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タイトル未定

この記事を総称するのに相応しいタイトル付けができない。なぜならライブレポではなくエンタメ論を垂れ流そうとしているから。(押し付けになったらすみません)
敢えて言っておくとタイトル未定さん以外のことが3割くらい書いてあるのでご容赦願いたい。


さて、11/20に行われた「TIF×FNS歌謡祭コラボ企画 決勝リアルライブ審査」に運良く当選したので参加してまいりました。

一見マジのアパートなのに、地下に
ライブハウスが眠っているとは思わんのよ


当選番号的にまあまあ序盤だったのですが意外とポジショニングが難しい。キャパは500人くらいあると聞いていたのでさもありなんではあった。

結果的に右の柱の影に隠れていました
(思ったより悪くない)


いつもの「ライヴイベント」と違い、このような勝負事となるとまぁ〜〜〜〜〜〜〜〜殺伐とした空気を感じずにはいられませんもので、最後までずっと緊張感を保てたのは個人的にはよかった。ただ入場が早くて1時間も待たされたのと、単純に電波の繋がりが悪い(文句)(普通に圏外になる)会場だったのが災いして、ネットを見るコト(Wi-Fiのパスワードこそあったが見そびれた)も、結果的にSHOWROOMの配信投票へ参戦するコトもできなかったので、1人でいることそのものはさして不安に感じなかった(普段から単独参戦しているので)のですが、もうそれよりも周りの人々が何を信じてやっているか、大舞台に上がるコトへ対して自分の応援ではあまりにも無力なのではないか、普段ネットで見かけるからこんなにも仲間がいるんだと安心できるけど、それが無いから自分の味方は誰もいないのではないかという孤独感が何倍にも押し寄せて来て終始脚がガックガクでした。
(早く友達を見つけましょう😌)


自分の信じるタイトル未定さん、発表順がなんとトップバッターで本当に驚いた。終演後に知ったのは、あの2022年TIFメインステージ争奪戦でもトップバッターを勤め上げ結果優勝。そんな経緯(優勝したことは知っていたけれど)を知らずに純粋に驚いたので、何よりももう出番が来てしまうんだ、心の準備ができてないよ、とただただ自分の身ばかり案じていた………のですが、そんな不安は真っ向から打ち消されました。

まだ見ぬ誰かを救えるように、そして私たちの明日がちょっとでも変われるように、希望を込めて誠心誠意届けます
阿部葉菜さんの屈託のない真っ直ぐな言葉で光が差した。不安定で揺らいでいた心がステージへと一気に向いた。我々の味方は未定さんそのものであり、未定さんに返す声援それ自体が連帯されて見えない輪になるのだろう、と思った。みんなで奏でるクラップの鼓動。共に拳を突き上げて腕が差す天井。間奏で弾むオーオオー、の輪唱。目の前にある音や景色が全て。誰が敵か味方とか関係ない。心配なんてしなくて良い。私たちが全力を尽くすから、それに全力で応えてほしい。メッセージというか、自分を変えるための勇気が自然と湧いて出てきたように感じた。人生の経験をある程度積んでも、こういう気持ちが込もるというのは自分を信じていないと得られないな、というのはコレを書いていて思うことである。


1曲なのであっという間だった。
何回も聞いたり映像を見たし、今年の本家TIFでも浴びて来たけど、緊張感も相まってか、今回の「鼓動」が一番揺さぶられた。
なんというか、魂そのものだった。



もちろんご贔屓を夢の舞台に押し上げたいけど、それ以外のグループさんにも全力で応援を注ごうと思った。「彩叫幸福論-さいきょうこうふくろん-」以外知らなかったけど、知らないなりに意外と驚きを持ったし、そういう趣旨の場であるので、一曲一曲(ONE SONG)に乗っかってくる熱の量は半端では無かった。

そんで、5曲一気に披露されたのでもう圧倒的に力を使い果たした。その点でトップバッターはマジで良かったかもしれない…。割と間を置かずにSHOWROOM投票(前述の通りできていない)(もしできていたら一瞬で結果が分かっていた)が行われ逆にその後の集計時間がまあまあ長かったので、解かれた緊張感が再び積み重なって時間とともに、それは開演前よりももっと重くのしかかってきた。









はぁ……………………。




はい。結果発表の時間がやって来た。
司会・生田竜聖アナの手にはもう結果の入った封筒があるだけに、開けてしまえばそれまでの結果がまさに証明されてしまう。本当にイヤな時間である。発表されなけばいいのにとまで思った。


あまりにもドラムロールが短かった。




信じていたけど、さすがに嘘だと思った。

その瞬間阿部葉菜さんが膝から崩れ落ちた。

後ろにいる2人と熱く涙を分かち合った。






この夏の記憶がフラッシュバックした。


同じくTIF本チャン出場をかけて、惜しくも予選で2位と敗れてしまったグループ同士が火花を散らした7月のセカンドチャレンジ戦。未定さんの後輩にあたる限りなく白くさんに、ほんのちょっとだけ前から応援をし始めていた頃なのであるが、上記がその結果発表の様子である。この時も現地参戦をしていた。

台の上では、代表者1人だけが結果を聞かされるという構図であった。なんとも慈悲のない。重圧がありすぎる。勝負とは残酷なモノで、時にそうしたプレッシャーを1人だけで抱えなくてはならないことがある。勝っても負けても結果は結果でありそれまで共に戦って来た仲間が横にいないことは本当に寂しいことであったろう。このときの白瀬さんはマジで孤独だったと思う。
しかしだ、ステージでは最高のパフォーマンスを、観客はそれに応えるべく最高のコールにレスポンスをしてきた。このチャレンジが本当に最後であり夢へのきっぷを掴む唯一の手段であったから。なにも不安なんか無かったハズだ。

するとどうだろう。名前が呼ばれた瞬間、台上の白瀬さんは膝から崩れ落ちた。仲間が駆け寄ってきた。涙を包み込むかのように抱き合った。

その時も正直優勝したのが嘘だと思った。

夢が叶った瞬間の人間の動きというのは、緊張が解き放たれ、目の前が見えなくなってしまうんだ。でも隣に仲間がいて(きて)くれたから、まずは抱き合って喜びに包まれようと涙に溢れた。


全く同じだこれ。


まさにデジャヴ。


自分としても同じ感情を持った瞬間だったので、ハッキリ言うとココまで同じカタルシスを得られるのはできすぎなのではないかと疑った。

でも優勝した。
コレが事実であり結果だ。


今まで信じていたモノが間違って無かったんだと確認するコトができて、本当の胸がいっぱいになった。明日どころではない。過去が救われた気分だ。

でもコレが勝てたのは自分の力ではない。今回で言えば“オール北海道”の力があり、後ろを支える後輩たちの力があり、未定さんを好きでいてくれる、横にいる同業アイドルさんたちの力があり、何よりステージ・配信の前にいる声援という力を受けて得た結果である。もちろん本戦に至るまでの戦い方で、紆余曲折・波瀾万丈・賛否両論があったことは自分も把握している。その全てが順調だったワケではないが、全チーム各々の戦い方、フィールドで頑張ってきたことをこの決勝を見て感じ取った。


「未定さんのファンですか?配信票が圧倒的だったんですよ。」
自分があまりに喜びにふけっていたのか、後ろにいた別の観客にふと声をかけられた。
そうだったんだ…。
確かにYoutube投票が2位であり、会場見届け人の順位も2位であったから、当然配信票のおかげだろうとは思ったが、後になって調べると総数の4割も占めていたらしい。コレはすごいことだ。


2位というのは決して甘んじて良い順位では無いはずだ。当日までYouTubeが2位だというのが分かっていたので、コレはもう負けたも同然、どん底から這い上がって来るしかなかった。



先日「Wake Up, Girls! FINAL LIVE ~想い出のパレード~」応援上映に行ってきた(話は一個前の記事を読んでください)のですが、WUG!の作品群の中に続・劇場版「青春の影」「Beyond the Bottom」という連続した2つの映画があります。
コレはどういう話なのかと簡単にいうと、アニメの(つまりはキャラクターの)わぐちゃんが、1回は掴んだメジャーデビューという夢から無惨に段々と離れていくも、運良く機会があって草の根から地道にどん底を這い上がりながら全国のアイドルの中でトップを勝ち取りたい!という話だったりします。
(ネタバレには配慮したつもりです)(気になった方は今後たぶん無料配信されるであろう公式YouTube、もしくは各種ネット配信でご覧下さい)

この一連の話では仲間が抜ける危機にあったり、チームとして一つの目標を目指せなくなる場面が出てきたりするんですけど、それでもやはり彼女らは諦めないんですよね。


現実の未定さんなりかぎしろさんたちにこうした残酷なシーンが訪れなかったかどうかは果たしてわからない(実はあったかもしれないけど我々には知る由もない)ですが、TIFのセカンドチャレンジであったり今回のFNS歌謡祭を目指す戦いであったり、見える形で越えるべき壁がありそれを目指し実際にそれを乗り越えてきたのは彼女らが諦めなかったという面もありつつ、我々ファンサイドが永遠に語り継ぐべきカタルシスであることは間違いないでしょう。

ココまでほぼ全肯定してきたことには、ひとつの共通点にまとめ上げられるべきだと考えています。おそらく今まで叫ばれてきたことかもしれませんが、「アイドルは物語」であること。前提としてしっかりやってきた、積み上げて来た実績があるから今の結果があると。周りから見て恥じぬ地道さがちゃんと評価されて、売れるという形で還元されるストーリーがあるということ。そして何よりファンが喜ぶことそのものに直結した感動が積み重なって歴史になっていくということ。
言い方が適切かどうかは分からないですが、適切に突っ込んだ関わり方をするとココまで脳汁が出るコンテンツもなかなか今まで出会ってきませんでした。出来過ぎかもしれないけど、演者を信じてやってくれば最高の結果を得られるのはファンにとっても十分な“賭け”だと思うし、結果はどうあれ”損“にはならないワケです。
“あなた”と”わたし”は所詮お金で繋がれた関係かもしれないけど、それ以上に今が楽しい、過去が救われる、明日を信じてやっていける、というのはお金に変えられない体験だし、現代人にとっての大きなビタミンです。
物語が紡ぐ原動力が我々を少しでも変えてくれるように(話を元に戻しますが)タイトル未定が魅せるFNS歌謡祭が少しでも誰かの目に留まってくれることを願って止みません。
12/11(水)夜、正座をし背筋を伸ばして臨みます。




【追記】

今回会場となった白金高輪SELENE b2さんでは、来年3/20(木/祝)にワンマンライブが開催されます。埋めていきましょう。


おしまい

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