ネットを利用してニュースを読むようになった頃

兵庫県知事の再選までの様子をみて、ふと2008年春のメモを読みかえしました。
ネットを利用してニュースを読むようになった頃、のことです。
似た傾向のニュースが、お勧めとして次々参照できました。

2008年4月14日月曜日
硫化水素自殺の記事を見ると、便利にも下に別な自殺事件の記事がでてきます。
その同じ年4月12日、13日と3ヶ所で硫化水素自殺があったことがわかりました。もっと検索するともっとでてくるのかもしれません。
風呂場で洗剤類を混合してガスを発生させるのでしょう。こんな日用品を使う方法はきっとどこかのサイト上にていねいな解説がのっているのでしょう。
なんともミステリアスです。

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2008年4月16日水曜日
サンポールのような酸の強い洗剤と、硫黄系の入浴剤で可能らしい。ただかなり量が必要なようです。時限装置つきの設定方法までサイトにのっていて、うーんなんとも恐ろしい。量は少ないけれど我が家にもあります。
ともあれ発見者を道連れにする自死の手口がちょっと気になります。自分を発見するであろう近親のひとりふたりを道連れにするのです。練炭自殺は集団自決的でしたが、洗剤入浴剤自殺はそれより「意地悪な」悪意を感じます。誰か得するものがいるとしたら----さらに恐ろしいこと。卵が腐った匂いに注意しましょう、なんて呼びかけられてもねえ。
ひとつひとつは意味の弱い個別の死が、クチコミで広まる、何かウイルスをばら撒いた者が存在するかのように。

商売をしていると小売の世界ではとにかく「クチコミ」が重要視されています。街中でも登下校の小学生を狙う通り魔が増えたりして、市民はご近所同士改めて「知り合う」ことが求められます。マンションの見知らぬ住人同士などというテーマはさらに20年前のことでした。しかし改めて構築しなければならない「コミュニティ」には誰かが致死率の高いウイルスを仕掛けてあるらしい、ときにそれはシンドラーエレベーターみたいな。
社会学的教養とやや過敏な五感を自己コントロールできないと生き残れない社会がやってきたのでしょう。
振り返れば、わたしはハンバーガーやチキンの材料に関する都市伝説で育った世代でした。


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2008年4月20日日曜日
先の4月8日は嵐でした。
この日、わたしは機械の設置立会いに。3階建ての屋上まで立ち上げた煙突の中の酸素と一酸化炭素の濃度を専門の業者が調べ、煙突の中だけ、COが500ppmくらいの数値。高出力のバーナー業者は、強風の影響で、抜けが悪いからでは、と。室内側の吸気は間に合っているという、つまりは室内側の吸気不足では、バーナーそのものに点火しないということ。それでも室内側の吸気がすこし不足気味でした。
煙突内の排気が、酸素15-20パーセントでCOは限りなく0に近いか、それを計器で検査する、5、6年前はそんな検査はしていなかったように思います。そのため戸外の煙突に検査用センサーを入れる穴を開けて、用がないときはボルトでしめてふたしていました。
そして、その前日の朝日新聞記事が目に入りました。

朝日新聞2008年4月19日
■厨房機器CO中毒14件
業務用の厨房ガス機器による一酸化炭素中毒事故が昨年から全国で14件発生し、54人が軽い症状を訴えていたことが18日、経済産業省の調べでわかった。ほとんどが換気設備がきちんと働かなかったことが原因とみられるという。今月も都内で2件発生。2日に飲食店で従業員7人が軽症となった事故では、直前の数時間、換気扇が使われていなかったという。また、8日の洋菓子店で従業員7人が軽症となった事故では、強風で外に面した換気扇から排気が出て行かなかった可能性があるという。

洋菓子店は富ヶ谷のショコラティエとのこと。映画版「シャーロック・ホームズの冒険」にでてくるようなカナリアが必要なのです。COは匂いがないようですし。

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2008年5月18日日曜日

日本マクドナルド(東京)の直営店「マクドナルド槙島店」(京都府宇治市)で、 アイスコーヒーを飲んだ京都市内の女性(48)が直後に吐き気を訴え、一時入院していたことがわかった。
コーヒーサーバーを洗った際、洗浄液のすすぎ方が不十分だったのが原因とみられ、同社はミスを認めて女性に謝罪、全国の約3750店に、適正な洗浄を改めて指示した。
同社の説明などによると、女性は15日朝、同店でアイスコーヒーを購入。
その場で2口ほど飲んだが、消毒薬のようなにおいがして気分が悪くなり、店員に知らせた。
症状が回復せず、同日午後に入院。翌日に退院したが、夕方に再び気分が悪くなり、病院で点滴を受けた。
現在は回復している。
コーヒーは販売の約4時間前に店で作られたが、その直前、店員がサーバーを洗浄。
同社は、マニュアルに反した方法で洗ったため洗浄液がサーバーに残り、コーヒーに混入したと判断した。
同社コミュニケーション部は「お客様にご迷惑をかけ、申し訳ない。社員教育を徹底し、再発防止に努めたい」としている。 (2008年4月24日 読売新聞)

なまじコーヒーをおいしく直したことによって、上のような事件がでてきます。きちんとすればするほど、その「きちんとした」味に慣れたお客様は、違和感に敏感になるものです。
以前の煮えた味、すえた香りのコーヒーなら気がつかないものが、味をよくするほど悪化劣化の味風味が顕著に解りやすくなってしまいます。コーヒーで「消毒薬」のにおいですって?原料は大丈夫だろうか?考えさせられます。

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いつだったかしら?
ネスカフェの期限切れ回収のインスタントコーヒーの「リワーク」事件。
新品の製造ラインに混ぜて使い回ししていたそうです。スイスでは当然の再利用らしいです。新聞発表で自らそれを「リワーク」と称していました。
ちなみにネスカフェについて検索すると下記のような情報が見つかりました。
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食品の安全問題
ネッスル労組の機関紙「あゆみ」2002年7月10日付
はじめに組合は、「あゆみ5月号外」で次のように指摘しました。
売れ残ったインスタントコーヒーを湯に溶かして「ネスカフェ」の原料にする=「リワーク(再利用)」。----いまネスレジャパンが「製品の再利用(リワーク)」問題で弁解にこれつとめています。大切なことは「『リワーク』をいますぐにやめる」と表明し、実行することであるにもかかわらず、ホームページ(ネスレのサイト)では「リワークは環境・資源保護になる」かのようなことを言い(5月5日付)、その後8日付で更新した内容でも「リワークの中止」をいまだに表明していません。 その後も、ネスレ経営者はこの問題に「黙り(だんまり)」を決め込んでいます。組合は6月の団体交渉でも取り上げました。現時点でこの問題のポイントを整理しておくこととします。

昨2007年、仙台のコーヒー会社がブレンドの内容表示に偽装があった事件。ミートホープ、赤福、船場吉兆の騒がれる前後の報道なので、忘れてしまいがちですが、消費者はしっかり覚えておく必要があります。


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