第42回: 「いじめ問題」への対応策を問われた場合の話し方 ★【いじめ問題を語る】明確なビジョンで面接官を納得させる 【面接完全攻略教室】シリーズ <教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>
第42回:「いじめ問題」への対応策を問われた場合の話し方
★【いじめ問題を語る】明確なビジョンで面接官を納得させる
【面接完全攻略教室】シリーズ
<教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>
【いじめ問題を語る】明確なビジョンで面接官を納得させる
教員採用試験の面接では、「いじめ問題への対応策」を問われる質問が頻出します。
いじめは、児童生徒の命や安全に直接関わる重大な問題であり、教師としての責任感や適切な対応力が問われる場面です。
特に、いじめ防止対策推進法や文部科学省のガイドラインに沿った対応を示すことが、説得力を持つ回答につながります。
本稿では、いじめの未然防止、発生時の対応、再発防止までを網羅し、被害児童生徒を守る視点を中心に据えた回答例を解説します。
1.いじめ問題を理解するための基本的視点
1-1. いじめの定義と対応の重要性
いじめ防止対策推進法では、いじめを「当該児童生徒が心理的または物理的な影響を受け、苦痛を感じているもの」と定義しています。
この定義は、学校内外(例えばSNS上のトラブル)で起こるすべての事案を含みます。
いじめ問題の対応には、以下の3つの観点が必要です。
1.未然防止:
学級内外での良好な人間関係を築き、いじめが発生しにくい環境を作る。
2.早期対応:
いじめが発生した場合、迅速に対応し被害を最小限に抑える。
3.再発防止:
いじめの根本原因を解決し、被害者が安全に学校生活を送れる環境を整える。
1-2. 教師の責任と役割
教師は、いじめを見逃さず、被害を受けた児童生徒を守り抜く責任があります。
特に、被害者の心身の安全を確保しつつ、加害者への適切な指導を行い、学校全体で連携して問題を解決することが求められます。
2.質問への答え方のポイント
2-1. 被害児童生徒を守る姿勢を明確に示す
いじめ問題への対応では、まず被害児童生徒の安全確保を最優先にする姿勢を伝えることが重要です。
例:
「いじめが確認された場合、被害児童生徒が安心できる環境を確保することを最優先に対応します。具体的には、保護者やスクールカウンセラーと連携し、個別のカウンセリングを行うと同時に、必要に応じて一時的な教室変更や相談室での過ごし方を提案します。」
2-2. いじめが犯罪に該当する場合の対応
いじめが暴行や恐喝、名誉毀損などの犯罪行為に該当する場合には、警察への通報も選択肢の一つです。
この視点を含めた回答は、教師としての社会的責任を示すものとなります。
例:
「いじめが犯罪行為に該当する場合は、警察や(地域の児童相談所)と(も)連携し、迅速に対応します。
被害児童生徒を守るために、学校内外の力を最大限活用することを徹底します。」
2-3. 保護者との信頼関係を構築する
保護者は、いじめ問題の解決において重要なパートナーです。
被害児童生徒の保護者との信頼関係を築きながら、学校と家庭が一体となって対応する姿勢を伝えることが大切です。
例:
「保護者には、迅速に状況を共有し、解決に向けた具体的な対応策を共に考えます。また、定期的に連絡を取り合い、不安を軽減できるよう努めます。」
3.回答例
回答例1:
迅速な対応と再発防止の姿勢
「いじめ問題への対応では、まず被害児童生徒の安全を最優先に考えます。いじめが確認された場合、管理職やスクールカウンセラーと連携し、迅速に対応策を講じます。また、保護者と連携しながら、被害児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、必要に応じて教室変更やカウンセリングを行います。いじめの根本的な原因を解決するために、加害児童生徒への適切な指導や、学級全体での意識改革も進め、再発防止に努めます。」
回答例2:
未然防止と学校全体の取り組み
「いじめを未然に防ぐためには、生徒一人ひとりが安心して生活できる学級環境を整えることが重要です。そのため、日常的にアンケートや面談を行い、生徒の小さな変化にも気を配ります。また、いじめ防止を目的とした学級活動や道徳の授業を通じて、他者を尊重する意識を育てます。いじめが発生した場合は、管理職や地域の支援機関とも連携し、迅速に対応します。」
4.面接官に響く具体的な視点
1.被害者の保護:
いじめを受けた児童生徒を守り抜く具体策を述べる。
2.法令遵守:
いじめ防止対策推進法や文部科学省のガイドラインに則った対応を示す。
3.連携力:
保護者や警察、地域機関との連携を含め、総合的な対応力をアピールする。
4.再発防止:
いじめの根本原因を分析し、再発を防ぐための計画を示す。
5.まとめ:
いじめ問題を通じて教師としての使命を示す
いじめ問題への対応策を問われた際には、未然防止、早期対応、再発防止の3つの視点を軸に、被害児童生徒を守り抜く姿勢を明確に示すことが求められます。
また、いじめが犯罪に該当する場合の対応や、保護者・地域機関との連携も忘れてはなりません。
面接では、具体的な対応策や自分の教育観を盛り込み、「子どもたちの命と未来を守る教師」としての姿勢を伝えましょう。
信頼感と説得力のある回答を準備し、面接官に「この人なら教育現場で信頼できる」と思わせることが合格への鍵です。
レトリカ教採学院
河野正夫