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コーヒー店訪問 特別編・浄智寺奥宝庵体験茶会

コーヒー訪問ヘルパーとしての目下の市場調査テーマは、「高級店」「高価格店」です。
コーヒーではありませんが、きっかけになった訪問のひとつを綴ります。
2021年4月訪問。
疫禍でマスク厳重、回し飲みなしです。おかげでひとりひとつずつよいお茶碗で楽しませていただきました。いま思いかえすとレジスタンス気分だったかもしれません。

浄智寺
浄智寺

浄智寺の奥にお茶室があり、宝庵という名で日本文化体験スペースとして様々なイベントの会場に。

宝庵

この宝庵のなかにある「常安軒」を利用しての体験茶会に参加しました。4500円。
肌寒いからとすぐ広い茶室に通されました。
濃茶の前に麩饅頭。おそらく麩帆さんのよもぎかしら。
四畳の茶室で濃茶。時節柄、回し飲みはせず、ひとりずつ。丸の内一保堂は前年濃茶セットは自粛してました。

生麩饅頭
「常安軒」は、山口文象オリジナル作品。
四畳の間からの眺めは、大徳寺の茶室「忘筌」(小堀遠州作)の意匠を取り入れています。

体験茶会なのですが、ていねいな茶会記がついてきました。
帰宅してから、リストと記憶を照合して。現場ではよく読めず、緊張していたと改めて。
お客様は3人、わたし、若い日本画家、一度挫折した茶道にリトライしたい方。体験茶会なので、正客も次客もない気楽な会。助かりました。
古出雲、古三島の古いお茶碗を拝見し、わたしは鎌倉にあった魯山人の窯のもので。
始めはやや暗い室内、目が徐々に慣れて明るく。
ふと「本覺坊遺文」の茶室のシーンが思い浮かび。
お道具を拝見しながら、ふすまを開けて明かりをいれ、お庭も見ましょうと。
時のたつのを忘れて、当然足もしびれて。

休憩をいれて、今度は広い部屋で薄茶点前。
卵白を乾燥させた富山の月世界を砂糖代わりに。
お茶碗は桃を象った萩焼、高麗写しの茶碗の内壁にへらで削って描いた唐子三童子のもの。合わせた蓋置も三童子で揃え。

茶会記と道具
茶入は瀬戸肩衝「昔男」とのこと。象牙の蓋つき。
「伊勢物語」の「昔男ありけり」からとった銘とのこと。
三童子の蓋置

久々に時間を忘れておしゃべりに興じ。あっという間に3時間。とはいえ、いの一番にさっさと足を崩して難を逃れ、なんとか歩いて帰ってきました。
薄茶の時の棗は、七宝蒔絵の花のあるもの。わたしのようなお上りさんにはちょうど好い。

茶道の教室も開かれている遠州流の先生がお茶をたててくださいます。助手の方がひとりいましたが、完全裏方でした。
現在は聞香と組み合わせている様子。


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お茶に先だってランチは、鎌倉五山なるそば屋で建長そばセット。1100円。食べログのとおり、薄味でした。

明月院近くの風花でうさぎ饅頭800円をいただき。

I visited Jochi-ji Temple in Kamakura.
I ate "Kenchin soba" at a soba restaurant near the temple.
I drank green tea at the tea room "Joan-ken" in Jochi-ji Temple.
The sweets are "Namafu Manju". Steamed dumplings of wheat flour gluten. It is green because it is mixed with mugwort.
I drank rich green tea in a tea room with 4.5 tatami mats. The tea cup was antique. The pottery that stocks tea powder is also antique. The striped fabric bag is also antique.
This garden was in a valley and surrounded by rocky mountains.
After the break, I drank light green tea in a tea room with 8 tatami mats.
The tool for placing the lid of the pot for boiling water is pottery. It's an antique designed for three Chinese children.
The red tea powder container is a cloisonne lacquer work.
I drank tea surrounded by many antiques.

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