年齢を超えて、未来の世界を深く想像するー軽井沢風越学園でのワークショップレポート①
未来の暮らしとファッションを子どもたちと創造するプログラム「FUTURE FASHION WORKSHOP」。今回は長野県軽井沢にある「軽井沢風越学園」でのワークショップの様子をレポートします。
軽井沢風越学園は、長野県の軽井沢駅から車で10分ほど、森と隣接した校舎で豊かな自然のなかにある、幼稚園~中学生(9年生)までが通う学校です。
今回のワークショップは、中学生にあたる7~9年生から、4名の方に学内でのプロジェクトを企画・運営いただきました。私たちがまず運営のみなさんにワークショップの意図を伝え、プロジェクトを学内で発足。学校内で発信後、ワークショップ初日には関心のある1年生~9年生までの幅広い年齢の子どもたちが集まりました。
未来の世界と暮らしを想像する
まずは今回のワークショップのテーマである3つの「もしもの未来」について説明します。まわりの子たちでそれぞれがどんな未来か話をしながら、3つの未来から自分が取り組みたいものを各自選択していきます。
選んだ未来のテーマごとにグループを作り、グループ内で「その未来はどんな暮らしになるか?いいこと、わるいこと」を話し合います。
はじめは年齢や学年を越えて、1年~9年生が一緒のグループで。年次が上の7~9年生はそれぞれの未来の世界の気候や暮らしの変化を論理的に考える一方、年次の低い子たちからは「雲はどんな味がするかな」「羽があったら飛んでいけるね」「空の世界ではこんな遊び方ができるかも」といった話が入り交じり、「そんな風に遊べたら楽しいね!」と和やかにグループで話し合いが進みます。年次が上の子たちが、年次の低い子たちに語りかけ、意見を引き出しているのが印象的でした。
その後、年齢が近いひとたちでグループをつくり、想像をより深くしていきます。
7~9年生のグループはより深い想像が広がります。「ずっと雨だと髪の毛がまとまらなくて大変だから、みんなスキンヘッドにしてウィッグでヘアスタイルを楽しむようになる」「新しい宗教が生まれるかも」といった、「ええ!?それどういうこと?」と思わず聞いてしまうような発想もあれば、気候の変化による植物や生物に与える影響、「空中で暮らす世界は雲の上なので逆に天候に左右されないのでは?」「水や食料の供給はどうなる?」「月での星の見え方は地球と異なるから星をより見たくなるのでは?」などなど、環境が変わることで変化する暮らしについてさまざまな意見が飛び出し、ホワイトボードにぎっしりと意見が書かれていました。
最後に、それぞれのホワイトボードを中央に集めてみんなで見ながら、チームごとに考えたことを発表しました。
みなさん、ファッションが好き・つくることに興味がある!といった想いで集まったなかで、「ファッションを考える手前の、それぞれの未来の暮らしを想像し、広げることがすごく楽しかった」と話されていたのが印象的です。
風越学園でのワークショップ初回はここで終了し、次回はそれぞれの未来での暮らしをより深く想像する、ジャーニーマップの作成へとつづきます。
>>「もしもの未来」の一日と気持ちを想像するー軽井沢風越学園でのワークショップレポート②
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