中学生スマホ解禁!で、学校どうする?
ことの発端は、中1の娘が帰宅して言った何気ない一言だった。
「クラスの女子みんなでラインのグループ作るっていうから、ママの携帯貸してくれない?」と言われて「え?だって学校はスマホ禁止なんじゃないの?」と聞く私をせせら笑うように、娘は言った。
「学校に持っていかないだけで、みんなスマホ持ってるんだから。いまどきスマホ持ってないなんてうちくらいだよ。」と娘は口をとがらせた。
なるほど言われてみればその通りなのかもしれない。我が家では、iPadや私のお古のPC、アップルペンシルなどは使わせているけれど、スマホは与えていない。娘はSwitchや他のゲーム機も持っていないので、友達とのネット上でのやりとりはそんなに多くはない。ほんの数人、メールやキッズ携帯でやりとりしている程度だ。
以前キンドル事件の際に私が言った通り、子どもはいくら禁止したってキリがないのだから、それならSNSをうまく使えるように、学校はきちんと教育すべきだと思う。
そこでまた先生にメールをして事情を話し、スマホやSNSを禁止しているだけでなく、子どもたちがライングループを作る前に、きちんと教育して欲しいと伝えた。
教育すると言っても、真面目な研修は面白くない。ところがグリー社のとても良い無料教材を見つけたので、その情報も送ってみた。ただし、「今は学校がとても忙しい状態なのは理解しているが、とてもよく出来ている十数分の短い動画やゲームアプリなので、どこかのタイミングで出来ればお願いします。」・・・とお願いしつつこんなふうに書いてみた。
このリテラシー教育プログラムを提供しているのはグリー というゲームを製作している企業ですが、ゲームを作るだけでなく、子供たちへの情報モラル教育にも熱心に取り組んでいるようです。
調べたところ、無料プログラムは4種類あります。その中でもこの2つがすぐに使えて良いと思います。
①ゲーム形式になっているモラル教育のアプリ
これはすぐにダウンロードできます。
さすがに超人気のゲーム制作会社が作っただけあり、
子供が惹きつけられる、OJT形式のゲームになっています。
https://corp.gree.net/jp/ja/csr/internet-society/tamaboku/
②情報モラル動画の無料配信
3つの動画が入手できます。
https://corp.gree.net/jp/ja/csr/internet-society/moral-video/
早急に対処するにはどちらの教材も手軽で良いと思います。いずれにしても、とても効果的な教材が無料で提供されているので、ご検討いただければと思います。
ちなみに、娘が通っていたアメリカの小学校では、オンライン授業が始まった時にすぐ、月曜〜木曜まで、毎日30分のネットリテラシーの教育が1ヶ月間あったそうだ。さすがに子どもはある時期から飽きてしまったそうだが、それでも毎日繰り返すことによって、しっかり定着はしたということだった。
メールしてから1週間、先生から返信がなく、もう一度メールしたところお電話をいただいた。案の定「例年は研修をするのですが、今年はどうなるか・・・」とのお返事。娘に聞くと、その間に子どもたちはラインのグループを作ってしまったそうだ。先生からは「SNSはやめましょうね。」と口頭で言われただけだったとか。
娘は毎日のように「ライングループ入りたいな〜。」と言っているが、私は放置していた。正直、ラインに入ることは仕方ないかなと思っていた。禁止したっていつかはやるのだから。そして学校で教育しないならと、家でしっかりネットリテラシーについて何度も話しあい、グリーの動画を見せたりゲームをさせたりしていた。
結局この件に関しては、学校は見限って、家庭でしっかり教育をしているといった状況だ。本当は自分の子どもだけではなく周りの子どもたちにも同じ認識を持って欲しいところだが、学校がやらないのであれば致し方ないだろう。
そうこうするうちに昨日、文科省がついに、中学生が学校にスマホを持参することを条件つきで認めるというニュースが発表された。
この中の、条件の3番目に、学校や家庭が携帯電話の危険性や正しい使い方を指導すること、とあるが、果たして学校はどうするのだろうか?
私も、教育もしないでいきなりスマホを持たせて、子どもをSNSの荒波に放り込むようなことはしてはいけないと思う。
学校はもういい加減、何でもかんでも禁止すれば問題が防げるというのは幻想だと気づかなければいけないと思う。その幻想によってこれまでたくさんの事件や事故が起こってきたのだから。
包丁は危ないからと使用を禁止していたら、料理はできない。それよりも、包丁は料理もできるし人を傷つけることもできるから、こうしてうまく料理に使おうね、と教育した方が、美味しくて楽しい世の中になると思うのだが、いかがだろうか。
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