初めてのこと
この日は、桜がきれいな時期の、地元のおまつり。
初めて、夜に行ってみた。
普段は、昼間に、ちょこっと様子をみるだけ。
お祭りも、私が心躍るもののひとつ。
ただ、少しの冒険をして、夜に行ってみた。
かなり、世界が違って見えた。
高校生の頃から、
いわゆる「いつもと違うこと」
をするのが少し苦手だった。
いつもと違うことをして、かえって良くなかったこと
いつもと違うことをして、良かったこと
この2つを比べると、圧倒的前者が多い。
だから、少しずつ、苦手になった。
大学生になり、今までとは違う新しいことを始めてみて、
また少しずつ平気になっていった。
今は、
「いつもと違うこと」は「日常に変化をもたらすもの」
に変わっているような気がする。
だから、心躍る瞬間がある。
夜のおまつりは、
当然ながら、
ライトがたくさんある。
ライトがついているだけで、全然違った世界に見える。
コロナ禍ということもあり、数年ぶりのおまつり。
そしていつもと違う雰囲気のおまつり。
生憎の天気で、やや雨。
急遽一緒に行くことになった友人と、
のんびり話しながら、写真を撮りながら歩く。
私はお祭りが好きな理由の1つである、屋台でたこ焼きと唐揚げを買って、2人でシェア。
唯一の心残りは、雨だったから買うのをやめた、わたがし。
そんなのんびりとした楽しみ方をしたお祭りは初めて。
少し大人になった私の、
おまつりの楽しみ方なのかもしれない。
「初めて」は、今でも私にとって苦手なものではあるけれど、
心躍る瞬間にしてくれる可能性を秘めているらしい。
日常の中での、ささやかな、そして大きな発見だった。