笑うバロック展(528) 今は昔ハープ弾きながら
エステル・ラマンディエ。1985年ころだったかしら。彗星のごとく、という感じ。タンゴか何かのCDまでだしていたかと。
エステル・ラマンディエ Esther Lamandier はフランスのソプラノ兼ハープ奏者であり、初期の聖歌と単旋律音楽の探求で知られています。彼女は頻繁にハープ、ヴィエル、ポジティブオルガンを伴って弾き語りします。
ラマンディエは1946年、フランスのプロヴァンス=アルプ=コートダジュールのサンラファエルで生まれました。彼女の父親の家族はルーマニアのピアトラ・ネアモ出身のユダヤ人です。彼女は、アッシリアとセファルディのユダヤ人の歌、およびスザンヌ・ハイク-ヴァントゥーラのヘブライ語聖書の聖歌の再現のスペシャリストです。
以下は、森川久美のラマンディエ紹介。たしかに森川作品に登場しそうな雰囲気を醸しています。
2000年代のハナ。いまは偉大なバロックソプラノの代表。この人はエレキギターをかき鳴らしてシャウトしてましたな。
そして、この数年。才人ニコラ・アクテン氏。
Nicolas Achten(ブリュッセル1985年生)は、ベルギーのバロック歌手、リュート奏者、チェンバリスト、ハープ奏者です。ブリュッセル王立音楽院とハーグ音楽院を卒業しました。彼はとりわけバロックの様々なマスタークラスを受講。今日、彼は歴史的慣習にならって、さまざまな楽器で伴奏する数少ない歌手です。彼は2004年からたくさんのグループと共演。ラルペジャータ、ラ・フェニーチェ、ラ・プティット・バンド、アンサンブルオーソニア、レザグレマン、レ・タラン・リリク、イルフォンダメント、ミュージシャンドルーブル、イルセミナリオミュージカル、ルポエムアルモニーク。17世紀の声楽に特別な関心を持っていたため、彼はスケルツィ・ムジカーリScherziMusicaliを設立しました。このアンサンブルは、あまり知られていない作曲家の作品を掘り下げます。バリトン歌手としては2006年のシメイ・バロック声楽コンクールで優勝。
ディスコグラフィーも。
カッチーニ「エウリディーチェ」。サンチェス、イタリア語による世俗声楽曲。フィオッコ プチ・モテ。
マツォッキ「アドーネの鎖」
ベルタリ オラトリオ「ラ・マッダレーナ(マグダラのマリア)1663」
スカルラッティ、室内カンタータ。コロンナ、2声、3声のためのモテット。
モンテベルディの「オルフェオ」の「力強い霊、恐るべき神よ」の演奏。巧みにうがいしながら、ハープのソロも----竪琴ではないけれど、本物のオルフェオじゃ。この後、ご本人の風貌も貫禄がついていきますが、ハープがタイの金箔の仏像のように。
アクテン氏には、フィオッコやスカルラッティの哀歌をレパートリにすることがありそうで、楽しみ。