第55回  「「生徒指導提要」を活用した対応策の具体例 ★【生徒指導提要を活用する】面接での具体例の使い方 【面接完全攻略教室】シリーズ <教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>

第55回 「「生徒指導提要」を活用した対応策の具体例

★【生徒指導提要を活用する】面接での具体例の使い方

【面接完全攻略教室】シリーズ

<教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>

【生徒指導提要を活用する】面接での具体例の使い方

1. 教員採用試験における「生徒指導提要」の重要性

教員採用試験の面接では、生徒指導に関する質問が頻繁に出題されます。

特に、「問題行動への対応」「学校と家庭・地域との連携」「学級経営の工夫」といったテーマに関して、具体的な指導方針を明確に説明できるかどうかが評価のポイントとなります。

その際に、「生徒指導提要」(文部科学省)が示す基本的な考え方や対応策を適切に活用し、自身の指導方針の根拠として示すことができれば、説得力のある回答を作ることができます。

多くの受験者は、「自身の経験や考え」を述べるだけで終わってしまいがちですが、面接官は個人の意見ではなく、現行の教育方針や理論に基づいた合理的な考え方を求めています。

そこで、「生徒指導提要」に沿った対応策を用いることは、評価を大きく向上させるための鍵となります。

2. 「生徒指導提要」を活用するための具体例

(1)生徒理解を深めるための取り組み 生徒指導の基本は「生徒理解」にあります。

「生徒指導提要」では、生徒理解の方法として「観察」「面談」「アンケート」「学習履歴の活用」などを挙げており、これらの手法を組み合わせることで、個々の生徒の特性や悩みを的確に把握できるとしています​。

面接回答例:

「私は、学級経営において生徒理解を深めることを重視し、『生徒指導提要』にあるように、定期的な面談を実施し、生徒の学習状況や人間関係の悩みを丁寧に聞くとともに、学習履歴や生活記録ノートを活用して、学習や生活習慣の変化を客観的に把握することを心掛けています。」

このように回答すれば、自身の指導方針が「生徒指導提要」の内容に基づいていることを明確に示すことができます。

特に、毎回、「生徒指導提要」という必要はありませんが、どこかで1回程度、「生徒指導提要」という言葉を挟むことで、「生徒指導提要」に熟知していることが伝わります。

(2)問題行動への対応

いじめや暴力行為、不登校、生活態度の乱れなどの問題行動に対する質問は、面接で頻繁に出題されます。

「生徒指導提要」では、問題行動の対応策として「発達支援的な視点」「課題予防的なアプローチ」「チーム体制の強化」などを重視しています。

面接回答例:

「私は、問題行動への対応において『生徒指導提要』が示す『課題予防的なアプローチ』を実践することが重要だと考えています。例えば、学級全体で人間関係を深める活動を積極的に取り入れ、いじめの未然防止を図るとともに、生徒が悩みを抱え込まないようスクールカウンセラーや他の教職員と連携し、早期発見・早期対応に努める**ことを大切にしています。」

(3)不登校生徒への支援

不登校は単なる問題行動ではなく、児童生徒の進路選択の問題として捉えられるべきです。

「生徒指導提要」では、不登校生徒に対する学習支援が重要であり、フリースクールや適応指導教室などの支援機関との連携が求められています​。

面接回答例:

「私は、不登校生徒の支援において、学校内外の学習支援体制を整えることが不可欠だと考えています。具体的には、ICTを活用したオンライン学習支援の導入や、フリースクール、夜間中学校との連携を強化し、多様な学習の場を確保することで、生徒が学びを止めない環境を提供したいと考えています。」

このように、不登校支援の考え方を「生徒指導提要」に基づいて説明することで、理論的に正しいアプローチであることを示すことができます。

3. 「生徒指導提要」を活用するメリット

面接で「生徒指導提要」を活用するメリットは大きいです。

① 回答に根拠が生まれ、説得力が増す

個人の経験談だけでなく、文部科学省が示す指針に基づいた回答をすることで、「この受験者は教育の最新動向を把握している」と面接官に印象づけることができます。

② 現場で即戦力として活躍できることをアピールできる

「生徒指導提要」に基づいた指導法を理解していることは、「即戦力として学校現場に適応できる」との評価につながり、面接官に好印象を与えます。

③ 他の受験者と差別化できる

多くの受験者は、自分の考えだけを述べますが、「生徒指導提要」に基づく具体的な対応策を提示できる受験者は少ないです。そのため、「生徒指導に関する理解が深い」と評価され、合格に近づきます。

4. まとめ:

面接で「生徒指導提要」を最大限活用する

教員採用試験の面接において、「生徒指導提要」に基づいた回答をすることは、他の受験者との差別化を図る上で非常に有効です。

面接官は、単なる理想論ではなく、現場で実践可能な具体的な指導方法を求めています。

だからこそ、「生徒指導提要」の内容を正しく理解し、自分の指導方針として活用することが重要です。

面接を控えている受験者は、「生徒指導提要」を読み込み、実際の面接で活用できる具体例を準備しておくことを強くおすすめします。

こうすることで、教育に対する真剣な姿勢を示し、面接官に確かな印象を残すことができます。


レトリカ教採学院
河野正夫


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