昼になって妻は起きてきた。 家で話しても息が詰まるから、ファミレスかどこかで話そうと言われた。この状況での会話は、外で醜態をさらすことになるだろうと思い、少しためらったが、二日酔いの気持ち悪さを治すために従うことにした。 数キロ先の珈琲館まで歩いて向かった。妻が変に明るく話しかけてくるのが不気味に感じた。 「この通りをよく散歩したよね」とか、「今年の桜は早いらしいね」とか。 私は、これまでの内容を紙にまとめたものを妻に渡した。今までのやり取りで相違がないか確認したかったか
これまで私はずっとスバル車に憧れていた。 フォレスター、レヴォーグ、XV、インプレッサ、、、今まで試乗もしてきたし、次に乗るクルマはこの中のどれかだろうと思っていた。 5年くらいかけて検討しているが、まだ購入には至っていない。 そんな中、ホンダの新型シビックを納車した。 それも1週間で契約を決めてしまった。 一目惚れだった。 車検でフィットを預けに行ったら、ホンダの営業さんに新型シビックの試乗を勧められた。 デザインは外装も内装もとてもおしゃれ。ハッチバックではあるが、セ
5歳の時にリアルタイムでウルトラマンティガを観た。 子供時代には、ティガを録画したビデオテープが擦り切れるまで何度も鑑賞した。今年、ついに私は、Blu-ray BOXを購入した。 ウルトラマンシリーズはたくさんあるが、後にも先にもティガが一番だと思っている。 ウルトラマンティガ25周年、私の人生30周年。 好きなことを語れば、必ず同じものを好きな人がいるのがネットの良さだと思っている。 ウルトラマンティガが大好きな人が読んでくれることを信じて、このnoteを書いてみる。
離婚届の提出は、元妻に任せることにした。 相手の親御さんが大丈夫なのか気がかりだが、もうこれ以上は言わないことにした。最終的な結論は、私と元妻で出したのだ。 離婚届に必要事項を記入し押印した状態で元妻が持っていたので、後は適当に証人を立ててもらい、役所に持って行ってもらえば完了するはずだ。 その日、私は出社していた。 会社を出るときにLINEを確認したら、無事に離婚届が受理されたことを知った。 車通勤なのだが、帰りの運転中にスピッツの『ルキンフォー』が流れた。ちょうどその
その日、妻と夕食を食べた後に、離婚届を書きたいと言われた。 ご飯を食べ終わってから、その話を出すから困ったものだ。私は妻の精神が病んでいたことが気にかかっていたので、今ではないと反対した。 妻の考えは以下の通りだ。 一人暮らしをしてみたら、わりとうまくいっている。 精神科に通って、躁うつは安定している。今は過食していない。友達の家で飲んだり、自分の家でも一緒に飲んだり、一人暮らしを楽しんでいる。 さらに、前の生活に戻ったら、私に対して反抗してしまうし、またうつになるだろうと
その夜、仕事終わりに妻と待ち合わせ、インドカレー屋に行った。 緊急事態宣言発令中で、私は完全リモートワークであったため、しばらく妻以外の人と直接会って会話をしていない。この頃、妻と会って話をすることは、私にとって心の励みになっていた。 白ワインをボトルで注文した。注文時から妻には「ごちそうさま」と言われる。 私がおごることになっている。困ったものだ。 「もし、あの時、チワワを選んでいたら別れなかったのかな」という話題があった。 ========== それは2020年の1
Amazonプライムで、TBSの火曜ドラマ「あなたのことはそれほど」を観た。 (微妙にネタバレあります) ダブル不倫の話である。 片方の夫婦にスポットを当ててあらすじを述べる。 *** その夫婦は、奥さんの方が浮気をしてしまう。 幸せだが物足りない結婚生活を送っている中、初恋の人と再会し、不倫関係になってしまう。 割と序盤で浮気はバレるのだが、旦那は怒ることはしない。 怒ることはないのだが、旦那は歪んだ愛情になっていき、その怖さから奥さんは家を出てしまい、最後には離婚する
妻はやっと両親に別居の報告をしてくれたようだ。 その後、私は親御さんに手紙を送った。これまでの経緯と私の思いを伝えておきたかったからである。妻のことを悪く書きたくなかったが、なるべく事実に沿って伝えた。 これまでの結婚生活についてのこと、私の自己犠牲がいけなかったこと、子供に対する将来の方向性がずれていたこと、妻が精神を病んでいること、、、など。 私は、今でも妻との将来に向けて良い道はないか探っている。妻が希望する離婚という選択もその一つかもしれないが、それまでは家族である
妻とは就職と同時に同棲を始めたため、この別居が私にとって4年ぶりの一人暮らしとなった。 同居していた頃は、毎週末、部屋の片付けや掃除をしていたのが、特別掃除の日を決めなくても片付くようになった。家事は自動化する方針でやってきたので、洗濯乾燥機、食洗機、ルンバなどにより、快適な生活であった。 一人で生きていくのがこんなに楽なのかと驚く一方で寂しさを感じた。 さらに新型コロナウイルス蔓延による緊急事態宣言が発令され、仕事は在宅勤務となり、家で過ごす時間ばかりになった。 とにか
新年度になり、私は社会人5年目を迎え、昇格した。 昨年、昇格試験があり、その一つに小論文があった。 妻が昔、学習塾で小論文指導のバイトをしていたので、試験対策をしてもらった。分かりやすい文章にするための教え方がとても上手であった。その甲斐もあっての昇格だっただろう。 妻に昇格の報告をし、お祝いに二人で鰻を食べに行った。近所に住んでいるからご飯くらいは一緒に食べられる。 私としては小論文のお礼のつもりだったが、妻からは 「どうやったらそんないい人になれるの」 と言われた。
2019年、妻は転職した。 妻は転職先を決める前に、職場に退職願を出した。退職日が決まり、有給消化期間の日程ができたので、その休みを海外旅行で埋めていた。 私はとても心配だった。 転職先が決まる前に、退職と最後の休みの予定だけ決めてしまったからである。それでもなんとか転職活動はしていたようで、有給消化期間の前には新しい仕事を決めていた。 退職し、海外旅行にも行き、新しい職場での仕事が始まった。 ところが、妻は2日で辞めてしまった。 その職場が自分には合わないことが分か
妻の物件は今の家から徒歩15分くらいのところになった。 住む街くらい変えればいいのにと思ったが、ちょうどいいところがなかったらしい。私が連帯保証人のサインと押印をし、妻の小さなアパートの契約が決まった。 私が会社に行っている間に引っ越しが終わったようだ。 こんな時、「埃ひとつ残ってなくて虚しい」とか、そういうものを想像していたが、モノやごみがちゃんと残っていた。必要なモノだけ移したようだ。片付けはそのうちするらしい。 モノで場所を取っているので、とりあえず「売るもの」とし
また次の日曜日も妻と過ごした。 埼玉の田園地帯にポツンとあるラーメン屋で昼ごはんを食べ、ホームセンターで冷蔵庫を買った。 2万5千円の小さな冷蔵庫、展示品に傷がついている。妻は、展示品でいいから安く購入させてくれないかと交渉した。交渉の結果、2万円にまで下がった。 傷がついてる冷蔵庫にしちゃ、まだまだ高いとこちらも粘る。 店員のおばちゃんが 「仕方がないわね、じゃあこれつけますよ」 と言って、何を出してくるかと思ったら、パックご飯が20個ついてきた。もっと粘ったら、ご飯が
妻との日曜日、セカンドストリートで不用品を売り、カインズホームで新生活に必要なものを買いそろえた。その間に、カフェに行ったり、カワヅザクラを見に散歩したりした。 新生活を始めようとするカップルのように映るだろうが、私たちはこれから離婚するのである。 妻は新生活の準備をすごいスピードで進めている。 物件は決まり、身の回り品の整理を進め、私も引っ越しの準備に加わっていた。この調子だと、引っ越しの運搬も手伝うことになってしまいそうだ。 カフェにいる時に不動産の管理会社から妻に電
私は、世間一般で幸せと思われているような結婚生活を成し遂げようと努力してきた。子供がいれば幸せになれるという思いがあった。 また、妻は一人娘で親の期待も強く、私はその期待に応えようとしていた。そもそも、私は本当に自分の子供が欲しいと思っていたのだろうか。自分でもよく分からなくなってきた。 結婚とは、プレッシャーとの戦いである。 結婚とは、自分たちだけの問題ではなかった。 4年間の交際の後に、どうして私は結婚しようと思ったのだろうか。 私は婚約したことを自分の親に報告した時
数日後、妻の朝帰りの後に、これまで話してきたことと同じような話になってしまった。 「もう戻れない」の一点張りで、別れようと提案された。 翌日は妻が予定を入れてなかったので、頭を冷やしてからこの話の続きをしようと言われた。そして、その日もまた友人と遊びに行ってしまった。 私は大学時代の友人にこのことを相談し、その夜は飲みに行くことにした。これまでの経緯を説明したところ、友人は真っ先に浮気を疑っていた。友人からは、「証拠になるものは全部残しておくように」と言われた。 もし、そう