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先輩で申し訳ないが…『恥を知れ!』

高校からの帰宅時。いつも通り私が電車で座って帰っていると爆音でBooyah(パリピ定番の曲)を聴きながら、ポケットに手を突っ込んで、狂ったほど体を揺らしそのリズムにのっている男2人組が乗り込んできたのである。

そいつらは我がもの顔で堂々と席に座る。不幸にも私の向かいの席。

私は視線をそらすためにスマホをいじり始めた。

そこから2駅目だろうか、4~5人組の女子高生が乗車してきた。

それを見たキチガイ2人は見栄を張り自ら席を立ってその女子高生たちに譲ったのである。正直クズ行為もいい加減にしてくれと思った。

さぁ立ち上がったその2二人はものの数秒してすぐに正面の私に視線を向ける。

とことんついてない。なんと私の席の両隣が空いていたのである。(左の席は最端の壁ある席)うんくるね…。

「ズレろよ」

私はずっとスマホを見ていたため聞こえてはいたが、自分ではないと思い込み1回目は無視した。しかし続けざまに

「ズレろよ」

しかたなく私は視線を上げた。まぁそうだよな…。

私は特にどきたくない理由などなかったため(強がってるなぁ)素直に1つ左にずれた。

2人組を横に私は終始スマホに目をやっていた。

しばらくの沈黙の後、右横の男がこう私に喋りかけたきたのである。

「何歳?」

内心「うわぁきた~」と思いながら自分の年齢をいう。するとそのキチガイの片割れは

「ガキだな」

みなさんお思いの方多いだろう。せぇの

「だから何だ」

本当に今思えばだから何なんだよと思うだけである。

虚しくもその場では言えなかったのだが、本当にだから何なんだよ。

その後何か続けて喋るわけでもなくただそれだけなのである。

その時、視線の先に2人組のもう片方のキチガイが見えた。

顔もはっきりと認識できた。

そのもう1人の奴はなんと、小学生の時複数回遊んだことのある1つ上の先輩だったのだ!

私は思わず

「レン先輩じゃないすか!」

と、なんの不安もなく放った。

向こうはまさに鳩が豆鉄砲食った顔である。今でも思い出すだけで笑える。

その後、さぞびっくりしていたであろうキチガイ先輩は「えっ?なんで知っての?」というので私はよく遊んだことや一緒に遊戯王したことを言った。

しかし本人は全く覚えていないのである。

するともう先に話しかけてきキチガイの片割れが「え?本名は?中学は?」
などと質問してきたので私は全て正しく答えた。

キチガイどもは(既に他人ではなく先輩とわかった上で言っている)私が本当に後輩だということを認めたらしく、レン先輩でない方が何か吹っ切れたように「なんだよ知り合いかよ~」と。

しかし私はそこで言ってやりたかった(これまた私としたことが言えなかったのだが)

「レン先輩、恥ずかしいですよ。公共の場にも関わらず大音量で音楽流して、挙げ句の果てに見ず知らずの人にあんな口きいて無理矢理席をずらすなんて。」


公共のマナーを守らず、JKの前では紳士を気取る、赤の他人でも平気で汚い口をきく。挙句の果てに車内の人にメンチ切る。

まさに先輩の恥。後輩の私から言わせてもらえば、”後輩の顔に泥を塗る行為”と言える。

私服であの時間帯。私服登校の学校もあるから定かではないが、学校行っているとは考え難い。

暇をもてあましてこのような非常識な言動。厚顔無恥、鉄面皮。

そんな先輩に私は喉まで出掛かっていた。

「恥を知れ!」

今頃レン先輩が何をしているのか知らないが、これをきっかけに己の惨めさを痛感し(残念ながらこのような人間に限って痛点が無い)、二度とこのようなまねはしないで欲しいと後輩の私はただそう思うだけである。

私が”先輩”とわざわざ付けているのも馬鹿らしく思えてくる。

向こうに敬意を表す意味で、この漢字二文字のためにs打ってe打ってn打ってn打ってp打ってa打ってi打って..ありがとう自動変換。スペースキーは押さずにエンターをカチッとな。

そこまでしてそんなせんぱいにこの二文字をつける必要があるだろうか?今にもこの二文字を吹っ飛ばしてやりたい気分だ。

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