笑うバロック展(496) バロック・ビオラを研究しています
フランチェスカ・ヴェントゥリ・フェリオーロ
「冴えないリピエーノよりも ~ヴィオラのためのバロック時代のソナタ集」
古楽の花形「バロック・ヴァイオリン」ではなく『バロック・ヴィオラ』の大いなる魅力と可能性にスポットライトをあてた企画。ヴィオラを中心に据えた多様で興味深い数々の室内楽作品を取りあげた。イタリアのバロック・ヴィオラ奏者フランチェスカ・ヴェントゥーリ・フェリオーロは、「ヴィオラ、チェロ、フォルテピアノ、チェンバロによる18世紀後半のソロまたはトリオ・ソナタは、バロック時代末期のヨーロッパにおける作曲の多様性を詳細に描いたものである。」と述べています。
フェリオーロはウィリアム・フラクトンが「6つのソロ Op.2」の序説の中で述べているのと同じように、バロック・ヴィオラをオーケストラの「冴えないリピエーノ」としての役割から解放し、この楽器に新たな光を与えようと今回のプログラムを考案。ソロ楽器としてのバロック・ヴィオラの魅力が詰まったフェリオーロが奏でるソナタ集にご期待下さい!
グラウン:ソナタ変ロ長調 A:XV:16
C.P.E.バッハ:ソナタ ト短調 Wq.88/H.512
ヤニチュ:トリオ・ソナタ ニ長調 SA.3444
ジャルディーニ:ソナタ ヘ長調
フラックトン:ソナタ第6番 Op.2-6
フェリオーロは、フランクフルト音楽・舞台芸術大学のペトラ・ミュレヤンス教授とメクティルド・カルコウ教授にヴィオラ(歴史的解釈の実践における修士課程)を学びました。彼女は、2015年国際セリファ古楽コンクールで最優秀賞を受賞した古楽アンサンブル、イル・クアドロ・アニマートの創設メンバーです。2016年のグラウン兄弟コンペティションでも特別賞。
グラウンのソナタは自然に流れていくように聴こえますが、やはりCPEのガンバソナタは一筋縄ではいかない印象です。ゴキゴキと聴こえます。(やはりCPEの語法はちょっと独特です) フラックトンの掉尾のメヌエットはセンチメンタルで好い。
グラウンの録音に期待します。CDのカバーは控えめですが、動画では、もう少し花があるふくよかな方です。
いずれ愛のビオラもお願いします。
いずれグリンカとかブラームスとか。