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ギックリ腰で五日間ほぼ寝たきりに《バイクに乗れない間に考えたこと》

先週の木曜日の朝、布団の上に座って靴下を履こうとした時に、バキーンと背中に痛みが走り、同時に左足がビーンと伸びてしまいそのまま布団にうつ伏せに倒れこんでしまった。
2時間以上も姿勢を変える事ができなかったが、なんとか自力で立ち上がるコトに成功し、激痛に耐えながら牛歩の歩みで最寄りの整骨院へ辿り着いた。
処置をしてもらって少しは歩けるようにはなったものの、これまで経験してきたギックリ腰の中でも飛び抜けて症状がヒドく、その後四日間は家から全く出る事ができなかった。

五日目の朝、安静にしているだけの治療に限界を感じ、脊椎外科でMRIの検査を受けることにする。
画像の診断により腰椎の椎間板の変形により神経を圧迫していることが判明。ただ手術などは必要ないレベルだということで一安心。
結局、治療は湿布と腰ベルトでの固定によるものとなったが、原因と故障した箇所が分かったことは大きかった。

SNSでこの顛末を報告したところ、たくさんの友人が親身になって、それぞれの経験に基づくアドバイスをしてくれた。優しさに感謝。

本日発症から六日目を迎えて、だいぶ痛みは落ち着いてきた。仕事には間もなく復帰できそうだが、しばらく大型バイクに乗ることはできないだろう。
親友からのアドバイスもあり、9月の最後の日曜日まではバイクを封印しようと思っている。


200kg以上もあるバイクを操るためには、考えている以上の負荷が身体にかかるという事がよく分かった。『バイクに乗るための筋肉は、バイクに乗る事によって鍛えられる』というのが持論だったが、これはもう修正せざるを得ない。
確かにそうなのかも知れないが、ただ漠然と長時間乗り続けるという練習方法は疲労と身体への負担が蓄積していくだけだ。

たとえ30分ほどの短い時間であっても、集中力を保って、無駄な力を入れずにマシンを軽やかに操る、という練習を毎日毎日続けている方がはるかに効率的である。


この怪我を機に、より体の使い方の精度を高めていくことを、しっかりと考えていきたい。

具体的には、骨盤と背骨の角度。

これは全てのスポーツの、基本にして真髄では無いだろうか。
バイクに乗るのも単なる趣味のレベルなら、そんな事まで考えなくても良いが、ある基準以上の走りをしたい場合にはこの事を軽く考えてはいけない。

言葉で説明すると『骨盤を前傾もさせず後傾もさせないで、その上に背骨を真っ直ぐに載せる』という事なのだが、骨盤も背骨も形状が複雑な上に、外から見える物では無いのでイメージするのはなかなか難しい。

蓮田東6丁目整骨院ホームページより

このような骨盤と背骨の関係を示した色々な図を参照することは、イメージを形作るのに非常に役立つ。


不幸中の幸いというべきか、私は今回のギックリ腰の経験で、目をつぶって自分の骨の動きを想像するという方法を見出した。
これは寝返りを打つ際、少しでも背骨と骨盤の角度がズレると激痛が走るため、必要に迫られて編み出したワザだ。

目で見てしまうと、どうしても骨の周りを包む肉の動きで判断してしまい、骨の動きとはズレが生じる。
目を閉じて想像力を働かせることにより、骨盤と背骨の角度をコントロールすることができるようになった。


しかし、これを実際バイクに乗る時に当てはめるためには、着座位置が大変重要になる。たった1センチずれただけでも、骨盤はすぐ前傾ないし後傾してしまうからだ。

乗る事ができない今こそ、このような繊細な作業に意識を持って取り組み、自分の身体のため、そしてライディングテクニック向上のために活かしていきたいと思っている。

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奥本雅史@二輪ライディングアドバイザー
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