笑うバロック展(553) ベルリンのサヤコはテレマンに見守られて
ベルリン・コンツェルトハウス制作によるストリーミング無料配信
『J.S.バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ』プロジェクト。ホールに所縁のあるヴァイオリニスト6名が週替わりで登場、バッハ至高の名曲を作品番号順に演奏する。ベルリン・コンツェルトハウス大ホールで無観客収録。2020年5月7日より6月11日まで毎週木曜21:00オンライン放送。
ベルリンのミドリはハ長調ソナタの担当。全体的にゆっくりとしっかりと弾き進めています。1音1音、ひと弓ひと弓かな、明快。筆で複雑な絵を描いているかのよう。派手な装飾はなし、和音もきれいに響いて聴こえました。
ベルリンのサヤコは、わたしのお気に入りロ短調パルティータ担当。バロックの楽器と弓のお披露目らしい。テレマンが見守る映像、不思議。腕は立つのでしょう、やや気負った印象。弓が無用に飛び跳ねてカサカサ聴こえます。バロックの楽器を使う人が増えて、悪い意味で音がプツプツと途切れる演奏、拍子感はあるもののドライブ感の強いセカセカした演奏もでてきました。ゆとりのあるごく普通のテンポで弾いて、もっと楽器を鳴らして、ビブラートもかけて、訛り丸出しで----よいのではないでしょうか。