オープンチャット「教採対策の常識を変える!」で、場面指導の解説と模範回答の連載を始めました。

本日から、LINEのオープンチャット

オープンチャット「教採対策の常識を変える!」

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で、場面指導の解説と模範回答の連載を始めました。

この連載は、上記オープンチャットのみで行います。

本日が第1回ですので、本日に限り、そのサンプルをここに掲載します。

今後の連載にご興味のある方は、ご自由にオープンチャットにご参加して、ご覧ください。

教員採用試験の面接で予想される場面指導的な質問

1. 生徒が授業中に突然泣き出した場合の対応

授業中、ある生徒が突然泣き出しました。クラス全体が動揺し、一部の生徒は笑ったり、心配そうに見たりしています。泣いている生徒は、顔を伏せたまま話そうとせず、教員が声をかけても首を振るばかりです。周囲の生徒も「どうしたの?」と聞きますが、本人は応じません。この生徒は最近、友人関係で悩んでいる様子がありましたが、詳細は分かりません。このまま授業を続けるべきか、一旦対応するべきか迷う状況です。クラスの雰囲気を乱さずに、生徒の心情に寄り添った対応をどのように行いますか?

【解説】

授業中に生徒が突然泣き出すことは、学校現場では起こりうる状況です。

その背景には、友人関係のトラブル、家庭での問題、学業に対するプレッシャー、精神的ストレスなど、様々な要因が考えられます。

このような状況では、教師は迅速かつ適切に対応し、生徒の心理的安全を確保しながら、クラス全体の秩序も維持する必要があります。

以下に、対応のポイントを整理します。

① その場での初動対応

まず、クラスの混乱を防ぐために、冷静に対応することが重要です。

★生徒の状態を確認する

泣いている生徒に対して、大勢の前で無理に理由を聞いたり、責めたりすることは避けます。

静かに「大丈夫?」と声をかけ、寄り添う姿勢を見せることで、生徒が安心できる環境を作ります。

★クラスの雰囲気を落ち着かせる

他の生徒が騒いだり、過度に詮索したりしないよう、「ちょっと待ってね」と一言伝え、落ち着かせます。

一部の生徒が笑っている場合は、「今はそっとしておこう」とやんわりと諭し、配慮を促します。

★一時的に教室の外へ誘導する

状況に応じて、「ちょっと廊下に出ようか?」などと静かに促し、教室の外で落ち着く場を提供します。

生徒が移動を拒む場合は、無理に動かさず、そばで様子を見守ることも大切です。

② 個別対応

生徒を落ち着かせた後、少しずつ話を聞きます。

★安心感を与える言葉をかける

すぐに「どうしたの?」と詮索するのではなく、「大丈夫だよ」「無理に話さなくてもいいよ」「少し落ち着こうね」と声をかけ、安心できる雰囲気を作ります。

★話す準備ができるまで待つ

生徒が話し始めるのを焦らずに待ちます。話をし始めたら、共感しながら耳を傾けます。

「つらかったね」「話してくれてありがとう」と、生徒の気持ちを尊重する姿勢が大切です。

★必要に応じて支援をつなぐ

内容によっては、スクールカウンセラーや学年主任等に相談し、適切なサポートを行うことが重要です。

③ クラス全体への配慮

★生徒が戻るときのフォロー

生徒が落ち着き、教室に戻る際は、できるだけ自然な流れで戻れるように配慮します。クラス全体に「〇〇さん、大丈夫?」と必要以上に注目させるのではなく、授業を再開する形でフォローします。

★クラスメイトへの声掛け

授業後、クラスの生徒に対し、「みんなも、誰かがつらそうなときは、そっと寄り添えるといいね」と話すことで、支え合う雰囲気を作ります。

④ 長期的な対応

★生徒との継続的な関わり

翌日以降も、特に変化がないか気にかけ、「最近どう?」と声をかけるなどのフォローを続けます。

★環境改善のためのアプローチ

いじめや友人関係のトラブルが原因の場合は、関係者と連携しながら対応を進めます。

場合によっては、保護者と連携することも必要です。

このように、個別の生徒への配慮と、クラス全体への影響を考慮しながら対応することが、学校現場における適切な対応と言えます。

【模範回答】(面接での回答用)

授業中に生徒が突然泣き出した場合、まずはクラスの混乱を防ぐため、落ち着いた声で「大丈夫?」と静かに声をかけます。他の生徒が過度に騒がないよう、「今はそっとしておこうね」と促し、状況によっては生徒を教室の外に誘導します。その後、落ち着ける環境で「無理に話さなくていいよ」「少し休もうか」と安心感を与え、話したいタイミングを待ちます。話を聞いた上で、必要に応じてスクールカウンセラーや学年主任等と連携し、適切なサポートを行います。授業に戻る際は、生徒が自然に復帰できるよう配慮し、クラスメイトにも「つらいときはそっと寄り添おう」と伝え、支え合う雰囲気を作ります。その後も継続的に声をかけ、生徒の心のケアに努めます。


レトリカ教採学院
河野正夫


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