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【ライブレポート】歪さは強固な土台の上で進化する。Pot-pourri(ポプリ) 2ndフル・アルバム『Diary』発表記念ファースト・ワンマン・ギグ

Pot-pourri(ポプリ)の2ndフル・アルバム『Diary』発表記念ファースト・ワンマン・ギグが5月8日(日)、吉祥寺NEPOにて開催された。

前後編に分かれる2部構成で行われ、『Diary』のレコ初ライブでありながら、1stアルバム『Classic』の楽曲も多く披露され、アルバムレコーディング時から時を経て進化した旧曲のアンサンブルも聴きどころの一つであった。

『Diary』ではマニュピレーターを担当するRYO NAGAI a.k.a.液晶氏がミックスを手掛けていることもあり、その経験もあってか、『Classic』リリース時よりアンサンブルにおけるマニュピレーターの存在感が飛躍的に増していた。アコギにグリッチエフェクトをかける斬新な手法を用いていることで知られるPot-pourriであるが、それはけして単なる飛び道具ではなく、一般的な編成のロックバンドにおけるギターリフと同じぐらい必要不可欠な存在感を放っているのだ。

また、TAROによる獣のような重量感を持ったドラムも今回のライブの見どころであった。有機的なドラムと無慈悲にアコギを切り刻む冷徹なグリッチが絡み合った音が、吉祥寺NEPOという地下室を揺らしていく。歪で不可思議な音でありながら、ビートに揺られながら踊る観客が沢山いたことが印象的であった。

Sawawoの歌はより伸びやかさを増し、ゴス的な耽美さが強くなっていた。Sawawoにとっても大きな変化のあった時期に製作されたことが様々なメディアやこの日のライブで語られているが、だからこそ「わたしは 生きている」(Vertigo)という詞の響きが重みを持って感じられた。アコギ・マニュピレーター・ベース・ドラムという特異な編成だが、それはソングライティングの土台と歌詞、歌の強固さによって、必然的な編成として説得力を持って鳴り響くのだ。

『Classic』の楽曲が3年の時を経て進化を遂げたように、『Diary』の楽曲もこれからのライブや制作を通して変化していくのだろう。これからのPot-pourriを楽しみにしながら、まずはアルバム作品としての『Diary』を堪能したいところだ。

〈セットリスト〉
1. Astra (Acoustic Version)
2. Comic
3. In Profile
4. Kankitsu
5. Cerulean
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6. Vertigo
7. Berceuse
8. Astra
9. Revolver
10. Papillon
11. Diary
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En. Silkworm

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