第58回 教員採用試験で最も重要な「教育観」をまとめて話す方法 ★【教育観のまとめ方】面接官に響くストーリーを作る 【面接完全攻略教室】シリーズ <教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>

第58回 教員採用試験で最も重要な「教育観」をまとめて話す方法

★【教育観のまとめ方】面接官に響くストーリーを作る

【面接完全攻略教室】シリーズ

<教員採用試験の面接を全60回で完璧に攻略して合格を勝ち取る!>

【教育観のまとめ方】面接官に響くストーリーを作る

教員採用試験の面接では、「あなたの教育観を教えてください」「どのような教師を目指していますか」といった質問が高い頻度で出題されます。

これは、教育に対する考え方や指導の方向性が、学校や教育委員会の方針と合致しているかを評価するためです。

しかし、多くの受験者は、教育観を漠然とした言葉でまとめてしまい、面接官に強い印象を残すことができません。

本記事では、教育観を簡潔かつ説得力を持って伝えるための構成と、面接官の心に響くストーリーの作り方を解説します。

1. 教育観とは何か?

「教育観」とは、教育に対する自分の考え方や価値観、教育を通じて実現したいことを指します。

これは、単なる理想論ではなく、「どのような教育をしたいのか」「生徒にどのように関わるのか」「教師としてどんな影響を与えたいのか」といった実践的な視点を含めることが重要です。

また、教育観は文部科学省の教育方針や学校現場の課題と結びついている必要があります。

例えば、「子ども一人ひとりを大切にする教育」と言うだけでは抽象的ですが、「多様な背景を持つ子どもが自分らしく学べる学級づくりを目指す」と具体的に述べれば、より明確な教育観となります。

2. 面接官に伝わる教育観の構成

教育観を伝える際には、「結論→理由→具体例→再確認」の流れで話すと、論理的で分かりやすくなります。

① 結論(自分の教育観を端的に述べる)

まずは、「私は○○な教育を大切にしたいと考えています」と、教育観を端的に伝えます。例えば、

「私は、生徒一人ひとりの個性を尊重し、主体的に学び成長できる教育を大切にしています。」

この一文で、自分の教育観の方向性を明確に示します。

② 理由(なぜその教育観を持つのか)

次に、その教育観を持つようになった理由を述べます。これは、自身の経験や価値観、教育の理論的背景と結びつけると説得力が増します。

「(なぜなら、)生徒が自分の考えを持ち、自分の言葉で表現できることが、将来の成長にとって重要だからです。私自身、学生時代に主体的に学ぶ経験を通じて、自分の考えを深める大切さを実感しました。」

この部分で、教育観が単なる理想ではなく、自身の経験から導き出されたものだと示すことができます。

③ 具体例(教育観を実践するための方法)

教育観を実践するために、具体的にどのような指導を行うかを述べます。ここで具体的なエピソードを交えると、面接官にリアルなイメージを伝えることができます。

「例えば、授業ではグループワークを取り入れ、生徒が自ら意見を述べる機会を増やします。また、振り返りシートを活用し、生徒自身が学びを振り返りながら主体的に考えられる環境を整えます。」

このように、自分の教育観をどのように実践するかを示すことで、「この受験者は現場で活躍できる」と評価されやすくなります。

④ 再確認(最後に教育観をまとめる)

最後に、もう一度教育観をまとめ、簡潔に締めくくります。

「このように、生徒が主体的に学び、自分の考えを表現できる教育を大切にしながら、成長を支える教師を目指しています。」

このような構成で話すことで、面接官に明確な教育観を伝えることができます。

3. 教育観を魅力的に伝えるためのポイント

教育観をより効果的に伝えるためには、以下のポイントを意識すると、説得力が増します。

① 文部科学省の教育方針と関連付ける

文部科学省が推進する「主体的・対話的で深い学び」や「インクルーシブ教育」などの方針と教育観を結びつけると、現場での実践力があると評価されます。

例:

「文部科学省が推進する『主体的・対話的で深い学び』の考え方に基づき、生徒が自ら考え、学ぶ喜びを感じられる授業を目指しています。」

このように、教育政策と自分の教育観を結びつけると、面接官に「この受験者は教育の最新動向を理解している」と印象付けられます。

② 抽象的な言葉を避け、具体的に述べる

「生徒の成長を支える」「教育に情熱を持っている」といった抽象的な言葉だけでは、面接官には伝わりにくいです。必ず、「どのような指導をしたいのか」を具体的に述べましょう。

例:

×「生徒の成長を大切にしたい」
〇「生徒が自ら学び、成功体験を積める授業を作ることで、学ぶ意欲を引き出したい」

このように、教育観を具体的な指導方法と結びつけることが大切です。

③ 自分の経験を交える

自分が教師を目指したきっかけや、教育に対する考えが形成された背景を話すと、教育観がよりリアルに伝わります。

例:

「私が教師を目指したのは、中学時代の恩師の影響です。その先生は、どんな生徒にも丁寧に接し、生徒の意見を尊重していました。私もそのような教師になりたいと考え、生徒の個性を尊重する教育を大切にしたいと思っています。」

このように、経験を交えることで、教育観に説得力が生まれます。

4. まとめ

教員採用試験の面接では、教育観を明確に伝えることが重要です。

面接官は、あなたの教育に対する考えが、学校現場に適応できるかどうかを判断しています。

そのため、「結論→理由→具体例→再確認」の構成で整理し、具体的な指導方法を交えながら話すことが求められます。

また、文部科学省の教育方針と関連付けたり、自身の経験を交えたりすることで、より説得力のある教育観を伝えることができます。

面接官に強く印象を残すためにも、ぜひこの方法を活用し、自分の教育観をしっかりとまとめておきましょう。


レトリカ教採学院
河野正夫


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