「浄夜」、「変容の夜」か「変貌した夜」か

最近の大阪響のプログラムから引用。

初期の傑作《浄められた夜(浄夜)》(1899年)にも、過去の音楽との繋がりを深く聴きとることができるだろう。
彼は同時代を生きた詩人リヒャルト・デーメル(1863〜1920)の作品に深く感化され、その詩集『女と世界』(1896年)に収められた同題の詩をもとにこの曲を書いた。弦楽6人による原曲はいわば〈弦楽六重奏による交響詩〉。音楽は単一楽章ながらデーメルの詩をたどるように創られている。原詩の大意を----月明かりの夜、寒々とした森を歩く恋人たち。女は苦しい秘密を男に語る。彼と出逢う前、母となることを夢みた彼女は愛なき男と結ばれ、今まさにその子をみごもっている。軽率を悔やむ彼女に恋人は「その子供を僕の子として産んでほしい」と語りかける。「見てごらん、冷たい海のような月夜にも温かさが通いあう…月の光が、その子と僕を変容させる……」

歌はないけれど、詩の内容が決まっている弦楽曲。訳題は日本的かしら。

35年前に最初に聴いたのはシェーンベルク・アンサンブルのLPでした。

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S・クイケンがビオラで参加したもの。ヤネケ・ファン・デア・メーアあたりが中心人物だったのかしら。古楽の奏者が参加。ピアノのデ・レーウも曲者。ライブはピアノトリオ版で。

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このトリオメンバーは、アメリカにわたってスミソニアンとコラボが増え。

1995年頃。もっともこれはケネス・スロウィクが中心かしら。演奏の後に過去の録音などのサンプルを収録、資料として「残す」CDにしました。

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シェーンベルクの一派は、小編成編曲の演奏会を催していた関係で、その折の編曲譜が録音されるように。ピアノトリオ版もかな。

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2009年にスロウィクはさらに進めて弦楽六重奏版を資料dvd付きで。

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演奏家を追いかけて、作品に出合うこともあります。

いつもこの曲のタイトルには腑に落ちないものがあります。それから、全く音楽的な根拠なく、シロート的「類似性」を感じる曲が2曲あります。1つはリストのロ短調ピアノソナタ。単一楽章と低音からの開始。もう1曲はブラームスのト長調弦楽六重奏。これら3曲はどれかを聴くと、相互にほかの作品をおもい起こしてしまいます。

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