定期勉強会(ワークショップ)を軌道に乗せるまで
社内で定期勉強会を開催して軌道に乗せることができたので、それまでに行ったことを書きます。
きっかけ
私はITエンジニアで、ある技術を専門で扱うチームに所属しています。当時はメンバが20名程度で、これから増えていくというところでした。まだできたばかりのチームということもあり、知識や経験が個人やプロジェクトごとに断片化していました。
そんな中で、私も含め一部のメンバーは個別に勉強会を主催し、知識や経験の共有を行っていたのですが、貴重な知識や経験を自分の中だけに留めてしまっているメンバも少なくありませんでした。そんなメンバにも積極的に共有をしてほしいね、という話を先輩としていたところ「じゃあ定期勉強会を開いてゲストスピーカーという形で話してもらおうよ」という話になり、動いてみることにしました。
立ち上げ
やる気になると、さっそく企画(というほどのものでもないですが)をまとめました。当時書いたものを公開できる形にして載せてみます。
・呼称「***定期勉強会 *** at Lunch/Night」
・目的 ***関係者のcapability向上、ナレッジ共有
・開催頻度 2回/月
- 毎月第1(あたりの)木曜日 12:00-13:00
プロジェクト推進系勉強会。技術に偏らないプロジェクト推進全般に関する勉強会を予定。
- 毎月第3(あたりの)木曜日 18:00-
技術系勉強会。各プロジェクトや個人的な研究で得られた技術的な知見をベースにしたワークショップを予定。
・取りまとめ ***(先輩)、***(自分)
・コミュニケーション このteamsチャネル
・資料共有方法 このteamsチャネルのファイルタブ
上司に相談したところ、ぜひやってくれ、ということですぐに開催が決定し、上記の案内をチームチャットに流しました。
初めは一緒に立ち上げた先輩と3回分くらいはネタを用意しつつ、マネージャ陣や、我々メンバーにもスピーカーとして話して頂けるよう調整を始めました。
プロセス整備
そして、実際に進めていく中でプロセスを整えていきました。始めてみると、社内であっても色々なタスクが必要であることがわかりました。スピーカーとの調整、インビテーションの送付、リマインド、当日のファシリテーション、アンケート送付、動画撮影・アップロード、などなど。これらのタスクをまとめ、下記のような表を作ることで、勉強会開催を一つのプロセス・パッケージとして整備していきました。
継続的に続いていく仕組み作り
ある程度機能に乗ってくると、参加者も増え、当初の約20名のチームメンバほぼ全員にスピーカーを担当していただくことができ、これまで自分から積極的に知識や経験を共有しないメンバにも喋って頂くという当初の目的を達成することができました。
しかし、勉強会運営が初期メンバーの2人に属人化してしまっていると、自分たちが忙しくなったり組織を抜けたりした場合に、せっかくできた流れが途絶えてしまいます。もちろん参加者が減り形骸化してしまっているのであればいっそやめた方がよいですが、皆が参加してくれている限りは続けばよいなと考え、新卒のメンバーを巻き込み継続的に続いていく仕組みを作ることにしました。
はじめは、新卒のメンバをゲストスピーカーとして呼び、話してもらうことで、自信をつけてもらえるようにしました。その後、運営の手伝いを依頼し、徐々に彼らに運営の主体を移していきました。半年後には、ネタ決めやスピーカーの調整など、新卒メンバでは動きづらいところのみを初期メンバーで担当し、当日のファシリテーションや画の録画・アップロードは任せていくようにしました。
そして、一年後には世代交代という形で全てのタスクを引き継いでいただき、今では何かあればお手伝いをしたり、各回に参加者として参加して学ばせて頂いています。さらに、彼らもまた次の世代を巻き込んで進めてくれているようで、継続的に続いていく仕組みがうまく機能しています。
定期勉強会(ワークショップ)開催のポイント
この経験や、自分が参加者として関わったいくつかの勉強会から得た、定期勉強会(ワークショップ)開催のポイントは別の記事にまとめました。