神谷 玲衣
私達大人が、コロナで右往左往したこの一年でわかったのは、結局子供たちは、大人なんからくらくと超えていくのだ、ということなのかもしれない。 もはや、オンライン授業推進の署名を始めた日が遠い記憶の彼方のように思える。先の見えない3月の休校中、毎日海外の友人たちから届く、オンライン授業開始の情報と、ただただ家で待機するだけの日本の現状とのあまりの違いに、突き動かされるようにして活動を始めたのだった。 無我夢中で署名運動をし、教育改革に熱心な政治家とつながることができ、8月に東京
以前書いた、まさかのキンドル禁止令? を多くの方に読んで頂き、「結果が気になる」というお声が多かったので、フィクション形式で書いてみました。 なかなか衝撃的な結末になりました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「キンドルの中身の本は、本屋さんで買えるのですか?」 その問いに驚いて、声を発した中年の校長の目を思わず覗き込むが、冗談を言っているわけではなさそうなことに、美恵子は深い絶望を覚えた。 「いえ、キンドルの中身の本は本
以下は昨日書いた記事だ。 1. オードリー・タン氏とはスタバで大変なことが起こっている。なんだかわからないけど涙が出そうだ。 私は今、スタバで、Inspire High (素晴らしい機会を与えてくれて感謝!) 主催の、台湾の若きデジタル大臣、オードリー・タン氏のウェビナーを聞いているのだ。 (2020年9月22日時点でアーカイブで視聴可能なので、ぜひ聴いてみてほしい) タン氏はIQ180のいわゆるギフテッドと言われる天才で、8歳から独学でプログラミングを始めた。自分の
「時代錯誤。すぐに改善させます!」ちょっとシビレた。政治家ってこういう人が向いているのだと思う。 これは私が昨日書いた、まさかの「デジタル署名に捺印が必要」!! という記事をアップした直後に、その問題について都民ファーストの伊藤ゆう議員からきたコメントだが、議員へのリップサービスではなく 、この出来事から見たリーダーシップについて書いてみたい。 私がしているオンライン授業推進の署名は、都議会へ提出予定だったのだが、最終的に東京都教育委員会に提出し、都議会へは請願書だけを提
まさかのシリーズ(なんじゃそりゃ?)第二弾! これは先日東京都議会に署名を提出しようと確認した際に、伝えられた言葉だ。 「都議会に署名を提出する場合、地方自治法により、直筆か、デジタルの場合、捺印のいずれかが必要です」 はっ? 「デジタル署名に捺印」って、何それ? もう一度「それは、賛同した方全員の捺印ですか?それとも提出者の捺印ですか?」と確認すると、賛同者全員分の捺印が必要だという。 もうホント、悪い冗談かと思ったが、change.orgさんに伺ったら、いわゆる
ながいながい5ヶ月間だった。 2020年8月28日、東京都教育委員会藤田教育長宛の署名を提出しに都庁に向かった。ただのいち保護者で、教育のプロでもなんでもない私がここまでこられたのは、本当にたくさんの方々のお力のおかげだと思うと、感慨無量です!ご賛同、ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございました!! 世界中でロックダウンが始まってすぐ、海外の友人たちから続々とオンライン授業実施の情報が届くのに、日本では学校も学びも止まったままだった。先行きが全く見えない状態だった
「縫うって、まさか手縫いじゃなきゃダメとか言わないわよね?」嫌な予感がして娘に聞いてみた。 中1の娘の学校で、「被災されている地域の方々へ雑巾を贈る」という活動のため、1人2枚雑巾を縫って持参するようにとの通達があったのだが、なんたってキンドルがダメな学校である、油断は出来ない。 https://note.com/reykamiya/n/n3d91f56ac4ab いや、それとこれとは関係ないが(笑)とかく古風な価値観らしいので、もしやと思ったのだった。 娘が先生に確
Withコロナの今を先取りしているかのような写真だが、これはもう何年も前に、アメリカの小学校で、イスラエル人の友人と私が教室の机をアルコール消毒しているところだ。 日本では雑巾での水拭きが普通だった当時は、「え?机をアルコールで拭くなんて!」とびっくりしたが、小学校の机はとても汚れていて、毎日拭いてもペーパーが真っ黒になったものだ。 そもそもアメリカの学校には、生徒が掃除をするという習慣はない。娘の学校では、太ったメキシコ人のおばちゃんが、日がな一日モップを持って、あちこ
娘が産まれたばかりのこの写真の頃、オットとの会話でとっさに口をついて出た言葉だ。 その頃まだ私は、そのふにゃふにゃとした存在が何を欲して泣くのかがわからずに、オロオロしていた。オットはそんな私に、さも知ってるのが当然だと言わんばかりの全幅の信頼を込めた無邪気な眼差しで「どうしたのかな?」と聞いたのだ。 オットはいきなり地雷を踏んでしまった。「どうしたのって?私だって産んだだけだもん!わかるわけないじゃない!」ととっさに口をついて出たのだが、そのあと妙な沈黙があった。私に期
この写真は、自分の本質をよくあらわしているなと思う。 これは昔ドイツに住んでいた頃、ヴェネツィアに旅した時のものだが、まだ幼い娘がバギーから私のジェラートを見つめている。まるで私が子供にあげずに自分ばかり食べているようだが、この時娘は昼寝から目を覚ましたばかりだったということ、このあと娘にも食べさせたことを付け加えておこう。 パッと見、子供がいても我が道をゆく母親、といった感じだが、実はそれこそが私の目指す母親像なのだ! 「母親たるもの子供のために自らを犠牲にするべし」
この写真で、指紋押捺させられているのは私である。 えっ?アメリカでなんか悪いことしたの?なんて思わないでほしい。私だってこんな場所でそんなことさせられるなんて、そりゃ〜驚いたのだから。 だってここ、娘の小学校ですもの! なぜ小学校で指紋押捺なんてしてるのかって?それは、学校のボランティアに登録するため。 前回、娘のアメリカの小学校で読み聞かせボランティアをしていた話を書いたが、その小学校にボランティアとして登録するには、以下のものが必要だった。 1、「自筆サインした
娘の通ったアメリカの小学校での、衝撃的な経験をもとに書いてみたい。 日米両方の娘の小学校で、読み聞かせボランティアをした時に、痛烈に感じた教育の違い。 日本の小学校では、ボランティア各自が対象年齢と持ち時間に合わせて、好きな本を選び、事前に何度も練習してから本番に挑む、というスタイルだった。 昼休みに図書室に集まった子供たちは、目を輝かせて聞き入ってくれたし、どの子もとても楽しそうにしていた。たまに子供からのふざけたコメントがあるが、先生はそういった子供の発言を聞き入れ
ことの発端は、中1の娘が帰宅して言った何気ない一言だった。 「クラスの女子みんなでラインのグループ作るっていうから、ママの携帯貸してくれない?」と言われて「え?だって学校はスマホ禁止なんじゃないの?」と聞く私をせせら笑うように、娘は言った。 「学校に持っていかないだけで、みんなスマホ持ってるんだから。いまどきスマホ持ってないなんてうちくらいだよ。」と娘は口をとがらせた。 なるほど言われてみればその通りなのかもしれない。我が家では、iPadや私のお古のPC、アップルペンシ
娘の通っていた小学校で、図工の時間に彫刻刀指導のボランティアをしていた時のことだ。 当時広報委員も勤めていたので、記事を書くための覚書のつもりで黒板の写真を撮ったところ、先生がダーっと急いでこちらにやってきて、 「この黒板の写真は、絶対に広報誌に載せないでくださいね!」と慌てている。 載せるつもりで撮ったわけではないが、それにしてもどうしてそんなに慌てているのか見当もつかず、「大丈夫です、載せません。でもどうしてですか?」と聞いてみたところ、先生からはびっくりするような
昨日、かなりいや〜な感じのコメントを受けたので、これ幸いと中学1年の娘にデジタルリテラシーを教える教材として使わせてもらった。これからオンライン授業が増え学校のICT化も進むこの時代だからこそ、絶対に必要なデジタルテラシー教育について考えてみた。 Twitterでリツイートしていただいているおかげで、とてもたくさんの方にキンドルに関する記事が読まれている。そのいや〜なコメントは、その記事に対して、私のFacebookに書き込まれたものだった。 アンチのご意見をいただくこと
新型コロナウイルスによる学校閉鎖をうけて、オンライン授業推進のデジタル署名を始めたのは3月19日だった。コロナ禍の前から日本のICT教育の遅れに危機感を感じていた私は、まだオンライン授業についてあまり議論さえされていなかった頃、一人の母親として、いてもたってもいられなくなって署名運動を始めた。 ↓ http://chng.it/hT7ZbzX7 学校閉鎖から2ヶ月以上が経ち、ようやくオンライン授業を始めた自治体や学校もあるが、ほとんどの学校ではまだオンライン授