実演の記録 2021夏、テネブル オクシタニー・7ナイト7ルソン (第2夜クープラン)
Programme
FRANÇOIS COUPERIN
Leçons de Ténèbres
Les Timbres レ・タンブル
アナ・バヨディ・イール Hanna Bayodi-Hirt, soprano
エロディ・フォナール Élodie Fonnard, soprano
Josh Cheatham, viole de gambe
ジュリアン・ウォルフ Julien Wolfs, direction et orgue
CAMPRA - Cum invocarem (Motet à deux voix)
DANDRIEU - Plein Jeu (Livre I, Suite II)
COUPERIN - Première Leçon (À une voix) Fonnard
MARAIS - Plainte (Livre III)
COUPERIN - Seconde Leçon (À une voix) Bayodi-Hirt
MARAIS - Les Voix humaines (Livre II)
COUPERIN - Troisième Leçon (À deux voix)
レ・タンブルは、2009年にブルージュ国際古楽コンクール室内楽部門にて優勝という経歴のアンサンブル。
ただ声楽を伴うクープランの名曲をレパートリとしてどの程度演奏回数があるかよくわかりません。アナ・バヨディ・イールは20年の古楽キャリア。フォナールは10年ほど。昨今のクープランのルソンのラテン語発音はしっかり踏襲しています。ソロの歌いくちは対照的です。わたしの耳には、二人とも少し不安定に聴こえました。
それでも、2声の第3ルソンは、響いているだけでうっとりします。この曲の「区切り」をどこでいれるか、ライブだと「アルファベット+哀歌の一節」の繰り返しのようなのですが、明確に楽章で分かれているわけではないので、作品全体が盛り上がる文脈が途切れてしまうことも。序の部分の「哀歌はじまる」から結びの「エルサレムよ」の手前までの休符ではない休止の間のとり方でずいぶん印象が変わるものだと思いました。
3つのルソンともにいえることですが、間どりの相性があうと、「エルサレム」の出だしの声が響くや鳥肌がたつものです。