コーヒー店訪問 すたばすいーつあーかいぶす2011-2014
2010年5月
2日間連続して、聖路加外来受付店と成田空港店に。
「こんにちは」から始まるサービスは維持されていました。そしてサービスの表情が死んでいない。まだまだやる気に見えます。
トゥデイズ・ドリップ・コーヒーは完全に「不可」イガラッぽい苦味全開のすごいコーヒーでした。カプチーノも以前より「コーヒー味」が脆弱かしら。ココアが売れていたり、ホワイトホットチョコなんて聞くと、ああもうコーヒー屋さんはお止めになったのですね、と。しかし、ここがマックのプレミアムのようなドリップコーヒー(2007年くらい)を提供するようになったら?どうだろうか、ちょっと脅威ではないだろうか。
コーヒーとケーキで800円超えというのも、デフレ続きの中で確実に「高級店化」を実現しているような気がします。彼らは割引とか安売りとか欠片も表に出しません。彼らのすごいところは、割引、安売りをサービスとは全く考えていないところです。味が「不可」の割りに強気です。しかし、「味」は見えず形なく伝えるのが難しいものです。翻って「強気」は分かりやすく伝えやすいと熟知しているようで、ちょっと癪に障ります。日本のコーヒー屋さんたちも見習うべきでしょうね。どこまでそのプライドを胸に進めるか楽しみです。もっとも日本のコーヒー屋さんたちに対抗しているというよりもマック対策のように感じます。マックはあれこれ店をリニューアルしたりして「動かして」いるが、自分たちには不動の「成功」スタイルがある、といわんばかりです。しっかりと「自分たちの勝ちパターン」を把握していて、転んでも起きずに起死回生を模索していると映りました。
2、3年後には出店地の地域性、多様性を認めた「リージョナル・スタイル・スタバ」なんていうのになっているかも。日本ではシングルオリジン・ドリップコーヒーなんてのに力を入れてたり、するかも。
カプチーノとシーズン・ケーキを注文。ケーキにはちゃんと「ナイフとフォーク」がついてきました。どこかの有名バールとはずいぶん違います。基本セルフなんだけれど、こんなところに欧米風の「きちんとした」を感じます。肝心のケーキは、「不可」かしら。ギリギリだったらカトラリで「不可」が「可」になります。(その後、味不可自称「ザッハ」も堪能しました。プロダクトデザイナーのラインナップは見事の一言に尽きますが)
聖路加外来受付店にて。一応名称は「カラメルのプロフィットロール」。
2011年01月
成田空港で、アールグレイと洋梨のタルト。 昔、家で作るレアチーズケーキのキットがあり、ビスケットを砕いたようなものを型に敷いて、クリームチーズを流して冷蔵庫で固めるもの----そんな懐かしい生地。アイデアはよいのですし、見た目もかなり立派、サービスも悪くない、のにああいう味でいいの?彼らはわざと不味くしているのかもしれません。 やはりなかなかのコンセプトと感じます。
「こんにちは、期間限定のタルトはいかがですか」
わたしがショーケースを覗きながらレジの前に立ったのですかさず。
オーダーは、確かに「とる」ものですね。
一本とられました。
上野駅で、アップルパイ。
パイ生地がクラッカーなんですが。
2011年04月
問題のマークですが、変わっていました。
いよいよスターバック、コーヒー引退です。
ケーキは、「ココア カプチーノをイメージしたロールケーキ」との触れ込み。
≪ココアをパウダーを混ぜ込んで焼き上げたしっとりとしたスポンジに、クリームをたっぷりと巻きあげたロールケーキ。クリームは、外側には乳脂肪分30%以上の贅沢な生クリームを、中心にはほろ苦いキャラメルクリームを巻き、2種類のクリームを楽しめます。さらに生クリームとチョコレートソースをトッピングして、ココアカプチーノをイメージしました。≫
サクラ某より、こうした妙にトラッドなラインナップに「巧妙さ」を感じます。「コーヒー店」からややヨーロッパトラッドな「カフェ」にシフトしているのかしら。売上が落ちたという話はよく聞きますが、わたしの見る範囲では、この景気後退の中では健闘しているのでは。セルフなのに、微妙に「巧妙な」サービスをしたりしますし。
今回もトレーをもってモタモタしていると「どうぞそのまま置いていってください」と後方から声かけ。例えばドトールなどでは、スタッフが客席側に出てくる時間が少ないので、そうしたことは少なく、そのかわり返却窓口でトレーごとそのまま置けばよい、という感じです。どちらがよいか?お客様とスタッフの接点の多さという点ではスタバかしら。
2011年06月
クッキー&キャラメル チーズケーキ 。
相変わらずコンセプトOKの味「不可」もの。これで400円は高いです。変に媚びて安売りしないところがまたウケルのでしょうねえ。
ショーケースの高さが目線にほどよく、甘いもの臭も半端でないところが参考になります。どうしてもショーケースは内側から出し入れしやすいことを考え低めにしますし、明るくし過ぎでお客様の目線が下方へ流れてしまいます。臭いは控えめにしようとしますが、結果的にいろいろな臭いが無用に複雑に漂って、何屋に来たのかわからなくなります。ディズニーランドやトーホーシネコンなどのキャラメルポップコーンの臭いは、他の臭いをマスキングしこれから楽しいアミューズメントな雰囲気にしてくれます。ほしい人は買うし、ほしくない人は臭いだけで十分、でも余計な臭いも気になりません。芳香剤と似た用法かも。
キャラメルの甘いもの臭は、コーヒーもそこそこ連想させます。スタバではミルクの臭いをマスクできてよいのかも。
とはいえ、本当においしいケーキは撮影以前についつい食べてしまいますので、甘党のわたしはほぼ確実に撮影できません。撮影できているのはスタバさんのくらいです。ちゃんと透明の保護テープまで剥がしてから撮影してます。こんなことができるのも、ここだけ。----褒めてます。証拠にちゃんと撮影後はすべて完食してます。
2011年10月
今回はメープル・ババナ・シフォン。残念ながら香料だけのファンタのようなケーキでした。シフォンは気持ちはわかるのですが、はっきりいって不釣合いです。コンビニみたいじゃありませんか。ロールケーキなどもきっと合わないと。もっと重くて美味しくなくないと。
朝食時間でしたので、BLTサンドも。今回はこちらの方が、充実ラインナップと実際の味のギャップが楽しめました。それでもその斜向かいにある対抗カフェにはイマヒトツ入る気がしませんでした。だってサービスの人がお客様の脇をほうきで掃きながら歩いているので。
しめてこの価格。近所のとんかつ屋の定食より高くなってしまいました。でも、アメリカで流行り始めたころの高価格な店に近づいているのかもしれません。以前よりお客も少ないし、ゴミゴミもしていません。高級化して生き残る----それをスタバに先を越されるのはいかがなものでしょうか。(卸売コーヒー業界は機械リース肩代わり営業時代は過ぎたと思っていたのですが復活の兆し。もはや価格競争は以前の自分たちとの競合になっているかのよう)
2012年3月
季節のケーキ、チェリーパイ。チェリーはアメリカ産です。1ピース249キロカロリー。卵乳小麦のアレルゲン含む。400円!! 先日訪問した素晴らしいケーキ屋さんがほとんど300円台の設定でした。価格の決定は経営者の権限であり責任ですが、少し理不尽な感じが残ります。われながらこのパイに400円はもったいなかったかもしれません。「ホントに焼いたの?」と疑いたくなるほど白っぽいパイでした。特殊な製法で乾燥させただけのパイ生地といわれても納得してしまうかも。
2012年4月
ミックスベリーケーキ。スポンジの部分はベリーのシロップがたっぷりしみこませてあります。有名パティシエの店なら全部がムースになっていそうなものが、飾りの少ないサバラン風に。「ミックスベリー」という複数のベリーの選び方が、賢しいのですが、コンビニスイーツ的。ちょっとこの数ヶ月コンセプトに翳りが。マークが変更になった頃からかしら。少なくとも400円の価値は「No」。この路線でも、まだ日本人の多くが支持し続けるようなら、まあ日本人の味覚もたかが知れになった?のかもしれません。
2013年2月
上野公園内の特権威圧スタバで桜のシフォンと桜のホワイトココアで840円は、やはり最早許せない。さすがにここの店員はオドオド感がありました。スタバのモチベーションバリバリスタッフが、なぜ上野公園にスタバなんだと、考えているのかしら。少しは恥ずかしいと思っているのかも。
2013年5月
どうも「季節のケーキ」自体がサイト情報からなくなってしまったようです。
「----アメリカでポピュラーなデビルズケーキが、スターバックスこだわりの味わいで新登場です。」
すこし路線変更という感じです。アメリカン・ホームケーキという感。「----しっとりとしたチョコレート生地に、チョコレートクリームと甘酸っぱいあんずジャムをサンドしました。」ジャムはチョコに埋没。「生地の1番下にはサクサクとした食感のフィアンティーヌ(薄く焼いたクッキーのようなもの)を敷いて、アクセントを加えています。」ほとんど感じません。「少しずつ違う生地やクリームのチョコレートの味わいが楽しめるケーキです。」全体がチョコのスポンジとチョコのクリームの塊にしか感じませんでした。確かに名前の通りだと、思いました。
2013年6月
キャラメルマキアートを模したパウンドケーキ。グアテマラ・アンティグアのアイスコーヒー。740円なり。
大体パウンド型上部にキャラメルがほとんどかかっていません。外国のホテルの朝食にでてくるバナナケーキみたいな重さがあります。ちょっとモサモサして、コーヒーが欲しくなります。アイスコーヒーは、苦いだけの硬質なもの。以前のコロイド感はなくなりサッパリしたのど越しにはなりましたが。あまり甘くない菓子に薬のような苦み。日本人に合わせてくれたのかもしれません。しばらくこのプロダクションの断末魔を楽しみにします。
2013年10月
アメリカン回帰シリーズ。ニューヨーク・チーズケーキと本日のグアテマラ。
「100%ナチュラルクリームチーズを使用し、濃厚でまろやかな口当たりのチーズケーキ。甘さと酸味のバランスを追求し、クリームチーズの風味を最大限に活かすよう仕上げました。」こういうのはきちっと加工したケーキとはいいません。普通に美味しいチーズを食べている方がましです。星の刺繍ついた黒エプロンのコーヒーマスターがいて、リザーブ豆を使ったスマトラも飲めます、と。朝の時間、中高年層が多いせいかドリップコーヒーのお客様が意外に多いです。
2014年1月
ザッハトルテとブレンド。名ばかりザッハひどすぎ。ブレンドは熱いとき苦く渋く、冷めてどんより酸っぱく重く。高すぎます。店舗は少しリニューアル。座りやすくなりました。
2014年10月
ニューラテとクレームブリュレのパウンド。スタバのパウンドは殊のほか「非道」いです。これで777円。スターバックでなく断末魔のモビーディックじゃ。それにふさわしい「非道」さでした。うーん、でももしかすると当店はコーヒー屋なので、ケーキは「美味しくし過ぎないこと」を旨としております----なんていいかねません。「新しいラテでハートを作ってみました」ですって。