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コーヒー店訪問  「想像がつくから訊かない。想像もつかないので訊けない」



インスタで気になるコーヒー店を見つけて訪問。
神田小川町のカンダテラスというビルの2階に障害者の人たちの自家焙煎。
継続支援B型の施設とのこと。
大きな交差点裏の無用な好立地。本郷通りから曲がって、一方通行の通りに面した角、1階はまだ空いています。この通りを真っ直ぐ千代田通りまで行くと、当地で有名なスペシャルティコーヒーの店があります。
千代田区の施設なのか、そのカンダテラスビル2階に自家焙煎コーヒーの作業所があります。
サイトにはギーセン社の焙煎機が鎮座していましたが、建物外部にそれらしき排煙ダクトはなし。
見上げると2階バルコニーにテラス席が見えます。
入り口は階段とエレベータのある建物裏手。
階段を上がると、看板。入り口から覗くと一番遠くにテラス席が見えます。
途中に物販用の陳列棚、注文レジのカウンターと待合ベンチ、室内客席、バルコニー席が配置されています。客席の壁際に焙煎機が鎮座していました。15キロ用かしら。
レジで飲んでいけるか問うと、テラス席ならと。
 ( 黒いガラス張りの入りにくいビルの2階の店で、偶然通りかかったという一見客など、ほぼありえません。つまり誰が入店してきても縁故か、偵察か、要は情報を知って目的がある人だけでは、と容易に想像がつきます。せめてスタバ程度のサービスがあってもよいと思います。ハンデを抱えているから、が楯に使われているようで芳しくなく。)
ドリップコーヒーのメニューは4種。バランス重視ブレンド、苦味重視ブレンド、カフェインレスは深煎り、限定季節のブレンドは浅煎り。
「酸味、甘味、苦味のバランスが取れた看板ブレンド。中深煎りに仕上げ、それぞれの豆の個性を引き立てながら、華やかさと奥ゆきのあるコク、甘やかな味わい。」
想像がつくから、もう何も訊かず注文しましたが、本当にこれでよいのかしら。
「想像がつくから訊かない。想像もつかないので訊けない」
お代を払ったお客として、自分が払った代金をもっと大切に考えればよかったと、感じました。
不明なこと、疑問なことはもっと質問しよう、と。
何がわからないかもわからないような説明では、そもそもサービスとしては落第でしょう。もちろん質問を拒否する雰囲気を醸すのも同様。
 ( ネット検索で何をやっているか確認して訪問しているんだろうから、いちいち説明しなくても一目瞭然でしょう----状況証拠的にいかにもで芳しくなく。それなら北山みたいにはっきり拒否の方が親切というものでは)
円錐型ドリッパーで、おそらく粗めの挽き方。温度設定できる鶴首ポット。ハカリで計りながら湯を注いでいました。
マグカップサイズの断熱腹巻付き紙コップで、500円でした。
テラス席でいただきました。
薄いめなのに重い、気の抜けた炭酸水のようなコーヒーでした。全体にぼんやりとした味香り。餃子の野菜絞り機で大量に茹で野菜を圧搾したときのような蒸れた香り。残念ながら、どれが「酸味」なのか、どれが「甘味」「苦味」なのかよくわかりません。冷めてくると、口の奥にサラダのドレッシング(酢と油で苦い青臭い野菜をマスキングして食べようとする)のような強さがきます。生焼け焙煎の浅さを、渋い紅茶にレモンを絞ってマイルドにした雰囲気ととらえて「甘い」と勘違いする場合があります。
やはり「吐きだして得た味覚」で開業した、そんな味に感じました。
「中深煎り」をどう理解しているのか、きちんと訊くべきだったかもしれません。
飲み終わって帰りがけ、福祉作業所なので、スタッフのみなさん休憩のコーヒータイムのようでした。小さなカップで分け合って飲んでいました。
 ( それは美味しいから、香りがよいから、淹れて飲んでみたいなあ、と思うコーヒーですか?いろいろなお店を飲み歩きモデルをみつけ、試作試飲を繰り返して選んだコーヒーですか?みなさん自分たちが作ったので無理して飲んでませんか?美味しいとあっという間に飲み干してなくなり、あっという間に2杯3杯おかわりし、びっくりするほどおしゃべりが進みます----そうなっているとよいのですが。)


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