「もしもの未来」の一日と気持ちを想像するー軽井沢風越学園でのワークショップレポート②
未来の暮らしとファッションを子どもたちと創造するプログラム「FUTURE FASHION WORKSHOP」。今回は長野県軽井沢にある「軽井沢風越学園」でのワークショップ2回目の様子をレポートします。
<前回のレポートはこちら>
https://note.com/rev_worlds/n/n57d9e604147d
未来の「とある一日」を想像してみよう
ワークショップ2回目では、ゲストとして株式会社JVCケンウッド・デザインのみなさまを迎えて、未来の世界の主人公の一日を具体的に考える「主人公ジャーニーマップ」の作成を7~9年生を中心に行いました。
主人公ジャーニーマップとは、「もしもの未来」の世界に住む「ひとりの主人公」を想定して、その主人公の「とある一日」を具体的に想像してみるものです。
・主人公について 名前や年齢、職業や趣味など
・ある一日の行動(それはどんな日?いつもの平日なのか、休日なのか、誕生日なのか‥)
どんな1日なのか決めたら、朝起きてからから寝るまでの流れを想像して書いていきます。
・場所はどこ?
・気持ち 主人公と、とりまく人々の気持ちの変化を顔シールで表現
・気づきメモ
JVCケンウッド・デザインでデザインの業務に関わるみなさんは、音響機器を中心とした商品をただデザインするのではなく、使う人の気持ちまでデザインすることを意識して、使う人はどんな人か、どんな生活をしてどんな感情の起伏があるかを考えてものづくりを行っているそうです。
そのようなデザインの手前の「暮らしや気持ちを想像すること」を今回ワークシートを使ってそれぞれ取り組みました。
個人でそれぞれ主人公を設定して考えつつも、ときにグループで意見を交換しながら、それぞれの世界の主人公の「とある一日」を想像し、言語化していきます。
自分に近い年齢を主人公にする子もいれば、高齢の方を想定する子、また、グループで家族4人を設定したり、人間ではない生物を主人公にして考える子もいました。学校のある一日、誕生日の一日など、日常から特別な日まで設定はさまざまです。
想像が難しい部分は学内にある月や空、雨などの気象に関する本を自由に持ってきて参考にしながら、「こんな時、この環境だとどうなって、どんな感情になるか」を考えることで具体的にその世界に暮らす人が見えてきました。
低学年の1~3年生は今回は別ですすめました。最初は「プリンセスの服がいい!」など、着たい服のイメージから入っていましたが、風越学園の本城先生を中心に、「雨がやまないとどんな地面になる?」「寒いかな?あったかいかな?」「どんなことに困る?」と想像が広がるように少しずつ掘り下げていき、そこから「どんな服だったら、快適に過ごせるかな?」とファッションデザインにつなげていきました。
今回のワークショップで、テーマごとの未来の暮らしや、その世界で暮らす人のイメージが深くなりました。次回からは実際にファッションデザインに入っていきます。