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夫が育休をとり、妻が先に復帰する「しんどくない子育て」の実践報告(3)

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5. 0歳児保育?

保育園に入れて2人とも仕事に復帰するという道はなかったか。

「しんどい子育て」ならありだったとおもう。ただし、そのケースでも、夫は「時短」という選択肢がないので(職種の変更を意味するので今は無理)、「時短」を選択したのは私だろう。(制度上、給料半額でやってるので今も時短的な勤務のはずなのだが……。研究者に時短勤務は可能なのか? ※実際のところ、フルタイムで復帰しなければ点数が足りなかったと思うが、任期が6ヶ月しか残ってなかったので無理だった)

ついでにいうと、保育園でしょっちゅうあるという、風邪など引いてすぐに迎えに行かなければならないケース。そのとき迎えに行けるのは誰か? やっぱり私だろう。時間に自由がきく仕事をしているといっても、そうしょっちゅう迎えに行って、子供の看病をしていたらなにもできないし、集中する時間を取れないと、研究というのは遅遅として進まないものだ。

それに、0歳児を保育園に入れて、心穏やかに仕事ができたかは謎である。

5.1 0歳児の授乳と睡眠

母乳で育てていると、授乳はママにしかできない。便秘などが心配なのと、割と娘はおっぱいに長くひっついていたいかつ、母乳が割と出るたちだったので、いけるとこまでは母乳で行こうと決めた。(母乳で育てるというのはそれだけで母体には負担がかかるのだが、それはまた別の話。※参考文献:長坂道子(2005)『世界一ぜいたくな子育て~欲張り世代の各国「母親」事情~』 光文社新書

それにしても、0歳児は手間がかかる。最初の数ヶ月(~5ヶ月)は3時間おきに授乳+オムツ+寝かしつけである。この「3時間おき」は出産前に思っていた「間が3時間」ではない。うちのばあいはこう。

・オムツかえ(3分:ただしいろんなケースがある。オムツを替えるなりおしっこするとかでわたわたする)
・授乳(30分:10分で切り上げろという育児書もあるけど、個性による)
・ゲップさせる(20分~:なかなかでないこともある)
~ここまで1時間~
・寝かしつけ(抱っこしてだらだらしていると寝ることもある。60分程度)
・うんちなどをしたら取り替える必要がある。
※寝ても途中で起きて泣き出すこともある。

★それでもなお、余裕があれば1時間は休める。この間に家事をする。自分の食事、赤ん坊の昼寝をする。

これが24時間サイクルで続く。出産前に「3時間サイクル」と聞いて細切れに2時間づつ寝れるじゃん? と思っていたら、寝れることがあってもそれは1時間、しかも赤ん坊の様子を気にしながらの1時間である。新生児の期間は沐浴という作業があるので、なおのこと休める時間が減る上に、準備片付けの労働もある。

うちの場合は、これが3~4ヶ月くらい続いた。完全母乳を目指してなかったので、夜は夫や母に任せて爆睡した。夜中の授乳は大変だったらしく、夫はこの育休に入って2ヶ月間くらいの記憶があまりないらしい。夜中に起きた赤ん坊に、母乳じゃないと文句を言われながら(?)ミルクを飲ませ、かつ、ゲップをさせて、寝かしつける。2時間経っても寝ない……。妻は爆睡しているようなときもあれば、起きて寝かせてくれと文句をいいたげな様子を見せることすらある。といった状況だったそうだ。

5.2 「ママジャナキャ」神話の反例

ときどき、「この時期のママは細切れに睡眠をとってもなんとかなるもんなんだ」という言説を見る。これは「子育てが女性にしかできない理由」としてまことしやかに持ち出されるが、「赤ん坊が泣いたらママは起きるもんなのよ!」というのは結論から言うと信頼の問題である。私は夫や母に夜を任せて6時間、あるいは9時間睡眠を取っていた。夫が起きてくれるとわかっていれば、赤ん坊の泣き声などシャットアウトして寝ていられるし、そのほうが体はずっと楽なのである。「起きてしまう」ママは、畢竟、任せた誰かのことが信頼できていないから起きてしまうのである。独りで背負い込んでるのである。私は仕事に復帰するために体力を取り戻さなければならなかったから、寝ていられるのはありがたかった。入れ替わり育休ではなく、この時期に2人とも育休だったからこそできたことだと思う。

こうやって「ママジャナキャ」神話は、どんどん塗り替えられていくのも男性育休のおもしろいところ。

異例の早さで(といわれることもしばしば)うちの娘は夜にねんねすることを覚えてくれたので、おとなも夜眠れるようになり、復帰への道筋が立てられた。しかし、この夜細切れに起きて授乳が必要という現象は、続く子供では1歳になっても続くらしい。添え乳で添い寝で夜中に授乳しているという話はいろいろな人が疲労していた。それが癖になると、わりと長く続くとか。だから「断乳」とか「卒乳」とかいうのだ。

もし、保育園に行かせていたら、早くから夜にぐっすり眠ってくれるようになったかは疑問だ。なにしろ、昼間構ってやれないのだ。保育園でどれくらい遊んでくるかにもよるのだろうが、家で専従で構ってくれるパパに抱っこされて安心してむにゃむにゃしていたり、絵本を読めと催促したり、そのまま眠ったりを繰り返している様をみるにつけ、家にいてくれて良かったと思う。保育園に入れていたら、帰ってきてからご飯を食べさせて風呂に入れて眠らせることしかできなかったろうと思う。親の方がさみしくなって、変な時間に構ってもらいたくなりそうだ……。(でも体力的にむりかも。)夜泣きというのは、1回突如夜に泣いたりして「!?」となったくらいで済んでしまい、世にいう夜泣き対策などはほとんどしていない。これは育休の成果だ! とか言うのはサンプル数=1ではなにもいえないが、2人とも仕事をしていて、夜泣きがあったらどう対処できたかはわからない。放置して寝ていたかもしれない。

私の仕事といえば、頭脳労働だ。仕事に復帰したら、夜しっかり寝て、頭を休めて、朝から晩まで研究のことを考えていたいのだ。朝変な時間に起こされるのもいやだ。頭の中が整理されかけているのを邪魔されるのも、やっぱりイラッとしてしまう。(そんな仕事をしているのに、子供を持つべきじゃないと、いつか子供に非難されるなきっと。)

出産後4~5ヶ月の頃、私は次のポストを得るべくアイディア出しをして申請書を書き、アメリカと英語で長いメールをやりとりし、神経をすり減らしていたので、夜中や早朝に娘が起きると本当にしんどかった。授乳は4時間に1回ほど。私が授乳しているあいだに夫が家事をする。休憩時間と割り切ってはいたが、やはり集中力が切れるのはつらい。育休中の(優秀な)友人の書いたものを見る機会が何度かあったが、おしなべてストーリーが崩壊しているのを見て、「育児というのはこうも思考を破壊するものなのか」と驚愕としたものである。夜によく寝るようになってくれたのは、昼間の夫の仕事の成果であると思う。保育園に行っていたらどうなっていたかはわからない。そこは未知数だ。でも、夜に寝ない子供を持ちながら、2人とも仕事をしていたら、私はとてもしんどかったと思う。

娘に困ったことがなかったかというと、あるとき、ほ乳瓶を受け付けなくなってしまった。復帰してすぐくらいで、研究会などにも行ってみようとしていたころ。結局連れ歩いて授乳した。京都まで連れて行って大学の隅っこで授乳したり、オムツ替えをしたりしたのは良き思い出になった。しかし、ほ乳瓶をうけつけないというのは割とありがちなことらしい。保育園に入れてしまえば、飢えて死ぬわけには行かぬ、と赤ん坊も観念するらしいのだが、赤ん坊の訴えのような気がした。抱っこして、面倒を見てくれ、と。それで、朝と夕方と夜の3回に減らし、さらに朝と夜、など回数は減らしながら、授乳は続けた。結局、1年までは覚悟していた授乳は、3週間の出張に行く直前の9ヶ月までだった。本人が卒乳してしまったのだ。親のほうがさみしい気分になった。

5.3 保育園に預けるのをやめたわけ

0歳で保育園に預けるのは、3歳児神話とかじゃなくて、親の方がしんどいというのが大きいかもしれない。保育園の入り口で泣きじゃくる子供をみて、結局仕事を辞めてしまったというママにも会った。産後すぐに復帰した先輩研究者たちも「休めるならなるべく長く休みなさい、子供を保育園に入れると風邪などもらってきて自分もうつるんだから、体力をまず取り戻さないと」とおっしゃる。妊娠中に運動ができなかったせいで、筋力は落ちてるし、授乳してるせいですぐ貧血になるし、寝不足である。独身の悠々自適生活から極端に減った時間をどうまわしていったらいいかもわからない。

ちなみに0歳児の保育にかかる費用は、自己負担分は2~7万円くらいだが、実際には国などからの補助金は30万とも40万円とも言われている。だから育児手当というのは、社会負担からいえばそんなに多くないのか、とも思う。たしかに、社会的には働いて税金を納めてくれる人がいる方が、経済を回すという意味ではいいのかもしれない。しかし現状では、保育園は足りていないし、実は育休制度を使える正社員のフルタイム雇用のパパ・ママカップルに有利になるようにできている点数制度で、非正規不安定雇用の需要を圧迫してるかもしれない。そういったいくつかの観点で考えると、育休が取れる人は取るってのが、利他的行動かもしれない。ただ、どうしても働きたい人に対して、あまりいい選択肢がないのがこの国の難点だとも思う。

加えて、保育園というか保育所のクオリティの問題がある。そもそも保育所は文科省の管轄ではない。つまり「教育」のための施設ではない。厚生労働省の「保育に欠けるこども」を預かる施設である。なんとなく聞こえは悪いが、もとの発想はそうなのだからしかたがない。人手不足でひどいことになっているという話もあるし(小林美希(2015)『ルポ・保育崩壊』)、現状、経済的に困難でない人が保育園に預けっぱなしで仕事するというのは、子供の養育としては、制度上「歓迎されていない」ということらしい。制度上の取り扱いや給与がそうなのであればそこは、「どうしても他の手段が取れなかったときのための選択肢」として考えるべきであろう。うちの場合は夫が制度を利用すれば育休が取れた。だから保育園は優先度が高くなかった、そういう話である。

勿論それ以上に、親がしんどいのは極力避けよう。自分が育休を長く取って独りで子育てするのはしんどい。贅沢といわれようが、0歳の子供を保育園に預けるのはやっぱりしんどい。(基本的には点数が……という問題もあったが)もし夫が育休を取れないでフルタイムで働いてたら、2人とも体がしんどかったろう。そういう理由でうちの場合は、保育園に0歳から入れるのはやめた。東京の保育園事情では、1歳で入れるかはちょっとした賭けではあるのだが、「1歳で入れなさそうだから0歳から入れる」っていうのがもう発想としてしんどい。あと、保育園での死亡事故とかもやはり0歳なのだ。万が一なにかひどいことをされたとして、0歳児は訴えることばもまだ持たない。できれば自力で動けるようになるまでは、身内に専任で面倒見てもらいたい。

それはもう、「わがまま」なのだが、自分の子供のことなのに、外因のせいでわがままになれないって、それこそしんどいじゃないか。

ここでよく考え直すと、夫が家にいて子供を面倒見て、妻はフルタイムで復帰してないじゃないか、という話になるのだが、そもそも制度的に給与は半額だし(任期と科研費を使える期間を延ばすための策)、別にフルタイムで復帰しなければならないいわれはない。(業績を出さないと文句言われると思うが……。)実は私は机に1日10時間は張り付いているのだが、たいてい家にいるので、夫はどのくらいしんどいのかわからない(最近しんどそうに見えるが……)。なんとか家のことにも貢献しようとしてるがそれこそ「専業主婦の嫁を持っている男性研究者のように」家庭のことを顧みていないような気がしてならない。なんだかんだやることが次から次へと湧いてくるので難しいのだ。(懺悔)(こういうことを言っている研究者の妻を持つと夫は大変である。)

6. 夫育休でできたこと

6.1 妻の私ができたこと。

・出産後2ヶ月で英語のアブストを出した(通った)
・出産後4ヶ月に締め切りの論文を出した(ただし学会抄録…)
次のポスト(RPD)を得た(出産後4~5ヶ月に申請書をなんとか書いて出して通った)
・出産後6ヶ月で東京~関西への1泊の出張(授乳しながら行った)
・出産後8ヶ月で、単独で1泊の出張
・出産後9ヶ月で1週間の海外出張、発表(卒乳前なので、搾乳して捨てた*)
・出産後10ヶ月で3週間の海外出張(卒乳後なので気楽だった)
・出産後11ヶ月で1週間の海外出張、発表

*母乳は出さなくなり、放っておくと出なくなる。1週間の出張で搾乳器で毎日2回絞って維持するのがいっぱいいっぱいだった。ただし、いつも出してるのに、いきなり放置すると乳腺炎になるので、ちゃんと絞る必要がある。徐々に絞る量を減らしていくことで、乳腺炎を防ぎながら母乳を止めることができる。授乳中に、赤ん坊を置いて出かけると、出先で赤ん坊にあげたい頻度で乳を搾る必要がある。欧州便の飛行機のトイレで搾乳をする女はそんなにいないだろう。

・出産後12ヶ月~:4ヶ月間の在外研究(家族でアメリカへ)

在外研究に一緒に行くことにしたことで、滞在期間を延ばすこともできたし(もし家族を置いての4ヶ月であれば、仕事に集中はできただろうが、やはりさみしくて「しんどかった」ろうと思う。それに実家筋からいろいろ言われて面倒くさかったろうとも思う。まあ気にしなきゃいいのだろうが……のちのちなんかあったときに「あのとき放ったらかしで行ったからだ」とか言われたときに絶対にそんなことない! と自分が言い張れるかは自信がなかった)、健康に過ごせている(主に夫が家事をやってくれるから)。

6.2 夫のできたこと

夫ができたことはなんだろうか。

夫の当初の目標は「家事、とくに料理ができるようになる」であった。夫が直感的にわかっていたように、日本の家事労働の男女分担の不平等さは、男の「家事ができない」を許さなければならない、という縛りによるところが大きい(そもそも家事が苦手な女だって少なくない)(cf.筒井淳也(2015)『仕事と家族―日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか』中公新書)。これは個人の資質もあるだろうが、我が夫は、ルーティンワークである家事もちゃっちゃとできるようになり、レベルアップした。自分と同等かそれ以上だと思えるようになった。(※効果は個人的資質にもよるところが大きいとは思う。夫は日本企業に適応できる会社員である。)

実は、夫は結婚前に1年弱独り暮らしをしていた以外は、実家から出たことがなかった。このために、おそらく平均以上に家事経験がない人であった。つきあい始めた頃、リンゴをむいてくれるというので待っていたら、1つをむくのに10分以上かかっていた。あとでまな板を見たら、包丁が刺さったのか穴が開いていた。リンゴをむくのに、なぜ包丁がまな板に刺さるのか理解できないが、そうしたレベルを考えると、「育休を取って、家事の修行をする」というのは、今後の布石として良い作戦だったと思う。これでお互いに、家事はなんでもできることになったので、あとは仕事の都合に合わせて分担できる

次に、メンタル面である。生後4ヶ月くらいまで夫は娘を「かわいい」と思っていなかったらしいが、今はベロベロ甘やかしている。もし土日しか接触時間がなかったら、もっと長くかかっただろう。お世話の仕方も、私よりずっとうまいし、娘の最初に発したことばは「パパ」である。父親としての目覚めというようなものは、人によっては時間がかかるらしいし、うちの夫は赤ちゃんをかわいいと思ったりしないたちで、確実に時間がかかる雰囲気だったので、きっと育休の効果だろう。ということにしておこう。

これはおまけのようなものだが、今、夫は初めての海外生活をしている。初めての海外渡航で、パスポートもはじめてとった。それが今や、Uberに乗って出かけていき、現地の人と趣味の交流をしたりもしている。(その間は私が子供の世話をしている)英語がだいぶすらすらしゃべれるようになったようだ。(ひいき目)

7. しんどくない家事

しんどくない子育てのキモはなんだろうか。それは結局しんどくない家事であろう。夫が家事を実践する中でいろいろと工夫して(※「サボって」といいたいわけではない)いるのがいろんな人の参考になるだろう。私はどうしても専業主婦の母からの呪縛から抜け出せないでいたし、女性はそういう発想になる人が多い気がする。男性ならではの省エネの仕方というのもあるのかもしれない。

ロボット掃除機
ルンバとブラーバ:ルンバのおかげで、掃除機をかける習慣がついた。スケジュール設定とかして全自動にしなくても、部屋の床のものをどかして、出かける前に一部屋分スイッチオンで大丈夫。これに味をしめて、在米中にブラーバをゲット。掃除するぞ!って思わなくても掃除ができるのは、ホコリアレルギーもちとしてはありがたい。

食洗機
とにかく電気代がもったいないからとかいって、少量のときに手洗いしたり、ためたりせずに毎回回すのが「しんどくない家事」のキモ。ちょっとの節約より、思考力の節約が重要。
ちなみに友人は鍋なども手洗いせず2回回したりもするらしい。(在米中は手洗いになっていてものすごく時間がかかっている。3食で1時間半くらいかかっているのではないか。それって本当に時間の無駄である)

洗濯乾燥機
外に干した方が気持ちいい、電気代が安くつくからといって頑張って外に干さない。しわになるものだけは取り出すようにしている。つまりしわになりそうな服を買わない、靴下は同じ種類のにするなどの工夫がさらに家事を楽にしてくれる。

布団乾燥機
布団を干したいと思ったときに天気を気にしなくなるだけでストレス軽減。花粉症の人がいる家は必須だろうが…

宅配弁当
こうしたサービスは老人家庭向けに最近整備が進んでいるようだが、子育て家庭も利用するのが良いと思う。おかずのみ、平日夕飯というのをとっているが、献立を考えなくても毎日バランスの取れたものが手に入る。あとは味噌汁などを作ればいいだけ。面倒くさいときはインスタント味噌汁(アマノフーズのが割高だがとてもおいしい)。今後も手作りの料理を作るべく時間を割いてイライラするより、時間を買うつもりでこういうものを使っていく所存。(お米は炊きたてがおいしいが、毎日は炊かない。まとめて炊いて冷凍しておく)

食材宅配
生協など。買い物をかなりの割合で省ける。重い荷物を持って、子連れで買い物から帰ってくることをしなくてよくなる。牛乳、卵などは定期購買。

Amazon Family、Pantry
アメリカでもお世話になっているが、オムツやミルクなどは定期的に配送サービスしてもらうのが、何も考えなくて良いし、運ばなくてもいいので楽。

粉おかゆなどのベビーフード
きっと自分が育休を取っていたら、外圧に負けておかゆを炊かされていただろう(母は米農家産まれ)とおもうのだが、お湯を入れて溶くだけのおかゆが楽ちん(そう)だった。自力でつくって食べさせたいなんて望みを捨てるのが重要。

おばあちゃんヘルプ
孫の顔見たさにやってくる私の母に、月1とかできれいにしたい掃除などをやってもらって(しまって)いる。「男の人は細かいところが見えないのよね」といいながら、床の雑巾がけやら、お風呂の浴槽以外の場所や、洗面台や、キッチンをぴかぴかにして行ってくれる。私は自分が主な家事の担い手ではないので、文句を直接言われなくて済んで気が楽。ほとんど引退している実家の両親にいくらかお金を払う理由にもなる。

・今後の方針
たぶん、週1で家事をアウトソーシングする。それだけの費用対効果はある。

8. まとめ

やってみた感じで、いえそうなことは次の通り。

1. 共働きを維持するための「しんどくない」子育てには、男性の参画が重要である。

2. 男性育休は、経済的な面と天秤にかけても得るもののほうが大きいと思う(ただし、あとで出世できなかったとかぐちぐち文句を言いそうな人とかには勧めない)

3. とくに長時間労働が当たり前になっている昨今において、片方しか育休を取らないと、もう片方は育児に参加できない可能性が高い育休を取るのが女性の場合、女性が仕事に復帰したあとも、家事をおもに担うのが女性になりかねない。これは産後クライシスを誘発する。こういった話はネットでもよく取り上げられる。

1~3に対しての有効な対応策として、夫の子育て・家事スキルを上げる期間、また、共働きへの運用検討・準備期間としての男性育休は有効なのではないか。(我が家では夫が最近、復帰後の家事の流れについてシミュレーションしている)

4. もし、男性が今まで通り働くのだとすれば、子供をもった共働き夫婦では、ハイスキルで体力もあるママしか生き残れない。3時起きとか正気の沙汰じゃない。特別な人しか生き残れないのでは、やはり持続可能なありかたではない。

5. 男女ともに育休でなくとも時短などが取れるというのもいいだろう。選択肢があれば。つまり勤務時間の問題。残業なしが重要。ただ、東京都の保育園は時短勤務ができる人だと点数がさがって入れられないという矛盾が……(吐血)

6. (おまけ)研究者の女性は、ともすると研究者と結婚するしかないと思っているフシがあるが(そもそも出会いが……私はインターネットで知り合ったw)、一般企業に勤めている人や、公務員あたりの「理解力のある」男性と結婚し、育休を取ってもらうのが、研究を続けるための道のひとつかもしれない。(研究者の男性は、女性研究者と同様の業績に穴を開けたくないという理由で育休を取りにくい)

とはいえ、今のところの話で、今後どうなるかわからない。そもそも私はだらだら働き過ぎな典型の行動ばかりやっている(反省)。

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