2024年ポーランドの古楽祭Muzyka w Rajuの収穫(2) とりかえばや協奏曲
ポーランドの古楽祭 Muzyka w Raju (ミュージック・イン・パラダイスのポーランド語のよう)。
バウ大活躍の巻の感あり。
「とりかえばや協奏曲」とでも。
日本には12世紀後半に「運命のいたずらで女装、男装を余儀なくされた異腹の兄妹の物語」がありました。
今回楽器は6弦f孔のサロ風、それと黒毛弓も少し気になり検索してみました。黒毛弓はギエルミの映像でもよく使用されていたかと記憶しています。
後ろのコンバス氏も黒毛弓でした。コンバスのサイトで弓は三毛から選ぶことがわかりました。
以前、ギエルミと協演したテラカド氏がギエルミのコリションの音が大きすぎ録音技師がコントロールするのが大変だった、というようなことをネットに書かれていたかと思います。弓の影響もあったかもしれません。弦を張った木の箱ばかりが話題になることが多いのですが、1億円の箱を鳴らすには弓も1億円クラスでないと、という話題を聞いたこともあります。
100万円のスピーカを鳴らすには100万円のアンプが----みたいな。
ビバルディには、チェロ・アッリングレーゼ(英国風チェロの意)の問題があります。ビバルディのチェロ協奏曲がチェロ・アッリングレーゼで弾かれる可能性は面白いです。
バウはよくとりあげられるイ短調とト長調協奏曲をガンバにとりかえばや。
ビバルディとモンを若いモーツァルトで渡すプロ。バロック寄りに演奏されたディベルティメントも、演奏者の意識の問題なのか、やはりモーツァルトは違いますよね、と聴こえます。この3人は思いのほか近くにいるはずなのですが。
夭折モンのト短調協奏曲。デュプレの録音が残っています。CPEバッハのようにチェンバロ版もあります。バウのガンバ版はチェロよりチェンバロやリュートに寄って聴こえます。
ところで、このガンバとチェロの「とりかえばや物語」、ケラス、タローのマレの鏡像とも想像するのですが、『君の名は。』くらいの成功かしら。わたしの『君の名は。』評は「ついていけない」くらい。