分かりやすくぱっと見意味のなさそうな機材のメリットをこれでもかと解説してみる〜ディープリム編〜
さてさて始まりました。続くのか続かないのか分からない深夜テンションで書いてみたシリーズ。
記念すべき第一弾はディープリムです。
さて、ディープリムといえば何を思い浮かべますかな?
あのイカツイフォルムと圧倒的存在感、存在するだけでなんかもうわけのわかんねぇくらいに漏れ出る「はぇーぞ」オーラ…。
そんなディープリムはロード乗りなら誰もが憧れる存在ではあるけど、いかんせん高額で、扱いも難しそう…。でも欲しいなーって人に向けた解説をやっていこうじゃねえーか。
ひとまずディープリムとはなんぞやって人のために
サイクルスポーツから引用
端的にいえばこういうやつ。最近めちゃくちゃ増えてきた。
理由は簡単で、ブレーキによるリムの消耗が気にならなくなったから。
要はディスクブレーキとめちゃくちゃ相性イイよ!ってことだね。
で、こいつを履く意味はなんじゃらほいって事だけど、まあ端的に言えば楽をするためなんだよねって。
…なにいってんのかわかんねーぞって人のために、こいつと比較してみようか。
明らかに空洞が小さいよね。ちなみにコイツもコイツでなかなか優秀なホイールだったりする。
で、じゃあ具体的に何がどう違うのってことだけど、それを説明する前に少しシンキングタイムという名の脱線タイム。
スーパーディープリム、実は意外と軽い。
どのくらい軽いかというと、大体RS-11からマイナス500g…。数値で言うなら1800g位。プロがレースで使うホイールは大体1300gから1500gだし、最軽量レベルだと1250gだから…ありゃ、あんまり軽くない?そもそも用途が違うんだなー。まあロードレース向きではないし、ロングライド向きでもないね(あれなんでこんな記事書いてんだろ)。でもまあ存在する意味はちゃんとあるんだよって話なんですよ。
閑話休題…
正解はスポークの空気抵抗の総量と駆動剛性!
………は?
いやどーいうことさと。うんうんよくわかる。最近ロードに乗り始めた人なら多分は?ってなる。じゃあ一つ聞こうか。巷で話題のたーまっくSL7とさーべろS2
実は見るからにゴッツイサーベロ君の方がフレーム以外の条件ほぼ同じで空気抵抗はほんの少し大きいんだよね。…ウソです⭐︎ほぼ同じの間違いです⭐︎(変わんねぇよ)
まあともかく、現代においてはチュービングの技術が煮詰まってきて、翼断面とカムテールの差がそこまで目立たなくなったよって話。
これはホイールにも言えちゃう訳。
コイツらのリム単体なら、ほっそい貧弱そうな上の奴の方が空力優れてるって言うのは割と信じて良い話。
じゃあディープリムの意味なぁくない?…とはならないのがロード界隈の7不思議の一つ。
どうしてか。それがスポークという存在があるからであり、重力が存在しているからなのだ!
じゃあイメージしやすい重力から解説すっか。
それじゃ今そこで軽くジャンプしてみよう。
…自転車乗れるならほぼ誰でも出来るよな!
じゃあ次はジャンプしたら膝を絶対曲げずに着地してみよう(やめて)。
…当然怪我するよな!膝痛めるよな!
そんじゃもう一つ。15㎝定規って体重かければ割と簡単に折れるよな。その力って大体体重の半分くらいだな。…何が言いたいかって?俺らの体重をモロに受けるのはホイールだぜってことよ。
つまりホイールが柔いと変形して入力されたエネルギーが本来の用途に使われず無駄エネルギーとなって宇宙の塵と化すんだよな。
で、その無駄エネルギーを少なくするためにディープリムってのはある訳なのよ。
フロントに深いディープ、リアにセミディープを付けて軽く山を全開で登ったらなんともギクシャクするんだよね。その答えがこれってワケ。あのほっそいスポークが俺らと自転車の全体重支えてるワケで、そこがグニャグニャだと無駄エネルギーが増えるねってこと。エネルギーの損失量の差がが前後で開きすぎるからそりゃギクシャクするわな。(正気に戻って追記:フロントセミディープ、リアディープなら意外と素直に乗れる。空力的には不利だけど、駆動損失の差とかインピーダンスロスとか集団走行の空気抵抗削減率とか考えたらこっちの方が有利なのかも。)
で、じゃあそのエネルギーロスを抑えるために何をしたら良いかって話だけど、それは単にスポークを太く硬くするか、スポークを短くすれば良いワケよ。
前者は非現実的だから、当然だけど後者を選ぶ。それがディープリムの現代における存在意義。
あれ、空力のことまで解決したわ。
まあともかく、ディープリム欲しいなら最低でも40mmくらいのやつ選んどけよって話よ。あとついでに軽すぎるリムっていうのも駆動損失に繋がることがあるから気をつけな!