強力パレストリーナはショロン風に歌うべし(2019年11月記)

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「『音楽』を救った」パレストリーナの仰々しさはありません。
きっと古楽的なアプローチのパレストリーナなのかも。
よく歌詞が聴き取れます。

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ハイペリオンから新譜情報。
サンプル試聴したら、きちっと聴いてみたくなりました。
ハイペリオンのサイトには次のような解説。適当訳。
そこに出てくるショロン氏、検索するとふたりでてきました。ひとりはパリ宗教音楽学校の校長。もうひとりは料理人、スズキのパイ包みのソースの名前になっていました。
「L'harmonia nasce dal cantare、che fanno insieme le parti delle cantilene」
(「ハーモニーはメロディーの同時歌唱から生まれた」)
Gioseffo Zarlinoが「Le istitutioniharmonic(1558)」でこれらの言葉を書いてから約2世紀後、ラモーは、メロディはハーモニーの誕生と主張しました。
J J フックスは、有名な「グラドゥスアドパルナッサム」でパレストリーナの対位法を教えていると確信しました。
ベルリオーズは騒ぎが何であるかを理解できず、パレストリーナは1種類の音楽しか書けないと宣言しました。
サン=サーンスは、パレストリーナのスタイルを「様式に他ならない」と考えました。
メンデルスゾーンは、パレストリーナの「ラメンテ―ション」の美しさを称賛し、彼はローマでそれを聞いたが、「タイトル」と「ヘブライ語の手紙(ヘブライアルファベットか)」で良い音楽の無駄使いをしていると不満を表明しました。
リヒャルト・ワーグナーは、その聖週間の音楽に圧倒され、有名な二重合唱のスタバトマーテルを筆写し、表情記号と極端なダイナミックス記号を追加しました。
クロード・ドビュッシーは、パリのサン・ジェルヴェでパレストリーナの聖週間の音楽を聞いて、「それは音楽だ!that is music!」と叫びました。彼は「繊細な網目模様」の中の音のライン織りを賞賛しました。
19世紀初頭、フランスの音楽学者アレクサンドル・エチエンヌ・ショロンAlexandre-Étienne Choronは、「この音楽は平等で穏やかな動きで、最高のシンプルさavec la plus grandesimplicitéで歌われなければならない」と書いています。ショロンはパリで宗教音楽の学校を開いていました。
ビクトル・ユーゴーは次のようにいくつかの詩を始めました。「Puissant Palestrina、vieuxmaître、vieuxgénie、/ Je vous salue ici、pèrede l’harmonie…」「強力パレストリーナ、老師、老天才、私はここであなたを迎えます、調和の父」
「1607年、アゴスティーノ・アガツァーリAgostino Agazzariが通奏低音に関する論文を発表した。その中でアガツァーリは、もしパレストリーナが(「教皇マルチェルスのミサ」を作って)解決策を見いだしていなかったら、ポリフォニーばかりか音楽そのものが悪者であるとして教会から追放されてしまっただろう、と述べている。」パレストリーナが教会の音楽(またはポリフォニー)の「救世主」というパレストリーナ伝説は、1607年のアガツァーリの最初に発表によります。そして2年後のアドリアーノ・バンキエリによるものも。
その200年後、「ポリフォニー音楽の危機を救ったミサ曲こそ、パレストリーナの「教皇マルチェルスのミサ」であるというジュゼッペ・バイーニ(Guiseppe Baini) 神父の説は、1828年に発表され、広く人口に膾炙したが、現在は、伝説の域を出ないと看做されるようになっている。」しかしその説はその後1世紀にわたり、パレストリーナの世界的評価に寄与しました。

(輸入元情報)ルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰、チンクエチェントが歌うパレストリーナ!
ヨーロッパ各国のプロフェッショナルな歌手が集ったルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰「チンクエチェント」。ジャン・リシャフォールやフィリップ・シェーンドルフ、フィリップ・デ・モンテ、ヤコブ・ルニャールなど、ルネサンスの知られざるプログラムでアルバムを彩ってきたチンクエチェントが、パレストリーナの『エレミヤの哀歌』という傑作を録音。前作「ジャン・ギュイヨ」では英グラモフォン賞の古楽部門にノミネートされるなど、国際的に高く評価されてきた柔らかく精巧なアンサンブルで、16世紀の聖週間に歌われた崇高な音楽を再現します。
パレストリーナ:エレミヤの哀歌 第2巻
● 聖木曜日のための哀歌● 聖金曜日のための哀歌● 聖土曜日のための哀歌
チンクエチェント
録音時期:2018年9月11-13日
録音場所:オーストリア、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院

パレストリーナは哀歌だけで、3巻までかしら。
さすがに全曲全巻までは未達の様子です。

手元には、土曜日と木曜日が。

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