スクラップ 品揃えの眼を売る
時折、茶わんや箸を買っている大阪の器やさんのサイト。デザインや写真、紹介文いつも感心します。「用の美」からとったようびさん。
ご親族の製作する輪島塗の漆器の取り扱いからスタートしたらしい。
自らは作らず、売ることに専念されています。ただ一般に見かける「ギャラリー」タイプの店ではありません。「品揃えの眼」が素晴らしく行き届いていると感じます。
グーグルで店内内覧できます。
所せましと陳列。この陳列で花瓶やカップを買ってしまいました。
若い作家を見つけ育て、お店のオリジナルを作らせます。個性を尊重しつつ、用の美を売る店に置く商品を求めます。以前に買ったガラスの花瓶はシンプルながら、洗練されていて、どこにでもありそうでいてなかなかなさそうなものでした。しかし作家さんのサイトの個性が全面にあふれる作品とは違う風情のもの。
有名な磁器メーカーはカラーを打ち出したシリーズのほかに、真っ白または飾りや絵柄をシンプルにしたホテルレストラン向けがあります。流行り廃りのないシンプルさと言えば悪くありませんが、そぎ落とした洗練とは違う、均一化した量産品の雰囲気が漂います。
写真は、左の列が大倉の価格違いで、同じシルエットで柄や金巻の多いものがあります。右列はようびさんのオリジナル。ようびさんはこうした青い色を薦めます。好みが分かれるかと思います。素晴らしいのはわかりますが、店全体のバランスを調整する必要があります。個別の陶芸作家さんのものは使うお客様のことを考えてリクエストし、最終的にはようびさんのコレクションの眼の統一感にそろえていく、そんな感じです。
わたしの中で、器を取り扱う店の代表でした。
ここは古いものは扱いません。
ちなみにわたしが購入したもの。