自分の身の守り方(炎上覚悟)

こちら、サイクリストとドライバーに向けた安全教本的なものです。自転車講習、自動車学校じゃ絶対教えてくれません。読む価値あります(断言)。

さて、準備はよろしい?炎上させる前にまずは気持ちを落ち着けてー……。

Twitterとかを流し見てるとチャリカスとか何だかんだ言われてて、その内容がどうにも「車目線」な気がしてならない。確かに車を運転する人からすれば、自転車という邪魔者はいない方が心地いいんだろうけど、こっちからすればその逆なわけである。

信号無視(←論外だ!)するな、逆走(いい自殺の名所ありますよ…?)するなとか、並走(日本の道路事情からして公道では止めた方が…)するなとかは正直わかる。こっちからしても鬱陶しいことにはかわりがないし、なんと言っても抜きにくい。愛車を事故らせてボコボコにしたくない気持ちも良く分かる。

しかしだ、単にチャリカスとか言うドライバーよ、私は物申したい。君らはちゃんとした運転ができてるかえ?

個人としては、9割のドライバーは上記の輩にチャリンカスという権利はあると思う。そういう運転をしていると私は知っている(超上から目線)。が、これだけは言わせてもらいたい。

何故に抜いてすぐ急ブレーキかけるのかなぁ???すぐに曲がるのかなぁ???赤信号目の前なのに親の敵みたいに全速力で抜いてくるかなぁ???何でいきなり首を車道に突っ込んでくるのかなぁ???そんで唐突にクラクション鳴らしてくるのかなぁ???

こちとらそれで死にかけたことなんぞ幾らでもある。本当に上記の事だけは止めてもらいたい。

自転車側からすれば、左折車は一種の凶器だ。特に凶悪なのは死角からいきなり抜いてきて、いきなり減速したかと思うとすぐに曲がる車だ。サイドバイサイドならまだマシな方。テールトゥーノーズからいきなりニョキっと出てきて、ウィンカー出してすぐに曲がるって端的に言って自転車側からしたらめちゃくちゃ怖い。雨ならそこの水溜まりが三途の川だ。何度か死を覚悟した事もある。

もっと言えば手信号出してるのにいきなり曲がってくる右折車とかも相当怖い。まあ手信号なんて分かりにくいとは思うが、それでもこっちからしてみれば自己防衛のために必死で目立とうとしてるのである。

車の前に出てくるチャリカスがうざいとも聞くが、これも(私の場合)自己防衛の一環である。自転車側は目立たない=死であるわけで、それを回避するためにわざわざドライバーの死角からなんとかして外れようとしている。だからドライバーから「うざい」と思われる事なんぞ、百も承知なのである。

同じサイクリストでも意見が割れる「信号待ちで車の前に出るか否か」問題だが、私の答えは「できる限り単独なら前に出ろ」である。まあ時と場合にもよるが、自分が認知されてないと思ったら即座に出た方が身のためだ。停止線より前に出ておくのがマスト。とはいえ集団の場合はその時点で目立つのと、スタートがもたつくので前に出るのは止めた方がいいだろう。

というより私としては車の後ろは位置取りとして怖すぎる。排気ガスを直に浴びつつ、前の車が発進→しかし左折車のために停車→排気ガスを…のループが待っている。強引なドライバーがその後ろに着けていたなら本当に死を覚悟すべき局面だ。前に出るとドライバーばうざいと思いつつも存在を認知してくれるので、事故そのものは少なくなるのではと思う。

後これは私の高校の学年主任の話だが、彼は自転車=歩道とか思ってるもう何で免許取れたのかわからない謎な人間である。こういう思考なら即座に免許は返納してどうぞ。事故起こされちゃたまったもんじゃねぇ。

つまりだ、個人的にはライド中は常にドライバーに認知されるように、多少強引でも動いていくべきである。

本質的に、私たちサイクリスト(交通弱者)が車にうざいと思われるのは(危なすぎる場合を除いて)寧ろ安全なのだと思っていい。勿論道交法を遵守した上でだが。

さて、ただ単にドライバーにうざいと思われるサイクリストではなくなるために、私が普段から意識的に行っていることをいくつか紹介しよう。

その1:なるべく路面のガレを拾わないように、ライン取りと抜重を心掛ける。

お恥ずかしながら、私はパンク→落車という流れがある程度定着してしまったので、なるべくパンクを避けるようにラインを取っている。それでも車道左端というのは路面がガレやすいこともあり、パンクリスクが低いとは言えない。
他のラインが取れず、どうしてもガレたエリアを通る場合は、ハンドルとペダルとサドルという身体の設置点から体重を一瞬だけ抜く。ヨーロッパのレース映像を見ていると、行き場のなくなった選手が段差を乗り越えて歩道に避難している様子が映される。マチューみたくバニーホップが出きれば最高なのだが、公道でそれを行うのは自殺行為だ。着地が危険すぎるし、ラインが安定しにくい。
それ故体重を抜くのである。それだけかと一見思うが、案外これで違ったりする。最初は体重を抜く感覚を覚えるためにもグレーチングで両輪を浮かせてみるのがいい。それができるようになれば、自ずと体重を抜けるようになってくる。それを身につければ様々な局面に応用が効く(特に歩道と車道の行き来等)ので、安全に走るためにもぜひ身に付けてほしい。

その2:抜かれる瞬間に路肩に寄れ。

これが以外と重要である。最近都内の国道、都道にピクトグラムが配置されたが、そこをただ走っているだけだと想像以上に怖い。出きれば車との距離を取りたいと思う人は(というよりサイクリストは全員)、基本は車道の内側(勿論左側)を走りつつ、車が来たらスッと路肩側に30cm程移動するのだ。これだけでマージンが生まれる。たまに親を自転車に殺されたのか、路肩に寄ってもマージンゼロで抜いてくるアホはいるが、それはもうどうしようもない。生きてることを幸運に思うべきだ。
もし交通量が多いなら歩道に逃げるべきだ。広い国道は特にそうだ。怖くて車道を走れないなら歩道を徐行するのも一つの選択肢ということをお忘れなきよう。あくまでも身を守るためだ。道交法違反とかは命より軽い。

その3:命を守るためなら道交法に縛られるな。

法を破って走れ!とかアホなことを言ってるわけではない。道交法には、自転車は車道左側一車線を走れと明記(←ここ重要!)されているわけだが、もしこんな場面に遭遇したら貴方はどうするか。

⚪は車、矢印は進行方向
|← |↑ |
|⚪|⚪|
|⚪|⚪|
|  |⚪|
|  |  |

さて、私ならここは敢えて直進レーンに入る。法的にはアウト(に近い)だが、逃げ場がなくなるよりはよっぽど安全だ。勿論後方はちゃんと見た上でだ。それができないなら左折レーンにいた方が安全である。ただ法的にはかなりブラックに近いグレー。まあこの手の交差点は構造的に走りにくいし、そのまま考えもなしに走ると相当危険なので、よく考えて走った方がいいだろう。

その4:車に認知されるだけではダメ。こちらから「認知してるよアピール」を返すのである。

これに関しては簡単だ。誰でもできる。進行待ちの時点で、後方&サイドの車のドライバーの顔を覗くのである。一瞬でいい。……。まあドライバーはギョッとするかもしれないが、止まっているので安全っちゃ安全である。それでアクセル踏んじゃいましたとかはさすがに無いだろう………無いよね…?

正直、ドライバーからただ考えもなしにチャリカスと言われるのはこちらからすると非常にイラっとくる。勿論気持ちはわかるのだ。私も同じ気持ちになったとこは多々ある。
だが、一見危ない行為、うざい行為に見えて、自転車側は考えもなしにやってる訳ではない…事が多い。イラっとしても、敢えて事故を防ぐためにやっていることだったりすると見てくれるとこちらとしてもありがたい。そんな理解を示してくれたドライバーには自転車側からもちゃんと配慮がなされるはずだ。そんな配慮がないヤツをチャリカスということをサイクリストはお忘れなきよう。

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