おしゃべりチェリストの本

ヤッキーニが気になって、検索するとやはりビルスマに辿りつくものが多く。そして、ビルスマに対して似た感想を抱いている人が2、3人。そこでの話題はビルスマのインタビュー集。
それで、昔読んだいくつかの本を想い出し、ああチェリストが何人か本を出している、と。

録音初期、ミスの部分の別テイクを録音するとき、録音技師のミスがあったのでもう一度演奏してほしいとたのんでいたというエピソード。初期のころは演奏会と同様リハーサル、本番で帰ろうとしたらしいです。ミスも当然あるのが演奏、編集用にブツ切りの演奏を何回も依頼するのが憚られた、と。
バッハに関しては、それをもってチェロのバロックを復刻するきっかけかしら。以前どこかのカフェで、ガンバソナタを聴きました。環境のせいか落ちいてさわやかな音楽に聴こえました。

リコーダーのクナイスがこの本を読んでいた、とどこかで。

ある知り合いから聞いた善良なロシア人の様子を想起させます。豊かな帝政期の教養あるロシア人の様子も。バロックについては、ニ長調無伴奏組曲のことが少し。ドサまわり時代、ピアノのない僻地にアコーデオン伴奏者を帯同して、と。

カザルスとホワイトハウス、ロストロポービチはワシントンナショナルオケ、シュタルケルもアメリカに来てシカゴ、インディアナと。異国で自分を著わし伝える必要があったのでしょう。ビルスマもスミソニアンとお付き合いがあり----豊かなアメリカを感じます。

旧社会主義国の「幻の」最後期のひとりかしら。汗っかきで曲ごとに着替えながら弾くさまが記憶に。

アーノンクールなどもチェロ奏者といえるし、一家言もったおしゃべりのひとりとは思いますが、チェロ奏者としての回想やインタビューという趣はありません。
ヨーヨーマは母親が息子を語った回想録があります。
「風のジャクリーヌ」はデュプレの兄弟が語ったもので、映画にもなったので有名。デュプレはドキュメント番組の映像しか縁がなく、それ以外聴いたことがなく、当然ひとつも購入したことがありません。

チェロでロシアは外せません。にしてもゲルギエフが罷免されたり----本当に大変な時代になりました。人間はそんなに愚かではないはず、と信じます。



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