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コーヒー店訪問 乱数のコーヒーは一期一会

シャネルの5番は、 フランス語で「シャネル・ヌメロ・サンク」、英語で「シャネル・ナンバー・ファイブ」となるようです。ラッキーナンバーは、思い込みや暗示のようなものでしょう。ただ信じれば、思いもよらぬ価値を生み出すこともあります。シャネルからは強い意志を感じます。

船橋で立ち寄ったコーヒー店フィロコフィアで、「222」はブルンジのコーヒーでした。
たのんだルワンダは売り切れ。メニューに小さく表記された「焙煎度合」で浅煎り過ぎないものを選びました。たしか「中煎り」と書かれていたのでルワンダ・レメラをたのみましたが、折悪く完売でした。ルワンダは「217」。
検索するとルワンダは「163」「176」「196」「210」「217」。すべて「SOLD OUT」でした。価格は並び順に「1134」「1188」「1242」「1350」「1296」円。同じものは状態がよくなれければ仕入れず一期一会を味わってほしい旨。
わたし「一期一会」の用法に違和感を覚えます。

では、図書館のような分類に沿っているのでしょうか。どうも違うみたい。価格がちがうことを表わしているようです。
品評会で先入観をもたせないために使用する乱数ラベル表記のようです。シャネルの意志とは反対の偶然性の強調かしら。

それで「222」ブルンジです。店頭で200g1728円を購入すると、600円のコーヒーメニューが1杯おまけでついてきます。しかもおかわりは200円引き。わたしは購入した「222」をペーパードリップでいただきました。
コーヒー豆はボリュームディスカウント式で、100g1080円が200g買うと20%オフ。1キロまとめて購入すると30%オフに。

業務用の卸売も展開しており、およその数字を明示しています。

シングルオリジンは5000円からとなっています。「222」がラインナップ中では安い設定ですから、業務用卸で契約すれば、おおむね5000円でしょうか。

「222」

「222」は、タンジェリン、キャラメル、グレープフルーツと喩えられていました。わたしは洋ナシの蒸留酒の乾いた苦みが目立つと感じました。
お店では、おそらく店主マニュアルで抽出されていると推察。浅煎りに傾いたお店の抽出濃度は薄くボケた印象なので、抽出量少なめで濃いめのカスタマイズを依頼。
しかし、翌日自宅で我が家マニュアルでペーパードリップすると、渋く飲みきれず。

数列で商品名の例はずいぶん。


ブランドの付加価値には再現性が必要と考えます。そこで刷り込みが行われ、味の記憶が美化されます。
一般のお客様がかようコーヒー店で、乱数で先入観を排除する思想は、消費者育成の放棄ではないかしら。
コーヒーの審査員的資格をもったひとは、誤解してしまいます。消費者も自分と同じ訓練を受けて味覚を構築したはずだ、と。審査会で素晴らしいコーヒーを見出した感動は、誰でも共感共有できるものだ、と。
コーヒーの味香りの物差しを共有することは、ずいぶんと難しいものと思うのですが。

ベーカー街「222」は、およそ4500万円くらいのようです。

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