「ザ・ヒューヒューテナンゴ・ソングブック」とならなかったのは、グロッサにスペイン語圏の人が関わっているからかしら。輸入元にコーヒー好きがいるのかしら。
素直なテナーと撥弦楽器がミニマムに再現しています。
メディテラネなサバルたちの活動は時としてエキゾチックが過ぎて洗練と野趣が中途半端な印象に聴こえることがあります。
アルバラードの歌は飾り気はないけれど、映画「ミッション」(1987年日本公開)のガブリエルのオーボエに寄った清楚洗練な印象です。歴史的に清濁併せのむ音楽です。(もしかしたらハーメルンの笛吹き男の末裔かも)
わたしには黒沼ユリ子さんの「メキシコからの手紙」のBGMとも聴こえます。新書は1980年刊、黒沼さんは家族でメキシコの山村に住み、たしかご自身はそこから演奏活動に飛び回っていたと思います。黒沼さんは引っ越した山村風景にマーラーのト長調交響曲をあてたのではなかったかしら。
1990年代にヒリアード・アンサンブルが「新世界の音楽」を。これも民族音楽色はありませんでした。
ウエウエテナンゴにあるコーヒー農園のサイト。
これを未開の地というか、自然の恵みというか。
「ウェウェテナンゴ・ソングブック~16世紀グアテマラからの音楽」は、「からの」であって「の」ではありません。
メキシコやブラジルのトラッドは聴いたことがある音楽もあろう。でもグアテマラのウエウエテナンゴのトラッドは、残念ながら全く詳しくありません。
でもどうでしょう。ウエウエテナンゴのコーヒーは「からの」であり、「の」でもあります。
そういえば先日ウエウエテナンゴのコーヒーを楽しんだばかり。その店は「からの」と「の」をわきまえた飾らない素直な美味しさにあふれていました。