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コーヒー店訪問 どとーるすいーつあーかいぶす2013-2021

記憶曖昧ですが、ドトールコーヒーは池袋西武の1階にスイーツ専門店を営業していたと思います。15年いや20年前、マドレーヌみたいな名前だったでしょうか。短期間で撤退した様子で、覚えている人はいないかもしれません。
わたしがドトールのスイーツはなかなかのレベル、と感じて調べたころにはネット上に情報がありました。情報流布に力を発揮し、同時に情報抹消も。

2013年2月
ブレンド中サイズとポワールショコラ780円なり。どちらもマッチングがよく予想以上に美味でした。ポワールとうたっているにしては、サンドされた量が少ないかも。ベルエレーヌの相性を逆転させたものでしょう。トレーのセッティングが、定位置に「定まった」という印象がない、自信のない置き方とでも。

ポワールショコラ


2013年12月
ラムレーズンのミルクレープ350円にコーヒー200円。ケーキはドトールの代表格なので素晴らしい。コーヒーは少しイガラッぽいでしょうか。ケーキ皿のセンスが「×」40年前の引き出物です。
40年前に起きたことが、繰り返されています。
大手は、リスクを小規模同業他者に担わせて、実験し、確実性を読んで自分たちのレベルで実行します。
「スペシャル○○」という高価ブランドの普及という点でも同様の手法。後から大資本が金にあかせて押し寄せる、せっせと啓蒙活動した小規模店はひとたまりもありません。ミルクレープは夢の島にオートメーションの工場があるらしい。
弱肉強食の理を表す、でしょうか。

ラムレーズンのミルクレープ


2013年10月
参考までにタリーズのスイーツ。
モンブラン・タルトだそうです。モンブランか栗のタルトにすればいいのに。王道で勝負逃げてますね。初めから負け決まりです。

モンブラン・タルト

重くて食べづらいです。タルトは蛇足といって上のモンブランを救えるかといえば、残念、です。

本日のコーヒー、フレンチローストは、ポットからかなり熱く苦いコーヒーでした。苦いから甘いお菓子と合うかといえば「No」。冷めるにつれて渋い味がノドに重く残ってつらい。タルトの生地も重くてつらい。さすがにコーヒーは残しました。
このチェーンは、かなり難しいです。ちゃんと試食試飲しているのかしら。
完食したら、胃が重くて、ヘトヘトです。吐き出すのじゃなく、ちゃんと1杯飲んでほしい。切れ端じゃなくちゃんと1ピース食べてみてほしいです。
他社とは違うとか、他社よりお徳とかが優先して、当社はこれ、という意志が弱いと感じます。

2014年3月
東大病院内のタリーズで。本日コーヒー300円と本和香糖とクリノロール380円をセットで。いつもながらセンスないこと。スタバの真似にもなりません。本日のコーヒーは「進化するブラジルビーンズ、タリーズブラジル・ファゼンダバウ-イエローブルボン-パッサ&ドライオンベッド 探究者の情熱を今ここに。」という長い名前のモノ。ケーキはモチモチ系食感の生地でイマイチ。コーヒーは、いがらっぽい刺激ピリピリビターコーヒー。
写真の紙ナプキンは、焙煎後にでる銀皮からリサイクルしたと書かれています。
やはり、きちっと1ピース食べてみてほしい。きちっと1杯飲みほしてほしい。そうして、本当にこれでいいと思っているのなら、もう二度と行きません。

本和香糖とクリノロール


2014年4月
丸ビルにできたばかりのカフェ・レクセルへ。
メキシコCOEというオークションものらしきコーヒーがお勧めとのこと、言われた通りにしました。当たりでした。ほかの同行メンバーが頼んだものより、さわやかさが1歩前に進んでいて、酸味が飲みやすく感じました。
ちょっと気になったのは、オークション商品にフューチャしているらしく、COEというカップオブエクセレンスの略らしい、を使っていることを「売り」にしているようなのです。お店の名前の「カフェ・レクセル」は「すべてがエクセレンスでありたい」という想いがこもっていると案内に書かれているのです。1杯ずつていねいに抽出した「A cup of excellence(最高の1杯)」をお楽しみください、とあります。それが、オークションのものだから、と受け取られかねない書き方です。わざとなら、そのオークションを主催する団体に諂って見えます。自分の店で作り上げた味がエクセレンス、と狙っているのに、またかなりいい線いっているのに、そんな商品名のものをフューチャしたら、もったいないと思います。もっと自分たちのエクセレンスは自分たちが作ったと自信をもっていいと、思うのですが。
いっしょにたのんだ、ティラミスがほとんど甘さのないもので、ちょっと疑問が残りました。アメリカナイズではないのかしら、と。よく聞くと有名チェーン、ドトールの最新ブランドの1号店でした。初めて産地別の高級なコーヒーを1杯ずつ提供できるカフェが誕生した、とのこと。
業界人らしき人が、やれパリのカフェが表参道に出店したの、タリーズもありの、ブルーボトルも出店するのとかまびすしい。そんなおっさん連中の似合わないなかなかいい店なのに。ipadの指レジもなかなかいいし、取り急ぎ寄れる店が増えて喜びましたが。

ティラミス


2015年1月
眼下の交差点を渡ると変なカフェがあります。「24/7」という名前。いまいちでした。一体何が「24/7」なのかさっぱり伝わりませんし、そもそも勤労福祉会館になぜ出店できるのかも謎です。
その角を曲がって坂を下ると「ゴリラコーヒー」というのがあるのですが、食指がまったく動きません。パリから襲来したクチュームというカフェと同じ会社が二匹目のドジョウとして呼び込んだらしい。
さすが若者の街です。「大人」の会社のファッション誘導に消費させられ、たいして飲みもしないのにコーヒーの街に変わっていきます。
若者たちに言いたい、もう一度あなた方が本当に美味しいと思うものを思い起こした方がよろしいですよ。そして、本当にお金をかけても楽しく豊かさを感じられるものをきちっと吟味した方がよいです。
食育食育って騒いでいたのはいつことだったのでしょう。食育も経済を縮小させるものになったら、顧みられなくなるのですね、きっと。
マクドの異物騒動も悪い意味の食育の成果なのかもしれません。
と、物思いにふけりながら、渋谷勤労福祉会館前交差点のエクセシオールで。
コーヒーの提供温度ちょうどよかったです。イチゴチーズのクレープ茶巾包480円。コーヒーは250円。
当を得たとはこういうことでしょうか。コーヒー安すぎるような気がします。二階は喫煙です。いまや貴重なスペースではないでしょうか。

イチゴチーズのクレープ茶巾

この100円との対決、エクセさん大変ですねえ。

マクド100円コーヒー


2015年4月
病院内ドトールで待ち時間におやつ。ストロベリーミルクレープと本日のコーヒー「モカ」。640円くらい。
ミルクレープはよくできていました。本日のコーヒーも以前は「×」でしたが、本日は「○」でした。

ストロベリーミルクレープ

2015年7月
ドトールスイーツとコーヒー590円。ケーキはバナナチョコのムース。よく冷えていてムシムシする季節にはよかったです。ただいつも思う、この皿のセンス!!一体いつの時代。カトラリーのセンスも!!せっかく良さが伝わりません。この角トレーのセンスも「??」でしょ。セルフというなら食器も自分で選ばせてほしい。
ケーキの説明は的確だと思いました。「バナナピューレのムースを、チョコレートのムースで挟んだ軽やかなケーキほんのりマンゴーのかおりがする、すっきりとした甘さ。」

バナナチョコのムース

2015年11月
ルーフチョコレート、セットで550円なり。「香ばしいローストアーモンドがアクセントとなりふんわりとしたチョコレート生地とビターテイストのガナッシュの味が引き立てられます。」ふむふむ。うーんでもこの意匠はちょっと拙いかも----山川シェフが怒らなきゃいいけど。ドトールさん、もっと自信もってほしいです。

ルーフチョコレート

2016年10月
相変わらず食器の趣味はいただけませんが、モンブラン410円は価値十分です。コーヒーとも相性良好。ごちそうさまでした。「香ばしく焼き上げ、チョコをかけたクッキーに、甘さ控えめで口どけの良いホイップクリーム、ラム酒入りのモンブランクリームをたっぷり絞りました。中には、マロンペースト入りのカスタードクリームを忍ばせています。天面には、艶やかな渋皮栗をのせて、見た目も食べても栗をたっぷり楽しめるモンブランです。」
単品でたのむと600円越え。なかなかのハードルです。それでもコンビニでこうした愉しみはないと思いました。600円を使える生活を頑張って維持しなければ。
以前は個人的に好みでないイナムラ風でしたが、今回はヨーロッパスタイル回帰かしら。好感。

モンブラン


2017年1月
所用で桜木町に。駅ビルの中にドトールブランドのカフェ・レクセルがあり、一休み。

カフェ・レクセル桜木町
シナモンアップルと北海道リコッタのタルト

シナモンアップルと北海道リコッタのタルト、バルサミコソース580円。パナマ・ラ・エスメラルダ・ゲイシャ850円。前払制でお届け、片付けはセルフ。
ドトールの高い価格の業態。丸ビルと桜木町の2店。増えてないみたい。レジのメニューの痛み加減や、カウンターの中の様子を見ると、コーヒーの抽出方法を選べると謳っている割に、動きがなさそうで、頻度が低い準備コストがかさむオペレーション、それが目立ってきているのかもしれません。そもそも「選べ」と言われても、どれを選んだらいいかよくわからないわたしにとって「この一番高いやつ。あと何を選ぶの」「こちらが一般的によくあるペーパードリップの」「じぁそれで」となります。思惑があって選ぶのは、きっと業界の人とか、食関連のブロガーくらいでしょう(人のことはいえないかしら)。わたしは選ぶほど気合を入れて飲んでもいませんし、したがって好みがはっきり決まっているわけでもありません。トイレを使いたい、座って一休みしたい、だけ。
ケーキを食べて、リコッタ?豆乳ムースみたいで味がない、ような。リンゴも薄味すぎると思いますし、バルサミコ?も感心しません。マクロビオティック風かしら。コーヒーは、酸味を想像させる香りが支配的で全体に何を味わっているのかよくわかりません。特別高価なコーヒーというのはハブ草茶のような生っぽい焙じ茶風のことなのしら、雑穀などの入ったお茶のようなモヤモヤ感があります。
別ブランドの、普通の、黒っぽい色の、ブレンドコーヒーの方がよほど味わい深いような気が、後味のキレもいいし。あなたの趣味が悪いのです、と注意されそう。考えてみれば「別なブランド」がいっぱいということは、それぞれ違った味にしないとまずいわけですね。コーヒーチェーンが各ブランド別に、オリジナリティ溢れる味を作る、何件までできるのでしょう。ドトールのチェーンブランドは、軽く10以上ありそう。前とは違ったものを、もっと変わった何かを問われる、開発大変そうです。賢いスタバはスタバの開発だけしていればいい。ドトールの苦しい展開、チボー風、スタバ風、コメダ風。「ドトール風」とは何か、問うてはいけないのでしょう。
でも、そこに答えられなければ、1430円は創業の立ち飲み150円の価値もなくなってしまうような気がします。

サイト参照。
----コーヒーの価格は150円(1980年当時)。原価や必要経費から導きだすのではなく、毎日お客様の負担にならない1杯分の価格はいくらだろう、という「お客様の立場に立った発想」は、ドトールの基本スピリッツ。コーヒーの味、パン、ソーセージといった食材すべてから店内に飾る絵画、花、季節ごとに微妙に明るさが調節される照明や清掃の徹底、お客様に喜ばれてこそ----カップは、当時画期的だった陶器のカップを採用。紙コップではチープな印象を与えるとの判断。フルサービス喫茶店のカップが300円前後の時代に、1個2000円もするボーンチャイナを使用するという徹底ぶり----

計算上、850円のコーヒーをいれるカップは1万円以上するものを選び、「原価や必要経費から導きだすのではなく」「お客様に喜ばれてこそ」という最高の人材によるサービスが必要なのではないかしら。「まるでトクホのような」「まるで牢獄のような」はスピリッツに寄り添っていないのでは----。

2017年5月
390円の「ほんのり甘酸っぱく、爽やかな<北海道クリームチーズのレアチーズタルト>」----北海道産のクリームチーズを使用した、コクのあるレアチーズタルトに、つぶ感が楽しいブルーベリージャムをトッピングしました----。サイトの写真とはブルーベリーの厚み、中のスポンジの位置と厚みが違います。実物はスポンジが真ん中に挟まった感触、でも好印象。レアチーズらしい清涼感と濃厚さが楽しめます。
これに、ブレンドコーヒー220円。しめて610円。これはやはり「インフレ」なのかしら。
不穏な「セブンイレブン値下げ」記事を横目に、ドトールさんあたりはどんな舵取りなのかしら。「星」だ「神」だといっていられなくなるのでは。まとめて「珈琲屋21衛門」なんて。
ドトールはドトールでいいのじゃないかしら。
ドトールなんて今も変な名前だと思います。ケーキ皿の趣味は芳しくないし。

北海道クリームチーズのレアチーズタルト

前夜、南千住のバッハで古めかしいウインナコーヒーをいただきました。飲むケーキとでもいえそう。
こってりした脂っこい、そして甘いウインナコーヒーを飲むうち----「リーチ先生(原田マハ著)」を模して----近代の幕開けから現在まで、途切れることなく続いている壮大な「コーヒー、砂糖、乳製品、陶磁器」の歴史の最先端に自分が佇んでいることに気がついて、たまらなく動悸がしてきたのだった----いや嘘ですな、ただ美味しく飲み干しました、写真の通り。最後まで飲み干す者が最後まで飲んでいられる、そう信じたいものです。

コーヒーが飲み干された記録写真は少ない


何が創業者の遺志を継ぐものか、という判断は大変難しいと思います。

大林氏の本を確認しました。
リーマンの影響で、ある売上月が前年比85%下落した、つまり株主に対する配慮として、新型クローンを作り始めたようです。さすが高配当を維持する企業というわけです。大林本は、株主とこれから投資をする少数の富裕層に向けて語られています。この新型クローンが伸びることで、影響を受けるのはどうも同じグループ内の古いタイプのクローンと、そのはざまで様々に開発されたプロトタイプといえるクローンではないでしょうか。コロラド型、エクセ型、レクセル型、バリシモ型。本部のコントロールが及びにくい系統を追い込み、最新型のクローンに置き換えようという考えかしら。しかし、それは対等に近い連合を組んだはずの相手を、ほとんど大林傘下に吸収するということになりそうです。二大勢力のホールディングが、本当にひとつになる、ということでしょう。吸収される側も、創業の意志の発展的拡大のためには経営的には良い話と判断することになり、それに疑問を呈する者はなかなか現れない。その統合される体制がどんな「帝国」であっても。

これに抵抗するのは、田中純先生の卒業生に「贈る言葉」にあった「答えなど出ない『問い』こそを抱え続ける」者。「巨大な『問い』と遭遇してしまう或る『運命』のもとに生き、『歴史』こそを絶対的な審判者とする」者。「否応なく『貧者』たらざるをえない、しかし『名誉』を守りたいと思う」者。「『名誉』に恥じぬような『プロ』」なのでしょう。
「答えの出ない」とか「名誉を守る」とか、そんな言葉を使う時点で、経済の世界や経営の論理の上では、すでにネガティブな負け組とアパルトヘイトされる可能性が大きい。社会保障がもっとも不安で、深く静かに格差が広がる国で、もしかすると25条も変更されるかもしれない国で、みんなのためでなく、社会のためでなく、わたしひとりの幸せを追及してよい、というのが、わたしの「問い」かもしれません。
企業や組織の掲げるミッションの中の他者や顧客のためというのは、そこで働く人々ひとりひとりの幸せの追求を身勝手なわがままと排除する経済とか経営とかの帝国の利益のためでしかなくなりそうです。企業や組織のうたう社会貢献の「社会」とは、「ある階層以上」のことで、もはやすべての人のことではなくなっています。
少数派の小規模な自営の人は、他者のことを思いやるゆとりなどありません。自分勝手でいい、共通のまとまった作戦などかえって、大きな組織には見通されてしまうので、できるだけバラバラにまとまらないで抵抗するのが効果的かもしれません。問いを抱え続けるというのは、いつも自分で考えて行動することになります。自分で考えない集団に対抗するのは、多くの他者から身勝手でわがままで、といわれても他者には理解不可能なひとりの幸せを追求するそんな輩なのかもしれません。「やるべし。侍雇うだ」もう一度「守る」物語を観てみよう。

「やい!お前たち!一体百姓を何だと思ってたんだ?仏様だとでも思ってたか?笑わせちゃいけねえや!百姓くらい悪ずれした生き物はねえんだぜ!米出せっちゃ無え!麦出せっちゃ無え!何もかも無えっつんだ!ふん!ところがあるんだ。何だってあるんだ。床下ひっぺがして掘ってみな!そこになかったら納屋の隅だ!出てくる出てくる。瓶に入った米!塩!豆!酒!山と山の間に行ってみろ!そこには隠し田だ!正直ヅラしてペコペコ頭下げて嘘をつく!何でもごまかす!どっかに戦でもありゃあすぐ竹槍つくって落ち武者狩りだ!よく聞きな!百姓ってのはな、けちんぼで、ずるくて、泣き虫で、意地悪で、間抜けで、人殺しだ!ちきしょう!おかしくって涙が出らあ!だがな、そんな「けだもの」をつくったの、一体誰だ?お前たちだよ!侍だってんだよ!馬鹿野郎!戦の度に村を焼く!田畑踏ん潰す!食い物は取り上げる!人夫にコキ使う!女は犯す!手向かや殺す!一体百姓はどうすりゃあいいんだ!百姓はどうすりゃあいいんだ、百姓は、ちきしょう、ちきしょう!」
映画「七人の侍」の菊千代のセリフ

2017年10月
病院の待ち時間おやつ。

サイト情報
モンブラン

上が下になってでてきます。とはいえモンブランもウインナコーヒーも予想以上の出来栄えでした。


2018年1月
おそらくクレームダンジュのイメージだと思います。
サイトの説明。「ほどよい酸味のクリーミーなレアチーズムースと、コクのあるなめらかなベイクドチーズを重ねたケーキです。」その通りのケーキでした。
思いのほかコーヒーの苦みとマッチしていました。ケーキとコーヒーで610円。時間限定でセットがあり30円安くなります。残念ながらいつも時間外。でも、安心していただきました。今日は採血でうまく血管当たらず、針を何度も刺されました。思わず息が止まりました。技師が焦るほどに針は血管に当たらず「しびれたりしませんか」と問われましたが、反対に肩が少し軽くなったような気が。
そんな緊張の後でしたので、コーヒーとケーキは美味しかったなあ。ドトールはドトールだからいいのです。この普通のドトールを大切にするだけではだめなのかしら。
トランペットはバイオリンになろうとし、バイオリンはソプラノになろうとし。
もし上昇する音型が、鍵盤の高音域がたりないくらいだったら、バッハは途中からオクターブ下げて弾きました。しかし、当時の聴衆は、それがそのまま上昇するように聴きとる「想像力」がありました。バッハも聴衆の能力を信じて弾きました。楽器の機能と技術は最大限に使い、それを超える部分は想像力で補う、そうしないと楽器の機能や技術の向上は際限なく続き、楽器や音楽の独自性が失われていく、ボカロは何でもできるかもしれませんが、なんと魅力の薄いものでしょう。
ドトールはドトールでいい、もしボカロになったら、もう訪ねることはなくなるでしょう。
そう、カップの中に線が引いてありました。重さをはかるのでなく、無理をせず工夫して一定量の喫水線「イイね」。

チーズケーキとカップの中の分量ライン

2018年5月
ドトールの大胆、シャア専用チーズケーキ。
90日に1回の楽しみ。フランボワーズのレアチーズケーキ410円とコーヒーを単品で。
宣伝文句は----ふんわり口どけのよいレアチーズムースと華やかな香りと酸味が広がるフランボワーズとの相性は抜群です。隠し味で、ジョコンド生地の上にパリパリ食感のチョコを加えており、食感も楽しめるように仕上げております----その通りでした。前回はホワイトでした。なかなか大胆でよろしい。
とにかく皿を何んとかしてほしい。

フランボワーズのレアチーズケーキ

2018年7月
ドトール季節限定は「パルフェ」か「パフェ」か。
ほうじ茶のパルフェ420円。サイト案内は----香ばしく香り豊かなほうじ茶をゼリーとプリンに仕立て、涼やかなパフェ風のデザートに仕上げました。ゼリーは苦味をしっかりと、プリンは少し甘味を感じる味わいです。パフェの中には北海道十勝産小豆を使用した餡を重ね、トップにはほどよい甘味の京都抹茶のホイップクリームと白玉、ダイスカットしたほうじ茶ゼリー、ホイップクリームを飾りました。見た目も味も飽きずに楽しんでいただけます----。「パルフェ」はフランスだと卵入りで、泡立てた生クリ-ムと合わせた軽いアイスクリームの一種だと思っています。そして「パフェ」は、背高グラスにアイスクリーム、フルーツ、その他の甘い具を加えたデザートで「クープ」とも。日本茶のバリエーションとコーヒーゼリーのクープとでも。思いのほか複雑さが楽しめました。コーヒー単品220円と。客単価640円は、いまや「そんなに安くない」部類。価格帯別のブランドなんかやめて、スタバのように統一したらいいのに。ドトールはブランドが多すぎて、「スタバ」と「スタバ・リザーブ」のような高級方向のバリエーションができないのでしょう。

わたしなら、
ドトール・アマレロ(リーズナブル・イエロー店全部)、
ドトール・エクセシオル(コーヒー強化特化高価格、神乃とレクセル吸収)、
ドトール・ファブリカいやファブリク?(ロースタリーカフェ、デザートサロン、ベーカリーカフェなど製造併設型カフェ)、
ドトール・オーバッカナル(欧風カフェ、ビストロ、バリシモ吸収)、
ドトール・コロラド(フルサービス喫茶店、星乃吸収)
のようなら、わかりやすいかしら。

ブランドが多すぎてステイタスがあがらないのでしょう。3星をとった店がセカンドブランドを作る方向でなく、星なしの下の方でゴチャゴチャしていたら----。

ほうじ茶のパルフェ

2018年10月
北海道カボチャのタルト。----ほくほく感がたまらないタルトです(いやいや結構しっとりしてボリューミイ)。やさしい口どけのムースとダイス状にカットしたかぼちゃをとじ込めたプリンの組み合わせが素晴らしく(チープなタルト生地がパリサクで思いのほか美味)、かぼちゃ本来のおいしさを(もう少し甘くても)。繰り返して皿が不味いです。
それにしても、こっちの方が「安い」店なのに、先日のエクセルシオールカフェより素晴らしいと思いました。

北海道カボチャのタルト


2018年12月
やっと5軒になったレクセルで。
鴨ローストと葱の醤油糀ソースサンド(自家製ピクルス付き)750円。インド セータルグンディ アラビカ ナチュラル580円。(今しか味わえない珍しいコーヒー。ブラックベリーやラズベリーを思わせる優しい酸味と、しっかりとした味わいが特長。口いっぱいに広がる甘く芳醇なフレーバーと爽やかな酸味はまるで若々しい赤ワインのようです。)これですね、この間の変な宣伝のコーヒー。

鴨ローストと葱の醤油糀ソースサンド

2019年1月
ドトールスイーツ冬の限定シブスト。
青森県産りんごのシブースト420円。「旬の果物であるりんごを使用した、食感を楽しめるシブーストケーキ。サクッとしたパイ生地にシブーストクリーム、アパレイユ、青森県産りんごを合わせました。」
パイ生地は残念モノ。表面のクリームのキャラメリゼも残念。相変わらず内容のわりに損している感じ。悲しいけれど「センスがない」と言っておきます。

青森県産りんごのシブースト

2019年2月
ドトールスイーツ、2層のチーズケーキ420円301kcal。
サイト解説は----濃厚でずっしりした味わいの中にレモンの酸味をきかせたベイクドチーズとふんわり口どけのよいレアチーズ味を1度に味わえる商品に仕上げました。ベイクドチーズとレアチーズ味の間には、オレンジ風味のビターなキャラメルカスタードとローストした胡桃をサンドしており、味のアクセントになっております。
解説のとおりだと思いました。素直にクオリティが高くごちそうさまでした。コーヒーとの相性もよろしく。640円が高く感じませんでした。
とはいえ、きっとどこか「本歌取り」の「本歌」があるに違いない、とそう思わせる工夫に満ちた商品。この会社のどこかコピペ合体ロボのような、万年いいとこどりみたいな風情が決して払拭できない、ある意味かわいそうなところ。西洋の菓子の文化や伝統に対して敬意が足りない、と思います。
今回は、ショーケースの中にケーキの値札がなく、注文しづらく。そうか、お客様目線で店全部を睥睨する、そうした意識がないのかも。

2層のチーズケーキ

2019年5月
「優しい甘さと滑らかな食感のカスタードクリームとふわっと軽いホイップクリームのタルトです。トッピングのアーモンドの食感がアクセント。中からとろーりと流れでるカラメルソースが楽しめます。」

2層のクリームのタルト

ドラマ「定時に帰ります」の主人公の婚約者の母は、息子にシュークリームを焼きます。「わが家のはディプロマットなの」という時代。
ドトールは、去年は赤いチーズだったけれど、今年はアッガイに見立てましたな。アッガイは思いのほか人気があり、検索すると面白い。
この日、無縁坂からスカイツリーがよく見えました。

2019年7月
エクセルシオールでクレミアなるソフトクリームのパフェ風を。エチオピアのスペシャルティコーヒーをペーパードリップの器具をそのまま使う給湯機械で抽出。ソフトクリームは独特な味で好い、でした。

クレミアのパフェ

2019年10月
クロクムシュはシンプルで美味しく、と思ったら結構いくつかのチーズがブレンドされてました。
ハニーカフェオレも甘さしっかり。670円くらい。

クロクムシュ

2020年5月疫下
疫下に入れる、ありがたや。
カラメリゼ・リンゴのミルクレとコーヒー。
600円以上かけるランチは贅沢になってしまいました。
短縮営業、一部客席はテープで使用不可とし、あとは平常。
90日に一度の楽しみが失われずにすみました。
今回ばかりはこの野暮皿も懐かしく。
生地の切れ具合がよいので、トッピングのリンゴもバランスよく食べられました。
コーヒーは、最後が少しイガラッぽく感じ、砂糖を入れて。質量のコスパに唸りながら。

カラメリゼ・リンゴのミルクレープ

2020年10月いまだ疫下
安納芋のミルクレープと本日のコーヒーブラジルのセット。675円。
今月のケーキは「いもくりかぼちゃ」のラインナップ。
後は、皿だけ、ですね。

安納芋のミルクレープ

2021年1月続く疫下
カボチャのタルトと本日のコーヒー、ゴールデンモカブレンド。
よく濾された滑らかカボチャで好かった。

カボチャのタルト

2021年6月
抹茶特集らしいミルクレープ。いつもながら美味しく。ブルマンブレンドも水準以上でした。

抹茶ミルクレープ

2021年7月
メガネの鼻当てシリコンが痛んで交換。15分ほどかかると。
階下のエクセルシオールで一休み。
エチオピア・イルガチェフのホット489円とツナチェダーサンド530円。ホットコーヒーの風味はいまひとつでしたが、チャバタ風サンドは虫養いにはうってつけ。

ツナチェダーサンド


最後は、わたし自身の懐具合の影響でスイーツが買えなくなりました。背に腹です。
近いうちに「ドトール珈琲店」行ってみたいと思います。

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