ルパンツイッター12

ルパン三世 フランスとルパン帝国Ⅰ

ルパン帝国、ルパンシンジゲート
原作や1stに度々現れるルパンのバックグラウンド

あの攻撃力守備力は潤沢な資金源があってこそ。銃弾や火薬の消費量もハンパないから入るのも多いが出るものも多いだろう。やはり当時も今も、ルパンのあの仕事の裏には壮大な何かがあると見るのは自然だと思う。

いかにも漫画的な世界だけども、一つ一つを追っていくと、やはり巨大な(巨大でなくとも)組織やバックアップがあるのが現実的に思える。その目的にしろ経済力にしろ。またルパンのような頭脳を持つ者が一介の泥棒で終わるのも逆に不思議で。決して捕まらないのも地下に網の目が張り巡らされたようなネットワークがあるからだとも思える。情報入手の早さ、正確さも確実で安定した情報網がないと難しいはず。

なんというかやっぱり人間の行動原理は大して変わらない、同じだと思うのですよ。ルパン帝国って結局マモーのシンジゲートと同じようなもので。天才や超人が考えること、やることも結局同じようなものになるのでは。そうすることが一番彼らにとって合理的だから。夢のない話だけども。

ルパンのスペックや器を大きくすればするほど、その人生や生き方も大きくなるわけで、抱えるもの狙う物も大きくなる。パート5のアルベールが「国を盗む」と言っていたように、個人の器のスケールが大きくなるほど、築き上げるものも大きくなるはず。ルパンをマモーに匹敵する超人や天才にしたならば、マモーのようにルパン帝国のようなシンジゲートを持っていても不思議ではない、むしろそのはずだという結論になる。


「大悪党じゃなきゃ盗んだ所で国は動かせねえ」

アルベールやルパンのような大悪党は国レベルのものを狙う。パート5のパダール王国の話でドルマに対して大悪党と呼んだように、大悪党のルパンなら、国家予算並みのお宝を盗むルパンならその力がある。そして修行時代を共に過ごした戦友が国を狙うならば、ルパンにもそれにふさわしい獲物があってもおかしくないわけで、すでにそれに近いものを得ているかもしれなく。そしてそんなルパンだからこそ、今後アルベールの壮大な野望に対して唯一対抗できる力があるということになる。

アルベールが「あいつはデータで計れるようなヤツじゃない」と言ってのけたのは、そういう意味もあるとしたらとても意味深な台詞に聞こえて来ます。

「俺の秘密があれだけだと思っているのか?」

仮面だけがルパンの秘密じゃない。大河内さんがルパンのライバルの真の狙いに「国」を出して来たこと、パダール王国で国を築けるのは大悪党だけとルパン自ら言わせたこと、闇サイトの盗みの金額が国家予算並みだったことなど、原作の設定であるルパン帝国を匂わせるものがあり、やはり大河内さんもルパンとは何かと考えた時、国レベルの大きな標的がルパンの世界に立ち上がって来ることに気づいたんだろうなと思います。


フランスは革命の国。王政が打倒され、国民が国民の手で国を作る自由を獲得した歴史がある。自由、平等、友愛。左翼思想が強く、ルパン帝国とは相性がいいかもしれない。

フランスは一度ナポレオンに「国」を盗まれている。その過去を考えればルパンに匹敵するアルベールのような男が同じことを目指しても不思議ではないし、ましてやルパンなら、ということです。ちなみに「ナポレオンの辞書を追え」では、ルパンの祖母がナポレオン三世の時代に侍女として仕え、その辞書を盗んだエピソードがある。現代のナポレオンはアルベールなのかルパンなのか。



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