新しい時代に相応しくないもの。 速度なんて知ったこっちゃない。 さらば!
人の思いが重いのよ 正直、疲れたし馬鹿みたいよ 赤い糸に引かれて 思い出しちゃったら悲しくなったわ 記憶が息を吹き替えしたのよ!
確かにあった残像を 私は忘れてしまった。 海が見える。ずっと遠くまで見える。 ビルに宝石が散りばめられる。 遠くの空が美しかった。 それは確かにある。 鳥が飛んでいる。 冷たい夕景が切ない程に美しかった。 散った花を集めて部屋に飾った。 お気に入りの風景だ。 そびえ立つビル群が私の心を掴んで離さない。 私、風景に恋してるのよね… きっと分からないわ 子どもの頃からずっと恋してる。 何十年経っても変わらない。 私、風景に恋してるの。 私の心を掴ん
赤い糸なんてないわ 信じてない。 分からないわ 音楽だけが私の救い。 あの人を思い出せない。お気に入りの風景も それは息を吹き返さなかった。 でも、気配はした。 もう少しで息を吹き返すわ
秋の空を見た。 まるで凪いでいるように流れる雲。 あの人と見た空と似ていることを思い出す。 揺らめいて、流れて、消えて。 あの人もそんな人だった。 元気にしてるかしら。
※性病の描写がありますが参考にしないでください。然るべき機関へ受診してください。 高校生の時、付き合っていた男からお金を受け取った。 「これで足りるでしょ」 私はそのお金で、妊娠検査薬を買った。人生で初めての事で、すごく怖かった。 結果は陰性だった。私も男もホッとした。 私達にとって妊娠するということは、大事故みたいなものだ。だから本当に安心した。 私の友達は、男からお金を受け取って緊急避妊薬を買いに行ったって聞いた。 大事故は起こらなかったみたいで安心してた。あと、噂
私、銃をぶっ放したの。 扱いも上手で様になってた。 人を撃ったっけ? とにかく、とても格好良かった。 その後、どうしたっけ? そう言えば、戦地で戦ってて撃たれた事があったのよね。 プツンと電源が切れた時みたいに 視界が途切れたの。 最後に目にしたのは、さつまいもの蔓と葉っぱと土と深緑色のヘルメットを被って、迷彩柄の服を着た兵隊さん。 そうだ私、大きな廃車の影に隠れていたんだけど、兵隊さんに見つかって殺されたんだ。