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【リーンウィズで速くなる!? 《全20回》】その16 記録に優る記憶なし
人間は忘れる動物
「デジタルの時代に、なんと古風な」と思われるかもしれませんが、僕はバイクで走るたびにノートにメモを残すことをおすすめします。(もちろん手書きではなく、スマホやパソコンでのメモでも良いです)
ライディングというのは仮説と検証、日々いろんなことを考え、試し、また考えるの繰り返しです。
「以前と今では乗り方がこう違う」ということを確認するため、また「考えすぎて迷路にはまり込んでしまった」という時、原点に戻ってくる助けとなるように、簡単でもいいのでぜひメモを残しておきましょう。
ライディングには季節や天候などの自然条件や、パーツやセッティングの変更などによるマシンの状態の変化、そして自分のその日のコンディションや身体能力の変動など様々な要素が影響します。
ですので、できるだけデータを残しておいて、ライデイングに何か変化があったら、その原因が何なのかを検証できるようにしておくわけです。
実際の記入例
写真は僕のノートの一部です。
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僕がメモしている内容は、日付、気温、天候、路面のコンディション、コース、出発時間、それにセッティングの変更箇所や今日の目標、そして走行後の感想と次回の課題などです。人に見せるわけではないので、走り書きで構いません。ただし、できるだけ走行直後の記憶が鮮明な内に書きとめておくことがコツです。
練習で走るコースは、決まったコースがあるとなお良いです。同じコーナーでいろいろな走り方を試した方が、違いが比べ易くなるからです。たとえば、新しいテクニックにトライするときや、セッティングを変更したときなどには、できるだけコースや路面コンディションなどの他の条件を同じにしておかないと、変化がわかりにくくなってしまいます。
人はどんどん忘れていってしまうものです。しばらく経ってからノートを見直すと「こんなことで悩んでいたのか」と驚くこともあります。ライデイングテクニック向上のために、ぜひノートをつけてみてください。
乗っていない時こそ上達のチャンス
ライデイングのヒントは、インターネットや本などだけではなく、他のスポーツや、世の中のあらゆるものの中にあります。気づいたことがあれば、すぐにノートに書き留めておき、考える材料にしましょう。
バイクは乗っている時にだけ上達するものではありません。1日のうちで乗っていない時間の方がはるかに長いのですから、その時間を有効に活かすことで、上達の速度は飛躍的に向上させることができるはずです。
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